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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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<訂正のお知らせ>
①模試<その2>の(一)「23.山菜を采り、それを帯に纈む」➪「23.山菜を采り、それを帯に襭む」に訂正しております。誤植のため、ご迷惑をおかけしました。
②模試<その3>
・(七)6.の解答を(これも誤植のため)修正しています。
・(五)の1.の当て字<漢堡>の解答を修正しています。
すでにトライされた方はおそれいりますが、今一度、ご確認ください。
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.仍是、旧態依然たる陋習なり
2.孱羸の身により給暇を賜う
3.儻然として終日言わず
4.天子からの允兪の御諚を承る
5.杪春の冏光を愛でる
6.剏意に富んだ作品である
7.松籟、剌剌たり
8.仏門に入るべく、剔髪する
9.糧秣匱竭して軍旅不帰となす
10.叨穢たる首魁を掃滅する
11.吁然として虚脱する
12.仰首して伸吭する
13.哮呷として騒然とした有様だ
14.喞嗾たる虫の音が聞こえる
15.啼泣の後、噎喑となる
16.吶喊し過ぎで嘶咽生ず
17.蠍の噬螫に驚愕する
18.未だなり、猶、 嚮景に応ず
19.西施の嚬瘁に世人嘆賞す
20.雑草を焼いて均した畭田がある
21.桃の木で弧をつくり災いを祓う
22.管を搦り、觚を操る
23.王室、燬くがごとし
24.庭で煎餅を燻く
25.疇か、其方に行くだろう
26.盒に和え物を容れる
27.はびこった雑草を耘いた
28.田畑の土を耨いている
29.胥、戚える
30.風が芬しく匂う
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.美女のカンジとした笑みに引き込まれる
2.コウカンな書籍を蔵している
3.疑惑はカンゼンとして氷釈した
4.ウラボンエで祖先の霊の冥福を祈る
5.寝苦しくて悪夢にウナされる
6.上役をコきおろす
7.政界のカクセイをはかる
8.玉兎のキエイするにより暦定まる
9.柿がタワわに稔っている
10.どうしようもなくコスっ辛い奴だ
11.キリギリスの鳴く季節になった
12.明治41年(1908年)、ボシン詔書が発せられた。
13.イッピの薬を調合する
14.イッピの力を仮す
15.小舟が波のまにまにヒョウヨウしている
16.風で布がひらひらとヒョウヨウしている
17.父の遺志をこれからもカクシュする
18.忽ち、巨万の富をカクシュする
(国字)
19.ヤガて年が明ける
20.エソを蒲鉾の原料に使う
(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.まことの悟り。真理。
2.悪人や悪い思想をしりぞける
3.弱者を助ける男の意気
4.尊んでその徳をほめること。
5.ふたごころを抱いてはなれ背く。異心をもつ。
<語群>
( はいはん、りじ、ききょう、へんき、へきじゃ、しんせん、ひんせき、すいしょう )
(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )棄利 ( 2 )泣練 ( 3 )及米 ( 4 )之馬 ( 5 )月将
阿鼻( 6 ) 作礼( 7 ) 刀耕( 8 ) 偏僻( 9 ) 茅屋( 10 )
<語群>
( しこう、にこ、きょうかん、かどう、へいこ、さいてん、ぜっこう、ほうが、にっしゅう、こっき )
問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.すべての事を忘れて物事に専念すること
2.のんびりして自由なこと。寛大でやさしいこと。
3.才能が特別すぐれていること
4.さまざまな困難を乗り越えて遠路を行くこと。
5.災いをとりのぞくこと。
<四字熟語群>
( 稽首作礼 桑弧蓬矢 蕩佚簡易 騰蛟起鳳 百舎重繭 一超直入 桃弧棘矢 打成一片 )
(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.未蘭 2.鼠姑 3.杜衡 4.紫萼 5.烏樟
