漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

漢検1級 27-③に向けて その91 晢  找

2015年12月30日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その91 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
*なお、限の良い第10回目は、これも限の良い、明日、臘日の午前6時に配信する予定です。お楽しみください(^^)
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<晢:セツ、セイ、あき(らか)、かしこ(い)>  *「晢」=「晣」です。似たようなに字の「」「晰」と混同しないように👍
・音訓すべてあり。音による意味分けナシ。掲載熟語「晢晢」、「昭晢(ショウセツ)」。意味:あきらか、あかるい、また、かしこい。
・漢字源、大字源、大漢和、字通を読むかぎり、どうも、音による意味分けはあるような、ないような・・・。
 「セイ」=星が明るく輝くさま(漢字源)、星の光るさま(字通)、白い、星の光るさま(大漢和)
 「セツ」=あきらか、あかるい(漢字源)、明らか(=さとい)(大漢和)・・・
 *大字源は意味分けしていない。
・「晢晢」・・・これは、みんな「セイセイ」となっている。文例:「明星、晢晢たり」「庭燎、晢晢たり」
・「昭晢」・・・漢検は決め打ちで「ショウセツ」としている。大漢和・漢字源・字通は「ショウセツ」で同じ。大字源は「ショウセイ・ショウセツ」両読み。
・漢検が「晢晢」に読みを振っていないところをみると、他の辞典では「セイセイ」でなく「セツセツ」としているものもあるのかも(ーー)
・一応、この2熟語は、それぞれ、「セイセイ」、「ショウセツ」と分けて覚えておいた方が良さそう・・・。
・他に、字通に、「明晢=明らか、「晢明に事を行う」」「目晢」なんて、熟語や説明がありました。かしこい(=あきらか)とかいう意味かもしれません。
<找:カ、ソウ、さおさ(す)、たず(ねる)>
・訓読みで、「找(さおさ)す」で出題されましたね・・・今度は「找ねる」で出るかも(^^)
・第2版には音訓すべてあり。かつ、音による意味分けもあり。でも、掲載熟語はナシ・・・。
 「カ」=さおさす、舟をこぐ
 「ソウ」=たずねる、たずねさがす →「找人(ソウジン)」=人をさがす、「找事(ソウジ)」=職を求める、口をさがす。「找字(ソウジ)」=字をさがす=字を引く・・・などなど。
・過去問だったか、問題集だったか・・・「找給(ソウキュウ)」なんて読みで出てましたが、この「ソウ」は「給与をさがす」ではなくて(^^;)、「不足する経費をおぎなう」という意味。「ソウ」音には上記の漢検の意味分けのほか、「不足をおぎなう」という意味もあります。

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漢検1級 27-③に向けて その90 柤 柮

2015年12月30日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その90 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<柤:サ、てすり>
・これは調べるのに時間がかかったあ~(ーー)
・第2版は「意味①さんざし(山査子)、バラ科の落葉低木。意味②てすり」とだけ・・・。
・大字源・字通には「柤」の字そのものの掲載なし。大漢和にも「てすり」の意味なし・・・漢字源もこの字(最初は)見当たらず・・・。
・で、仕様が無いので、“捜索”範囲を広げて、他の辞典に当ってみたら、(「さんざし」以外の意味で「てすり」という意味があるのかどうかを探したら)
 「新明解・現代漢語辞典」(三省堂)・・・「木の囲い、さく」
 「漢語新辞典」(大修館)・・・「せき」
と、あったが、益々わからんくなってきた・・・他の(図書館にある)漢和辞典にはこの字なし。
・で、もう一度、大漢和と漢字源を目を皿のようにして読んだら、
「大漢和」・・・「①門におく木製の遮蔽物 ②いせき・・・」という意味説明あり
「漢字源」・・・(「柤」の字を発見!)「①山柤(サンサ)=木の名。さんざし」、②手すりやせきなど、物をさえぎり止める木の柵、③かす(渣)」という表記を発見した。・・・漢字源をよくよく見ればもっと早く解決していた!!
・だけど、漢字源以外は、なんで「てすり」という訓になるのか、全然わからんよね(大漢和の①は意味を敷衍すれば「てすり」などの意味にもなることはわかるけど・・・)。どうやら、いつのまにか、「木の柵」のことが「てすり」となったみたいですねえ・・・。
・今までは、ムリヤリ、意味も分からずマル暗記で「てすり」と覚えていたけど、やっと理解が深まった👍これも労多くして稔り少なし・・・こんなの、おそらく、出ないだろう(^^;)
<柮:トツ、きれはし、たきぎ>・掲載熟語「榾柮(コツトツ・ほた)」だって・・・「ほた」は当て字ではないの? 「<榾柮(ほた)>」としないといけないのではないか。だとしたら、巻末にも当て字で載せておいたらどうなの???
・訓読みでは「きれはし、たきぎ」とはなってませんでした。意味のほうで「きれはし、ほた、たきぎ」・・・なんでなんだろうねえ(ーー)

