こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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在宅現場を、どう伝えるか?

2009-09-03 23:32:17 | 訪問看護、緩和ケア
先日の、NHKの取材からしばし・・・
昨日、取材にいらしたプロデューサーの方から電話がありました。
いろいろ検討し、老健や他のステーションなどにも取材をしてみたそうです。

最低年金での老老介護や、3割負担を強いられる若い患者さん。
特に、末期癌では、麻薬の貼り薬や、いろいろな医療機器のレンタル、衛生材料、医療費、訪問診療費、訪問看護料金などの負担が多く、受けたいサービスが受けられない現状があること。

そういう問題をクローズアップするには、その解決策も持ってこなければ、無責任な番組になってしまう。
医師や、在宅療養にかかわる人たちの報酬を、出来ることならもっと引上げつつ、医療を受ける側が、もっと安心してサービスを選択できる方法は?

プロデューサーは「僕には、なにひとつ解決策がでてきません・・」と言いました。
「小澤先生がいわれたとうり、こんな問題がありますよ、と放送するだけではいけないと考えました。せっかく、撮影を了承して下さった方に申し訳ないのですが、もっと時間をかけて、ちゃんとしたものを作りたいと思います。」
とのことでした。
さすが天下のNHKです。
政変の時、本当に必要な医療が、平等にどこに居ても受けられるように、解決の糸口が見つかるような、いい番組を作ってほしいと思います。


でも、それとは別に私たちも、自分たちが出来ることをしなければと思います。
どうしたら伝えられるか。
地域での連携会議には、積極的に出席しています。
管理者研修や、ステーション連絡会なども出席することで、いろんな情報交換もできます。

今は、ささやかながら、このブログでも訴えることができるようになりました。
ちょとずつ草の根的に、在宅療養のことを知ってほしいと思います。

在宅で、頑張っている人たちがいるということ。
それを支えようとする人がいることを。

どんなにたくさんの患者さんとお別れをしても、傍にいることが苦しくて、辛くて、どうしようもない時があります。
患者さんも苦しんでいる。
家族も苦しんでいる。
それを支えようとして、苦しんでいる人がいることも知ってほしいと思います。

これは、以前NHKスペシャルで放映された「最後の願いをかなえたい」という番組の一部です。
めぐみ在宅クリニックの小澤先生の活動を中心に、在宅緩和ケアを取り上げた作品です。
そのなかでの1シーンです。


Nスペ「最後の願いをかなえたい」から


最近、本当に実感しています。
子育てにしても、仕事にしても、生きていくなかで、「逃げないこと」がどれほど大切かということを。