6.蛇舅母 7.梅花皮 8.鼠麴草 9.鬼鍼草 10.大角草
(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.趣駕 ― 2.趣す
イ.3.拉致 ― 4.拉く
ウ.5.朞年 ― 6.朞り
エ.7.廖落 ― 8.廖しい
オ.9.匈虐 ― 10.匈い
(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.淪落 2.匆々 3.肥饒 4.闃寂 5.三元
6.風来 7.行幸 8.遺業 9.斧鉞 10.穀物
<語群>
( ひょうとう、せんしょ、けんたつ、しんゆう、せきよう、とうりょう、かんしょう、せきど、じょじつ、けんごう )
(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.雀角ソガの争
2.ケツを助けて虐をなす
3.安石出でずんば、ソウセイを如何せん
4.カホ、日を追う
5.麻糸は直く、ホウセンは曲がれり
6.キを以て瓜を包む。
7.エンゼンとして世に媚ぶる者は、是れ郷原なり
8.勁松歳寒に彰れ、貞臣コッキに見(あらわ)る
9.クドウを行く者は至らず
10.良工は之を取り、拙者はギタイす
(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「当時に有名(なうて)の1.バンショウ川越の源太が受け負いて作りなしたる谷中感応寺の、どこに一つ批点を打つべきところあろうはずなく、五十畳敷ア.格天井の本堂、橋をあざむく長き廻廊、幾部(いくつか)の客殿、大和尚が居室、茶室、学徒イ.所化の居るべきところ、庫裡、浴室、玄関まで、あるは荘厳を尽しあるは堅固を極め、あるは清らかにあるはウ.寂ておのおのそのよろしきにエ.適い、結構少しも申し分なし。そもそも微々たる旧基を振いてかほどの大寺を成せるは誰ぞ。法諱を聞けばそのころの三歳児も合掌礼拝すべきほど世に知られたる宇陀の朗円上人とて、早くより身延の山に螢雪の苦学を積まれ、中ごろ六十余州に雲水の修行をかさね、毘婆舎那の三行にオ.寂静の慧剣をカ.礪ぎ、四種の悉檀に済度の法音を響かせられたる七十有余の老和尚、骨は俗界の2.クンセンを避くるによって鶴のごとくに痩せ、眼は人世の紛紜に厭きて半ば睡(ねむ)れるがごとく、もとより壊空の理を諦して意欲の火炎を胸に揚げらるることもなく、涅槃の真を会して執着の彩色に心を染まさるることもなければ、堂塔を興し伽藍を立てんと望まれしにもあらざれど、徳を慕い風を仰いで寄り来る学徒のいと多くて、それらのものが雨露凌がん便宜もキ.旧のままにてはなくなりしまま、なお少し堂の広くもあれかしなんど独語(つぶや)かれしが根となりて、道徳高き上人の新たに規模を大きゅうして寺を建てんと云いたまうぞと、このこと八方に伝播(ひろま)れば、中には徒弟の怜悧なるがみずから奮って四方に馳せ感応寺建立に寄附を勧めて行くもあり、働き顔に上人の高徳を演べ説き聞かし富豪を慫慂(すすめ)て喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素より随喜ク.渇仰の思いを運べるもの雲霞のごときにこの勢いをもってしたれば、上諸侯より下町人まで先を争い財を投じて、我一番に福田へ種子を投じて後の世を安楽せんと、富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ、百川海に入るごとく瞬く間に金銭の驚かるるほど集まりけるが、それより世才に長けたるものの世話人となり用人となり、万事万端執り行うてやがて立派に成就しけるとは、聞いてさえ小気味のよき話なり。」(「五重塔」(幸田露伴)
(B)「恭んで按ずるに、天皇は既に内閣に倚りて以て行政の統一を総持し、又枢密院を設けて以て詢謀の府とし、聡明を3.ヒホして偏聴なきを期せんとす。
蓋し内閣大臣は内外の局に当り、敏給捷活以て事機に応答す。而して優裕静暇思を潜め慮を凝らし之を古今に考え、之を学理に照らし、精核審査して以て謀議に参與し、制作に従事するに至ては、別に専局を設け績達学識其の人を得て之に倚任せざるべからず。