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漢検1級 27-③に向けて その89 櫟 棹 椒 梠

2015年12月29日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その89 >
●今日の池袋のバス炎上・・・車体に「Boso Express」と書いてあった(^^;)・・・ローマ字表記はやめた方が良いと思う(^^)
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
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●追加補筆のお知らせ・・・「櫟釜」・・・漢字源で「櫟(ロウ)」と読んでいる例がありましたので、以下のとおり補筆しました。
ー新・手賀沼散歩 1205(2014年)ー
●「櫟:レキ、ロウ、くぬぎ、いちい、こす(る) 」
くぬぎ・いちい:櫟社(レキシャ)櫟樗(レキチョ):不材の木、櫟散(レキサン):役立たず=樗櫟散木(チョレキサンボク)
こす(る):櫟釜(レキフ):釜の底をこする  *2015.12.29追加補筆 漢字源は「櫟釜(ロウフ)」と読んでいる。
この「櫟釜」には、漢の高祖の故事があります。以前、ご案内した「戛羹」(カッコウ・あによめ)の故事と同じ:漢の高祖(がまだ高祖になっていない若いとき・・・)が友達・賓客を連れてきて飲食しようとしたら、嫂が羹をつくる真似をして釜をこすって嫌がらせをしたという故事。客は帰るし、高祖はそれを深く怨みに思ったという故事。」
・ちなみに、漢字源によれば、この「ロウ」音、「こすってガリガリと音を立てる」意味だそうなので、漢字源の方が分かりやすい気がする。ま、漢音(レキ)と呉音(ロウ)の違いだけかも知れないが・・・。
●漢検漢字辞典第2版から・・・
<棹:タク、トウ、さお、さおさ(す)>
・音訓すべてあり。「棹歌(トウカ)」=櫂歌(トウカ)=船頭の舟歌
ただし、「タク」音に当たる意味説明なし。「タク」は「つくえ」などの意味あり(大字源・漢字源)
・「タク」に対応する熟語・・・「棹案(タクアン)」=几案(キアン)  *「棹」は「卓」の俗用らしい。
<椒:ショウ、はじかみ、かぐわ(しい)、みね、いただき>
・音訓すべてあり。「胡椒」「山椒」「椒酒」の熟語掲載あり。
・このうちの、「山椒(サンショウ)」・・・ミカン科の落葉低木のことなんだろうけど・・・
・訓にあるとおり、「みね、いただき」という訓・意味もある。
「山椒」=山巓=山頂(大字源)・・・という同義語もありうる(^^)
<梠:リョ、ロ、のき、ひさし>
・音訓すべてあり。熟語として「屋梠」「梁梠」とあるも読みが(例によって)振っていない(ーー)
・たぶん、漢字源では「屋梠(オクロ)」となっているから、「・・・リョ」で表記できなかったのか・・・。
・「屋梠(オクリョ・オクロ)」・「梁梠(リョウリョ・リョウロ)」と、なぜ、両読みで載せないのか(ーー)
・もっとも、出題されたら、私は「・・・リョ」と書きますけどね(^^)。ちなみに、「リョ」(漢音)、「ロ」(呉音)。

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漢検1級 27-③に向けて その88 槭 棕

2015年12月29日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その88 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」・・・現在、第9回までを公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<槭:セキ、シュク、かえで、か(れる)>
・第2版に音訓すべてあり。掲載熟語などは、当て字の<槭樹(かえで)>と、「槭(かえで)」「槭然」(読みナシ)。
・意味は、①かえで(木の名) ②かれる、しぼむ、「槭然」
・なぜ、「槭然」に読みが振ってないか・・・
・大漢和・大字源も漢字源もほぼ同様の音による意味分けをしている・・・(漢検2はナシ)
 「セキ(慣用音)、シュク(漢・呉音)」=木の名・・・“かえで”など  *ほかに「シュウ、シュ」音あるも、この際、無視。
 「サク、シャク(呉音)」=木の葉が落ち、枝ばかりになったさま。
・各辞典では、
 「槭樹(セキジュ)」=かえで 
 「槭然(セキゼン)」(大漢和)=草木の枯れ凋んでいるさま *意味から云ったら「サクゼン」が適当と思うが、大漢和は慣用音で「セキ・・・」としているのか・・・。
 「槭槭(サクサク)」(大字源・大漢和)=木の葉の落ちる音  *以前、音訓読みで「セキセキ」と書いたが、「サクサク」の誤りかも。(当時の記事には訂正済み)
・と、このように、本来は「セキ」と「サク」の使い分けがあってしかるべきなのに、大漢和が「セキ」と「サク」の両方を、漢検の意味②の「かれる、しぼむ」に使ってしまっているから、「槭然」に読みを振れないのかもしれない・・・「セキゼン」でも「サクゼン」でもOKだと思う。ただし、「サク」音は現行音には無いので、「セキゼン」としておいた方が無難といえば無難か・・・。
・じゃ、「槭槭」って音読みで出たらどうすんだろ(ーー)・・・現行音にない「サクサク」としたら×になるのかな(ーー)「セキセキ」と読んでいる辞典は(すくなくとも4辞典では)無いのだが・・・。
<棕:シュ、ソウ、えだ>
・第2版は音のみ掲載。(訓読みでの「えだ」は載っていない。)意味①:えだ。細いえだ。意味②:植物の「棕梠(シュロ)」に用いられる字。
・これは「棕梠(シュロ)」だけ覚えておけば良いんだろうが、大字源では「シュロ」「ソウロ」「ソウリョ」と3通りの読み方あり。「シュ」は慣用音。「ソウ」は漢音。
・「えだ」の音熟語は見当たらなかったが、大字源に「古訓に“えだ”あり」となってるから、邦語なのかな?
・「棕」の意味=ほっそりしている枝のない木(大字源)、まっすぐな幹や枝(漢字源)・・・だって。漢検とはチト違いますね(ーー)

