こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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悲しくても、悲しくても・・・

2009-09-24 21:40:37 | 訪問看護、緩和ケア
あまりに、悲しいお別れがあると、もう思考が止まってしまいます。
なんで、こんなにも悲しいのか、こんなにも理不尽な死があるのか・・・
すべての旅立ちは、悲しみの中にあります。

その中でも、胸をえぐられるような場面に出会うことがあるのです。

あまりにも、若すぎる旅立ちもそうです・・・

私達はなすすべもなく、取りすがり、ほほを寄せて慟哭するご家族が、わずかでも落ち着きを取り戻すのを、茫然と待つのです。

ぼたぼたと、流れ落ちる涙、かける言葉を失った私は、拳を握り締めて、時が過ぎるのを待つのです。

良く、医療者は患者のさんの前で泣いてはいけないと聴きます。
医療者は、いつも冷静でいなければならないと・・・・

でも、私達にはできません。

あまりにも、その家庭を知っています。
どんなに、父が娘を愛していたかも・・・・

けれど、時間は容赦なく流れていきます。
どれほどの悲しみを目の当たりにしても、一歩玄関を出れば次の仕事が待っているのです。

そして、次の別れのために、また歩き出さなければならないのです。

担当したスタッフも、泣きはらした顔で帰っていきました。

深い悲しみが、心の底に沁みこんでいくのを、どうすることもできずに・・・・