此れ乃他の人事と均しく一般の常則に従い二種の要素各々其の業を分つなり(仏国ロッシイ氏憲法論を採る)。那破列翁(ナポレオン)一世の論に、議官は予が4.ショウリョウの為の心思なり、宰相は予が施行の為の心思なりと云えり。蓋し帝王は其の天職を行うに当たり、謀りて而して後之を断せんとす。即ち枢密院の設、実に内閣と倶に至高の輔翼たる所以なり。
若し枢密院にして内聖聴を5.ケイヨクし、外内閣と和協し、偏せず党せず而して又能く憲法及び法律の問疑を6.ホウカイして正確な釈義を与え、行政上正当の方向を指導するに至らば、其の果たして憲法上の機関たるにケ.負かざるべきなり。
若しそれ大にしては議院閉会の際、危急命令の発布を要し、小にしては会計上法規の外に臨時に処分するの必要を生じるの類、之を枢密院に諮詢して然る後に決行するは、即ち為政の慎重を加うる所以にして、此の場合においては枢密院は憲法又は法律の一の7.ヘイカンとして、政事上の末弊たる濫横の処分を監視するの任に居る者なり。
但し枢密院は内閣と均しく国家に対し憲法上の責任を有する者に非ず。故に枢密院の職務は8.シソンの諮詢あるを待ち始めて会議を開き意見を陳ぶることを得。而して其の意見の採択は亦皆一つにシソンの聖裁に由るのみ。
枢密顧問官の職守は可否を献替し、必ず忠誠を以てし、隠避する所なく、而して進議の事は事細大となくシソン特別の許可を得るに非ざれば敢えて之を外に洩らすことを得ざるに在り。蓋し帷幄枢密の府は人臣外に向て直を売り名を求むる地に非ざればなり。
(附記)英国往昔枢密院顧問官の職に任ずる者は各宣誓を要す。其の誓條コークス氏制度論中に見ゆる者之を列挙せんに、第一、其の智力思慮の及ぶ所を尽くし君主に献替する事、第二、偏私なく君主の尊栄利益の為に及び公益の為に献替すること、第三、君主諮詢の機密及び枢密院において掌理する一切事件の機密を保守すること、第四、枢密院において掌理する一切事件に付きコ.贓涜を禁ずる事、第五、枢密院において議決したる事項の執行を輔翼する事、第六、何人たりとも前項を犯さんと企つる者を排斥する事、第七、その他忠良なる顧問官として君主に対し尽くすべき一切の事項を9.カクジュン謹奉すべき事、等是なり。
現今枢密院顧問官をして宣誓せしむべき要旨は千八百六十七年の宣誓委員の報告に載せたり、而して左の勅語は以て其の大要を見るべし。
卿は卿に委任せられ若しくは宣示せられたる一切の機密ならびに枢密院において秘密に討議したる事項の機密を保持すべく、其の他百般の事件において卿は10.チュウリョウなる臣隷として朕に対し分義の有る所を尽くさざるべからずと。」(帝国憲法草案第五十七條 枢密院は重要の国務に就き天皇の諮詢に応う 【憲法説明】)
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4 標準解答>
(一)
1.じょうし:なお、やはり、依然 2.せんるい 3.とうぜん 4.いんゆ:兪允(ユイン)=しかり=允兪(インユ) 5.けいこう:明らかな光 6.そうい 7.らつらつ:風の音のするさま 8.ていはつ *同)剃髪 *既出記事だが、“てきはつ”読み辞典も多し・・・漢検2掲載内容(音による意味分け)を信じれば、「“テイ”ハツ」の筈。 9.きけつ:とぼしくつきる 10.とうわい:けがらわしい 11.くぜん:おどろきなげく様子 12.しんこう:ものを待つさま *「仰首伸吭」の熟語あり。 13.こうこう:大声 14.しょくそう::虫のかすかに鳴く声(字)、虫が物をかむ音(大) 15.えついん:声が咽喉につかえて出ない、だまって物を言わない(大漢和)、声がつまる(字通) 16.せいえつ:声がしわがれること *漢検2③むせぶ。声がつまる。ふさがる。「咽塞(エツソク)」「嗚咽(オエツ)」 *②の意味の場合、“エツ”音のようだ・・・音分けは説明ないが・・・ 17.ぜいせき:かみ刺す 18.きょうえい:響きと影 *「木鶏に似たり」(荘子)の一節 19.ひんすい:まゆをひそめて憂える 20.しゃでん:*「畭田(シャデン)」なら「雑草を焼き払った田」のこと。(漢検2)<1>ヨ:あらた。新しい田。開墾して二年め、または三年めの田。「畭田」<2> シャ:やきはた。雑草を焼いてならした耕作地