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漢検1級 27-③に向けて その87 戔 戛 扈

2015年12月28日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その87 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
●音訓整理ノート:漢音・呉音・慣用音などの整理、漢字源&大字源を加えての熟語や音よみの再整理を実行中、ノート5冊のうち、あと1.5冊ぐらいまでになった。しかし、時間にして、アト7日間ぐらいはかかりそう、どうやら年明けに持ち越し確実(図書館は今日から閉館なので)。ちょっと気分悪い・・・。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<戔:セン、サン、ザン、そこ(なう)>
・第2版、音訓すべてあり。熟語なし。意味①すくない、わずか 類:浅 意味②そこなう 類:残 
・辞典を調べても、「戔戔」ぐらいしか無かった・・・けど、これが厄介。
・セン(漢・呉音)、サン(漢音)、ザン(呉音)・・・で、
①「戔戔(センセン)」=①(残り)少ないさま、②明らかにあらわれるさま
②「戔戔(サンサン)」=物の積み重なったさま、数の多いさま
だって(ーー)わっかりづらい!!おまけに、出典が同じ「束帛、戔戔」・・・これで①の意味で解釈している辞典と②の意味で解釈している辞典あり。とっても混乱しまシュ・・・。
・「そこ(なう)」というのは、「残(そこ)なう」とか「賊(そこ)なう」という意味で、「戈+戈、両戈の象で相戦うこと、相残賊すること」(字通)ということだそうです。
<戛:カツ、ほこ、う(つ)>
・第2版、音訓すべてあり。熟語は「戛戛(カツカツ)」「戛然(カツゼン)」:すれあう、うつ、金石のうちあう音 などの意味。
・第2版に載っている、この「戛戛」「戛然」・・・他の辞典には、他に「食い違うさま」という意味がある旨、説明がなされています。戛戛=戛然=齟齬・・・なんて、説明もあります。
・そういえば、どこかの問題集で、同義語の問題で、戛戛=齟齬 なんて問題を作っているところがあったナ・・・。
・この「戛」、漢字源の説明がわかりやすかった・・・
 「(会意)「頁(あたま)と戈(ほこ)」で、かたい頭骨またはかぶとに、武器がカチンとあたることを示す。「戛戛」は、かたいものがカチカチと食い違って当る音の形容」だって👍
<扈:コ、ひろ(い、したが(う)、つきそ(う)、はびこ(る)>
・第2版、音訓すべてあり。熟語は「跋扈(バッコ)」「扈従(コジュウ・コショウ)」と、「ひろい」以外の訓に対応する熟語有り。
・で、「ひろ(い)」に対応する熟語は、「扈扈(ココ)」「扈冶(コヤ)=広大な」というのがありました。例によって、各辞典の説明がマチマチでおもしろい・・・
「扈扈(ココ)」 
 大漢和:①広いさま、心が広いさま ②鮮明なさま、光彩のあるさま ③美しいさま
 大字源:①美しいさま ②広大なさま ③鮮明なさま、光り輝くさま
 漢字源:おだやかなさま、おっとりしたさま
 字 通:広やかなさま
・・・ははははは(^^)

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漢検1級 27-③に向けて その86 圻 垠

2015年12月27日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
手賀沼公園入口辺の四阿・・・
<漢検1級 27-③に向けて その86 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
*今回は相当ややこしい漢字・・・「圻」「垠」「沂」の字・・・3つの漢字それぞれが関連している問題があるので。
<圻:キ、さかい、きし>
・第2版、音訓すべてあり。意味の説明で、
 ①王城の周囲1000里四方の地
 ②きし、さかい、へり 「圻岸」 (← 読みナシ。現行読みなら「キガン」で良いでしょう・・・。)
 ③はて、かぎり 類:垠(ギン)
とある。
・字通は「圻:キ、ギン」で、すべて「キ」読みの熟語・・・「圻界」=境界、圻郊=郊野、圻田=王領地、圻内=王畿の内、圻埒(キラツ)=辺界・・・
・大漢和・大字源・漢字源では「キン、ギン」読みで、
 「ギン」の意味分けで「はて、かぎり =垠」(大字源)。漢字源では、さらに「ギン」の意味の中に「さかい」という意味も含めている。
 で、「はて、かぎり」とか「さかい」という意味での熟語として「無(ムギン)」「界(ギンカイ)」が載っている。
 *厳密には、大漢和・大字源には「さかい」という意味・説明が見当たらないので、「さかい」に対応する熟語の音が何かは不詳・・・。
・要するに、云いたいのは、漢検のいう③の意味の「はて、かぎり 類:垠(ギン)」・・・これはこれで良いとして、この意味に対応する「圻」は(現行音にはないが)、「ギン」と読むと説明すべきなんではないかということ。「類:垠(ギン)」でもあるし、各辞典を見る限り、どうも「圻(ギン)」と読むんじゃないかと思える。
<垠:ギン、かぎり、さかい、きし>
・第2版、音訓すべてあり。音熟語の掲載なし。意味の説明で、
 ①かぎり、さかい、はて 類:圻(キ)!!
 ②きし、ほとり 類:沂(ギ)!!
・①の「圻(キ)」は、上記の説明のとおり、「圻(ギン)*ただし現行音にはない」とすべきではないか。
・②の「沂(ギ)」・・・これは以下のとおり、「沂(ギン)」とすべきではないか。
 *大字源・漢字源ともほぼ以下の内容・・・参考:「沂」の現行読み=ギ、ギン、キ、ふち、ほとり
  「ギン、ゴン(呉音)」=ア.きし、ほとり イ.器物のへり、凹凸 ウ.昔の楽器の名
  「キ、、ゲ(呉音)」=川の名、山名、・・・「沂水(ギスイ)」とか・・・。
 *上記のように、音による意味分けがあるようなので、「きし、ほとり」に対応する「沂」は「ギン」と思われる。
 (注)「沂」の場合は漢検辞典で「ギ」音のところに掲載しているから「・・・類:沂(ギ)」としちゃってるだけなのかも知れないが、それにしてもちょっと不親切というか、全然、意味をなさない記述になってしまっているような気がする。

・・・わかりますか?言いたいこと・・・。ややこしすぎてわからん?・・・そうかもシンナイ(^^;)

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漢検1級 27-③に向けて その85 圜 坿

2015年12月26日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その85 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
本記事の30分後に、「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用) その8」を配信予定です。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<圜:カン、エン、めぐ(る)、めぐ(らす)、まる(い)>
・第2版、音訓すべてあり。
・音による意味分けあり 
 「カン」:めぐる、めぐらす、かこむ  「圜繞(カンジョウ)」
 「エン」:まる、まるい    「大圜(タイエン)」←意味の説明ないが、天のこと。
・問題は2点・・・
 ①「大圜」なんて熟語より、もっと「エン」で分かりやすい熟語を載せるべき・・・いっぱいあるが、「圜冠(エンカン)」、「圜丘(エンキュウ)」=円形の丘(天子が冬至に天を祭る壇)、圜闕(エンケツ)=円い屋根の宮殿、「圜壺(エンコ)」=円い壺(旅食用に用いた)、「圜陣(エンジン)」・・・
 ②漢検では音による意味分けを明確にしているが、辞典によっては「エン・カン」両読み、または、辞典によって読み方が違うものあり・・・こういうのは困るんだよな(ーー)
 「圜視」:漢字源「エンシ」=①目をまるくしてみる ②ぐるりと周囲を見回す 大字源「カンシ」=周囲を見回す
 「圜流」:大漢和「エンリュウ・カンリュウ」=めぐってながれる 字通「エンリュウ」=急流
 *この2熟語、出題されたら迷うでしょうが・・・(ーー)
<坿:フ、ブ、ま(す)>
・熟語なし。意味は「つける、つけたす、ま(増)す」という意味。
・「白坿(ハクフ)」に使われる字で、石英(セキエイ)という鉱物のこと。
・各辞典にも音熟語は見当たりませんでしたが、文例として「坿㆑牆垣」(牆垣を坿(フ・ま)す)「坿㆑城郭(城郭を坿す)」というのがあったので、強いて音熟語にすると、「坿牆(フショウ)」とか「坿垣(フエン)」とか「坿郭(フカク)」とかになるんでしょうか・・・。
 *文例中の「㆑」は漢文記号(レ点)を使ってみました・・・「㆑」とカタカナの「レ」・・・大して違いなさそう、わかりづらいか(^^;)
・「ブ」は呉音(漢字源)。大字源では「フ」音(漢音)のみでした。

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漢検1級 27-③に向けて その84 墅  嫩 嬲

2015年12月25日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

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●夏の模擬試験もそうだったけど、今回も、自分の学習の深化をかねての模試づくり・・・色々と、副産物があります・・・これは、「漢検漢字辞典第2版」をちょっと離れてのお話・・・です。
<「墅」の話>・・・「郊墅」「荒墅」は「コウヤ」か「コウショ」か・・・
・以前の記事(「漢検1級 27-②に向けての学習状況  その97 2015年10月16日)で、
 「・・・
  ●漢検漢字辞典第2版・・・音による読み分け・・・
  ・・・
  ⑤「墅」:ショ、ヤ、なや、しもやしき、のはら
  ・「ショ」:なや、しもやしき・・・村墅、別墅
  ・「ヤ」:の、のはら ・・・(辞典には熟語記載なし) *墅=野に同じ。「野」の方でほとんど熟語あり 」
 と、紹介しました。
・「の、のはら」の時は「ヤ」なら、郊野(=郊外の野原)や荒野(=荒れ野原)は、「郊墅」や「荒墅」と書けて、「コウヤ」と読むんだな・・・コリャいいやと思って(模試を作ろうとして)いたら、辞典には、
 「郊墅(コウショ)」=郊外の別荘・田舎の別宅、「荒墅(コウショ)」=草ぶきのあばらや
となってた(ーー) ・・・「墅(ヤ)」と読む熟語はなかった・・・。「ヤ」で読む熟語はすべて「・・・野」になってるみたい、です。
でも、もし、意地悪な問題を作ろうとしたら、
 ・子供たちが広い郊墅で野球をして遊んでいる・・・だったら、「コウヤ」
 ・子供たちが郊墅に籠り夏休みの勉強をしている・・・だったら、「コウショ」
という読み分けになるのかも。文意を読み取りながら熟語を読まないとイケない例ではありますね・・・こんなん、出さないだろうけど。
<「嫩」の話>・・・「嫩寒(ドンカン)」って何だ???・・・=鈍感?(^^;)?←ウソ!!
・「嫩緑(ドンリョク=新緑)」、「嫩葉(=ドンヨウ・わかば)」でおなじみの「嫩」・・・
・「嫩(ドン、ノン)」の現行訓読みは「わか(い)」。それ以外に「よわい、うすい」などの意味をもってます。ちなみに、「ノン」音は呉音で、主として地名で使われていました・・・(紹介省略)。
・だから、「嫩寒(ドンカン)」・・・うすいさむさ→うすらさむい、薄寒(うすざむ)。「嫩涼」も同じ意味です。
・また、同趣旨の熟語で、「嫩日」=わかい、うすい、よわい・・・日や太陽→「あさひ」「旭日」という意味になります。
<「嬲」 VS 「嫐」>・・・どっちも「なぶる」・・・なぶり方が違うのか(^^)
・「嬲」も「嫐」も、現行では「ジョウ、なぶ(る)」・・・「嫐」のほうは対象外ですけどね。「嬲る」の方は、「嬲悩(ジョウノウ)=なぶりなやます」って熟語と意味を、以前、紹介しました・・・模試でも出したかな?大漢和・字通以外の大字源・漢字源をいま、調べているけど、この「嬲」は、あまり熟語ないですね、大漢和でみつけた、この「嬲悩」ぐらいかも。
・ついでに、(興味本位で)「嫐」のほうを色々と調べてみた・・・。「嫐」は対象外ですから、漢検受検以外に興味ない方はスルーしてください。
・「嫐」・・・大漢和によれば「ドウ(ジョウ?)、ノウ、たわむれる、なぶる・・・邦語として「①ひきしらう ②うわなり」」とあった。
 *この①の「ひきしらう」ってのが全然わからず、広辞苑で探したら、「引きしろふ」で「①引っ張り合う。引き争う。 ②ひきずる ③ひきのばす ④引きつづく」という意味だった。←これ、②の「うわなり」とも関係してくる意味。「引きしろふ(う)」が使われている文献はほとんど江戸以前のものだから、古語かもしれない。
 *②の「うわなり」は、歌舞伎十八番の一つ、そのものズバリの「嫐(うわなり)」と同じ意味・・・歴史的には、「後妻(うわなり)」「後妻打ち(うわなりうち)」と書いて、室町時代に、前妻とその仲間が後の妻のところに暴れ込む風習があったとか。歌舞伎の「嫐」も、同様の筋書きらしく、一人の男を争う、引っ張り合う・・・というものみたい。だから、大漢和の「嫐」、「ひきしろう」、「うわなり」・・・同じような意味で理解できました(^^)・・・ははは、まったく漢検受検には役に立たないお話デチタ・・・あ、でも、そうでもないか、「後妻」で「うわなり」と読む熟字・当て字があったか・・・。

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漢検1級 27-③に向けて その83 娵 媽

2015年12月25日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その83 >
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<娵:ソウ、シュ、たおやめ、よめ>
・第2版に音訓すべてあり。熟語はナシ。「娵(よめ)」は掲載されていた。この「よめ」は和語(邦語)。
・字通には、この字、掲載なし。
・音も各辞典で異なっていた・・・漢字源「シュ(漢)、ス(呉)」大字源「シュ」大漢和「ソウ、シュ」・・・大漢和だけ「ソウ」音あり。
・音熟語も各辞典ともナシ。大漢和だけ、「娵娃(シュアイ・シュア)」という熟語があった。
・でも、この「娵娃」・・・「閭娵(リョシュ)」と「呉娃(ゴアイ・ゴア)」という、2人の古の美人の名前から取っているらしい。「娵娃、皆、美女なり」って文例でした。
・訓の「たおやめ」=美人のこと。
<媽:ボ、モ、はは>
・第2版・・・「媽(はは):母親。かあちゃん。主に俗語で用いられる。」だって。熟語は「媽祖」*読みナシ
・漢字源「ボ(漢)、モ(呉)」、大字源「ボ(漢)、
・第2版に痴れっと載せている「媽祖」・・・これ「マソ」と読む・・・なんでこんなの載せてんの(ーー)。現行音にない「マ」音だし・・・。
 ま、でも、有名といえば有名なのかな・・・詳細はウイキペデイアで見てください・・・
 「媽祖(マソ)」=中国南部の女性神(航海などの守護神) *対するは中国北部の女性神「娘娘(ニャンニャン)」 ・・・冗談でなくホントですよ(^^)・・・広辞苑にも両方とも出ていますよお(^^)
・その他
 「阿媽(アマ)」=もと東アジア在住の外国人家庭に雇われていた現地人女性のこと。「アモ」とも云ったと思うが・・・。
  大字源「アマ」、広辞苑も「アマ」。他はなし。また、広辞苑では「阿媽」=「媽媽(ママ) 」となっていた。
 *大字源・大漢和では、この「媽媽」は「ボボ」で、「①母と呼ぶ称 ②年老いた女、老婦」となっています。

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漢検1級 27-③に向けて その82 恁 娟

2015年12月24日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その82 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
<模擬試験問題(27-③用)その6>は一部、修正・訂正しております。すでにトライされた方は、恐れ入りますが、再度、ご確認ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●漢検漢字辞典第2版から・・・
<恁:ジン、イン、ニン、か(かる)、このような>
・第2版には音訓すべて掲載されている。熟語は「恁地」・・・漢検第2版には、読みナシ。
・読みがない理由はわかる気がする(^^)
 字通「ニンチ」大漢和「インチ」漢字源「ジンチ」大字源「インチ・ジンチ」・・・ははははは。
・ついでに、他の熟語は・・・
 「恁麼」(=どうして、このような) 字通「インモ」大漢和「インモ」漢字源「ニンマ・ジンモ・インモ」大字源「ジンマ・インモ」
 「恁生」(=このような)字通「インセイ」漢字源「ジンセイ・インセイ」
 「恁的」(=恁地)字通「ニンテキ」大漢和「インテキ」大字源「インテキ・ジンテキ」
・・・もう、こうなると処置なしですね。
・「イン」が慣用音、「ジン(漢音)」、「ニン(呉音)」です。ほぼ、「イン」で読んでおけば良さそうですけど・・・。
<娟:ケン、エン、うつく(しい)、しな(やか)>
・第2版には音訓すべて掲載あり。
・掲載熟語は、「娟雅」「娟娟」「嬋娟(センエン・センケン)」「便娟(ベンエン・ベンケン)」・・・前2熟語には読みなし(ーー)
・なんでこうなのかなあ(ーー)2者ともに「エンガ・ケンガ」「エンエン・ケンケン」両読みで良さそうです。
・「エン」も「ケン」も漢・呉音で、特に、音による意味分けはなさそうでした。
・なお、面白いことに、大字源で、この「便」=「㛹」の字ということで、「㛹」のところでは、
 「㛹娟(ベンエン・ベンケン)=①すらっとして美しいさま ②曲がりくねったさま
 と説明があるにもかかわらず、「便」のほうでは、
 「便娟(ベンエン・ベンケン)」=①美しくなまめかしい ②舞うさま ③雪が軽く飛ぶさま
 だって・・・(^^;)
 ・・・大字源も、よくわからなくなってきた(ーー^)

*まったく関係ないけど、この「㛹」、ネットで検索したら、「㛹子内親王(べんしないしんのう」ってのがヒットした。鎌倉時代末期・南北朝時代の皇族・女院らしい。こんな漢字、使われていたんですねえ・・・。
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漢検1級 27-③に向けて その81 哇 咬

2015年12月23日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その81 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<哇:アイ、ア、ワ、は(く)>
・音訓はすべて掲載されている。音による意味分けはなし。熟語掲載もなし。・・・地名だったら、「布哇(ハワイ)」で有名だな。
・第2版の意味欄には「①吐く ②こびへつらう声、みだらな声」
・“音”は各辞典でマチマチ・・・ややこしくなるので、掲載はちょっと省略。
・「哇吐」(ワト?アト?)・・・吐き出す  *大漢和のみ熟語有り。発音記号のみなのでちょっと読みは不明。
・「哇哇」・・・
  「アア」(大漢和)=①笑う声 ②へつらって巧みにいうさま ③小児のさわがしい声
  「アイアイ・ワワ」(大字源)=上記・大漢和とほぼ同じ意味。
  「ワワ」(漢字源)=上記の①と③の意味。
・「哇咬」・・・
  「アオウ・アイオウ」(大漢和)=①音が繁くて細かなこと ②淫猥な音楽  *「咬」にオウ(アウ)音あり(現行音にはナシ)
  「ワコウ・アイコウ」(漢字源)=上記①②とほぼ同じ意味。 
  「アイオウ・ワオウ」(大字源)=上記①②とほぼ同じ意味。
・「咬哇」・・・
  「コウアイ」(大漢和)=みだりがわしい声
  「オウアイ・ヨウアイ」(大字源)=同上。  *「咬」にオウ音(漢音)、ヨウ音(呉音)あり。現行音は「コウ、ヨウ」。
・ほかに、
  「哇喇(ワラ?ワラツ?)」=赤子の泣き声(大漢和) 「哇俚(アイリ)」=鄙俗のことば(大漢和・大字源)
・これも、「哈」とおなじく、ややこしくて覚えづらい!! ま、出ないでしょう、音読みでは・・・わからんけど(ーー)
・ちなみに、字通には「哇」の字、載ってなかった・・・と思う。
<咬:コウ、ヨウ、か(む)、かじ(る)>
・上記訓読みに対応する熟語・・・「咬開(コウカイ・ヨウカイ)」=かみ切る、「咬死(コウシ)」=かみころす、「咬牙(コウガ・ヨウガ)」=はぎしりする、切歯する。「咬文嚼字」、「咬舌」、「咬指」などなど・・・「かむ」「かじる」に対応する熟語は多数あり。
・「咬」には、上記訓読み以外に、「みだらな声」とか「かなしい声」とかの意味がある(大漢和、大字源)
 「哇咬」「「咬哇(コウアイ・ヨウアイ・オウアイ)」(=上記「「哇咬」と「咬哇」を参照)
 「咬咬」:「オウオウ」=声のかなしいさま(大字源) 「コウコウ」=鳥の鳴く声(大漢和)・鳥のさえずる声(大字源)
・大字源によれば、「コウ」音:慣用音、「ヨウ」音:呉音、(現行にないが)「オウ」音:漢音 ・・・。

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漢検1級 27-③に向けて その80 哈

2015年12月22日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
手賀沼公園入口から手賀沼を望む
<漢検1級 27-③に向けて その80 >
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<哈:コウ、ゴウ、ソウ、ハ、すす(る)>
・第2版には一応すべての音訓は載ってます。熟語は当て字で<哈爾浜・哈爾賓(ハルビン)>・・・地名ですね・・・
・これは整理するのが大変、ややこしい・・・辞典によってだいぶ異なるし、よくわからん・・・が、一応、整理を試みる。
・大字源
 ①「コウ」(漢音):すする、すう 類:呷、歠
 ②「ゴウ」(漢音):ア.魚が口を動かすさま イ.魚の多いさま ウ.笑う声の擬声語  どなる声・しかる声 
 ③「ソウ」(漢・呉音):のむ、すする 類:歃 
 ④「ハ」(唐音):ア.「哈喇(ハラ)」=刃物で物を切るさま。転じて、人を殺すこと チベット産の上等のラシャ イ.外国人の姓 ウ.川の名、市の名・・・「哈密(ハミ)」(「哈密瓜」(ハミうり)の産地として有名(*大漢和では「ハミカ」と振ってある)・・・との事)
・大漢和
 ①「コウ」:「哈号(コウゴウ)」=暁を告げるために叫ぶ声 *「呷」に通ず。「②哈哈(コウコウ)」=男をいう。年若い男の子。(*「哈哈珠塞(コウコウシュサイ)」=清(シン)の王子の雑用を勤める役)、「哈聴(コウチョウ)」=マホメットが耶蘇教の統を継いだことをいう。
 ②「ハ」:「哈哈(ハハ)」=(俗)①笑う声 (*大字源では、このほか、「②冗談」という意味もあり。大字源の上記説明では「ゴウゴウ」になりそうだが、「ハハ」となっていた・・・ははは。)
  *漢字源では「哈哈(コウコウ)」=俗語で笑い声をあらわす擬声語。現代語で「ハアハア」と読む・・・だって。)
 ③「ゴウ」:熟語見当たらず
 ④「ソウ」:文例(漢文)で「哈レ水」とあった・・・「レ」点を無視すると「哈水(ソウスイ)」と読んで、水をのむ(すする)という意味かもしれない・・・。
 ④その他、「哈気」=湯気。「哈呼」=どなる、どなりつける。「哈閃」・「哈息」=あくび。「哈凍」=息をかけてあたためる・・・などの熟語あるも、読みが発音記号だけでカタカナで振っていないので不詳・・・「ha」となっているのでたぶん「ハ」だとは思うけど・・・。
・漢字源
 「コウ」「ゴウ」音のみ。「哈密(ハアミイ)」=地名 (*大字源・大漢和では上記の「ハミ」に当たる。)

・・・以上、とんでもなく、ややこしい「哈」の字でした・・・

*(当て字だから出ることないでしょうが)<哈爾賓・哈爾浜(ハルビン)>・・・・・
*訓読みで「哈(すす)る」
ぐらいを覚えておけば良いでしょうか(^^;) 

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漢検1級 27-③に向けて (番外) 「堽」のはなし

2015年12月21日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて (番外) 「堽」のはなし>
<「堽」(コウ、おか)>
・漢検「漢字必携」には「岡の別体字」と載っているだけですが、1級配当漢字です。
・熟語も(“おか”とは関係ありませんが)「堽頭(コウトウ)」(=水夫の頭目(大漢和))なんて熟語が一つあるだけ・・・模試で出しました。・・・字通・大字源・漢字源にも熟語は見当たらなかった。
・でも、漢字源で新しい発見・・・説明の中に、「日本:地名で「堽内(ひさぎうち)」、大分県の中の地名・・・」なあんて、書かれてあった。
・こりゃ、例の古代につながる言葉かも知れないと思って、いろいろ調べた。
・Yahoo検索で、確かに、大分県に「佐伯市弥生大字“提内”」という地名があった・・・(今は「提」の字になっている模様)・・・“弥生”なんて、大字の前についているから、ますます、古代っぽくなってきてワクワクしながら調査続行・・・
・いろいろ検索するうちに、「堽内」で、『大分県に「堽内(ひさぎうち) 」という地名が現われます。これは通称ですからかなり狭い範囲の・・・』
というのがヒットした・・・この記事を開いたら、
「第 10 回 「ことば」フォーラム 「暮らしの中の漢字」 2002 年6月 29 日(土) 国立国語研究所 講堂
小椋 秀樹(国立国語研究所) 山田 貞雄(国立国語研究所) 笹原 宏之(国立国語研究所) 独立行政法人 国立国語研究所」
という講演録が出てきた。ますます面白くなってきたので、ちょっと長かったけど読んだ。
・その中での、笹原博士の講演の中に、この「堽内」の話が出てきていた・・・
・そこのところだけの要旨は・・・(私の勝手な理解ですので、正確・詳細には上記講演録をご覧ください)
 ①中国の古典や漢和辞典だけ調べても「日本の漢字は理解できないものがある」
 ②中国の古典の中でも歴史の変遷の中で偏旁冠脚が異なって(誤って)使われ、そのまま定着しているものもある。
 ③漢和辞典にもそれぞれ特色があって、俗言などを取り入れていない辞典などもある
 等のことから、日本の漢字・熟語は色々な角度から、調査・研究・理解する必要がある・・・というもの。
・その中で一例として「堽内(ひさぎうち)」の話が出てきて、
 ①大分県に「堽内(ひさぎうち) 」という地名がある。
 ②「手」へんが「土」へんになることは(中国の漢字の歴史の中でも)よくある 
 ③「四」と「日」の混同・変化もよくある
 ④ ②と③から、本来「提内」だったのが「堽内」になった可能性がある
 ⑤しかし、「提」は「ひさげ、ひっさげる」とは読めるが、「ひさぎ」という読みはどこから来たかという問題が残る・・・
 ⑥大分の言語・話ことばなどを調査すると、大分地方では「ひっさげる」は「ひっさぎゅう」と発音する・・・ここから「ひさぎ」となったのではないか。
・結論として、
 中国古典や漢和辞典だけでなく、日本の漢字・熟語などを理解するためには、日本の(地方や過去の)言語や話ことばも含めて調査・研究しなければならない。
 というお話のようでした。

・古代関連の話とはだいぶ趣きが異なってしまったけど、これはこれで、面白い話でした。ただ、ま、一つの説として承っておいて、まだ、古代との関連をあきらめたわけではありませんが(^^;)しかし、これ以上の探索はできそうにないので、とりあえずは、本件、放置しておく。そのうち、また、新しい発見があるかもしれない・・・。

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漢検1級 27-③に向けて その79 噫 噯

2015年12月21日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その79 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<噫:イ、アイ、ああ、おくび>
・第2版に音訓すべてあり。熟語は、「噫嗚(イオ)」=なげく、なげきいたむ。「噫気(アイキ)」=おくび、あくび、吐き出す息。「噫乎(ああ)」。←音読みなら「噫乎(イコ)」(大字源ほか)
・漢検は、音による意味分けはないが、漢字源では、
 「イ(漢・呉音)」=ああ、歎息を表すことば
 「アイ(漢音)」=おくび (*ちなみに呉音は「エ」)
・意味分けがしっかりしていないのは(漢字源以外の)辞典によって「イ」も「アイ」も混同して読まれているからと思われる・・・
 「噫噎」=胸がつかえてむせぶ→漢字源・字通・大漢和「アイエツ」。 =息がつまる、気の伸びないさま→大字源「イエツ」
 「噫嗟」=ああ→字通「アイサ」!! *字通しかこの熟語記載がないのでちょっと不詳だが、「イサ」と読むべきなんじゃなかろか(ーー)
 (「堊慢(あまん)」の読みで懲りているからな・・・大字源・漢字源は「あくまん・おまん」、大漢和は「をまん」だったゾ・・・)
・「五噫(ゴイ)をうたう」・・・故事成語としても有名・・・
 *後漢の人・梁鴻(リョウコウ)が五つの「噫」の字のある歌を作って世を嘆いたことから。各句の最後に「噫」の字を用いた五行の詩「五噫之歌」を作ったという故事から、世間で認められずに嘆くこと、立身出世が望めないことなどを嘆くの意で使われている。
 *と、通常ならここまでで説明は終り・・・ですが、syuusyuuブログはチトちがう・・・「この種のものも深掘りして学習すべき・・・」と自分で云っているんで、この詩歌も研究しました・・・先人ブログやネットの力のお蔭ですが(^^;)
  「五噫歌」   
  彼の 北芒に 陟(のぼ)りて噫(ああ)!
 帝京を  顧瞻して 噫!
 宮闕 崔巍として 噫!
 民の 劬勞は 噫!
 遼遼 未だ央(つ)きず 噫!
「この詩は、作者が洛陽に来て、北山に登った時の作。山より宮廷の栄華と庶民の貧苦をながめて作ったもの。これが、後漢の章帝にとがめられ不興を買い、姓名を改めて山東省の山に隠棲した。」との事らしいです。この詩の中の熟語・・・「顧瞻」「宮闕」「崔巍」「劬勞」「遼遼」・・・ほとんど読めるし、意味も大体わかりますよね、1級レベルなら(^^)・・・1級を学習していると、こういう楽しさと云うか嬉しさがありますね👍

<噯:アイ、ああ、おくび>
・第2版:音訓あり。掲載熟語など:<噯気(おくび)>「噯気(アイキ)」「噯(おくび)」 *< >は当て字読み。
・おなじ(上記の)「噫(ああ)」と、この「噯(ああ)」・・・意味合いがちょっと異なるようです。まだ深く理解していませんが・・・(^^;)
 大漢和や字通の説明では、
 「噫(ああ)」=歎息する声、なげく意
 「噯(ああ)」=いたみおしむ情(大漢和)、いたみかなしむ声(字通)
 と、ちょっとニュアンスが違っていました👍

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漢検1級 27-③に向けて その78 呰 啜

2015年12月20日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その78 >
●真冬の特訓中・・・「syuusyuu模擬試験問題(27ー③用)」を公開中です。奮ってご参加ください。
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●漢検漢字辞典第2版から・・・
<呰:シ、そし(る)、きず>
・熟語は「呰災(シサイ)」=わざわい (意味の「きず、欠点、わざわい」に当たる)
・それはともかく、前から気になっていた、この字の画数・・・「此」との比較で・・・
 漢 検:此(6画) 呰(8画)
 漢字源:此(6画) 呰(9画)
 大字源:此(5画) 呰(8画)
 漢字の正しい書き順・此(6画) 呰(9画)   どれが正しいの?それとも、どれでも可かのかな?
 *「呰」の「口」の画数の3画は間違いないから、「此」と「呰」の画数差は3画ないとおかしいと思うので、「6-9」か「5-8」が正しいと思うけど、『「此」の下に付く部がある場合は「此」は5画で数える』という説明もあるから、そうすると「6-8」で良いのかも知れない(ーー)
<啜:セツ、テツ、すす(る)、すすりな(く)>
・第2版に音訓すべてあり。熟語:「啜泣」「啜汁」「餔啜(ホセツ)」。音による意味分け:ナシ。
・漢字源には、音による意味分けあり・・・
 「セツ」=①すする、ずるずるとかゆや汁をすする ②とめどなくしゃべる 「テツ」=すすりなく、そのさま
・「啜泣」=大字源「テッキュウ・セッキュウ」大漢和「テッキュウ」漢字源「テッキュウ」
・その他の熟語・・・
 ①啜羹(セツコウ)=あつものをすする、啜食(セツショク)=すすり食う、啜汁(セツジュウ)=甘い汁をすう、うまいことにありついて利益を得る、啜誘(セツユウ)=だます=啜持(セツジ)、啜賺(セッタン)=すかす、巧みにだます
 ②啜涕(テッテイ)=すすり泣き、啜血(テツケツ)=泣血 
 *漢字源による音の意味分けは覚えておいたほうが良いでしょう・・・わかりやすいし・・・でも、漢検レベルなら、「セツ」でも「テツ」でもたぶんどっちで読んでも可となるでしょうが・・・。

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