21.きゆみ 22.と(り) 23.や(く) 24.や(く) *燻火=庭で煎餅を焼く(正月7日の行事―荊楚歳時記―) 25.だれ(か) *“いつ(か)”にひっかけやすくした問題 26.さら 27.のぞ(いた) 28.す(いて) 29.みな 30.こうば(しく) *「こうば(しい)」は「芬」のみ。 *かんば(しい)「香」「芳」「菲」「馥」 *かぐわ(しい):「郁」「芳」「椒」
(二)
1.莞爾 2.浩瀚 3.渙然 4.盂蘭盆会 5.魘 6.扱 7.廓清 8.虧盈 9.撓 10.狡 11.蛬・螽・螽斯 12.戊申 ✖戊辰
13.一匕
*大辞林 第三版:① ひとさじ。 ② 一本の短刀。 一粒一匕 ( いちりゅういっぴ )
匙1杯の薬を「1 匕 (いっぴ) の薬」といいます。「匕 (ひ) 」は匙のこと
14.一臂 *【一臂】:片方のひじ。片方の腕。転じて、わずかな力。 少しの助力。「一臂の労をとる」「一臂の力を貸す」:少しの助力を与える。
15.漂漾(「飄漾」もたぶん〇。)
16.飄揺
17.恪守 *デジタル大辞泉 恪守:まじめに守り従うこと。遵守(じゅんしゅ)。
18.獲取・攫取 *大辞林 第三版 獲取・攫取:つかみとること。手に入れること。 「巨万の怪利を-す/偽悪醜日本人 雪嶺」
19.軈 20.*「えそ」の国字がうまく反映していない模様・・・「魚+曾」ですので、各自、ご確認ください。
(三)
1.真詮 2.闢邪・辟邪 3.気俠 4.推頌 5.離弐
(参考)
1.真詮(シンセン)(漢検2・下つき):「所詮(ショセン )・真詮(シンセン)」
大字源:①まことの悟り。②真理。また、真理をあらわした典籍。 *「詮」:意味③物事の道理・真理。 *広辞苑:(掲載なし)
2.闢邪・辟邪(ヘキジャ):邪説をひらきしりぞける=辟邪
(漢検2)「②さける。しりぞける。「闢邪」類)避 」とあるが・・・「類」辟」のほうが適当ではないか?*「“避”邪」なんて熟語見当たらず・・・あるとしても“ヒジャ”読み?
(大字源)悪人や悪い思想をしりぞける。同)辟邪
3.(漢検2)下つき:気俠(キキョウ)・義俠(ギキョウ)・任俠(ニンキョウ)・遊俠(ユウキョウ) 遊俠(ユウキョウ):(広辞苑)おとこだて。任侠。気俠(キキョウ):(大字源)弱者を助ける男の意気。
4.推頌 (広辞苑)尊んでその徳をほめること。(漢検2・下つき)推頌(スイショウ)
大辞林:人を尊んで、その徳をほめること。 cf.推奨:良いものであるとして、人にすすめること。ほめてひきたてること。(広辞苑)、推賞=推称:ほめて人にすすめること(広辞苑)
5.離弐:(大字源)ふたごころを抱いて離れ背く。異心をもつ。離反。
(漢検2:離弐(リジ))
(四)
問1
1.絶巧 2.哭岐 3.舐糠 4.泛駕 5.日就 6.叫喚 7.(作礼)而去(サライニコ)仏)(漢検2)説法に集まった聴衆が、終わるとともに、教えに感謝し、仏に一斉に礼をして立ち去ること。礼を作(な)して去る意。多くの経典の末尾にある句。大辞林 第三版説法に集まった人々が、終わるとともに仏に礼 をして立ち去ること。諸経の結末にある句。 8.火耨 9.蔽固 10.采椽
問2
1.だじょう 2.とういつ 3.とうこう 4.ちょうけん 5.きょくし
(五)
1.ミラノ 2.わらじむし 3.かんあおい 4.ぎぼうし 5.くろもじ
6.かなへび 7.かいらぎ 8.ははこぐさ 9.せんだんぐさ 10.いささぐさ
(六)
1.そくが 2.うなが(す) 3.らち・らっち 4.ひ(く) 5.きねん 6.ひとまわ(り)・ひとめぐ(り) 7.りょうらく 8.むな(しい) 9.きょうぎゃく 10.わる(い)
(参考)
趣駕(ソクガ・ガをうながす):乗り物の用意をせきたてる。(漢検2掲載熟語)
拉致(ラツチ・ラチ)=引き連れる (漢検2は両読み。大漢和はラツチ、字通はラチ)。
朞り *漢検2には訓読み掲載無いが、「ひとめぐ(り)」でもOKな筈。
廖落(りょうらく)ー廖(むな)しい (漢検2)意味:むなしい。また、まばらなさま。「廖落」 *(参考)寥落(りょうらく)ー寥(さび)しい
匈虐=凶悪でむごい
(七)
1.顕達 2.冠省 3.瘠土 4.諠囂 5.除日
6.漂到 7.宸遊 8.先緒 9.戚揚 10.稲粱
(参考)
冠省(カンショウ)⇔草々、匆々(そうそう)、不一、不尽、不具、不悉(ふしつ)、不宣
三元 除日
三始:四始 正月元日、三元 三朝、元旦 、元朝(ガンチョウ)=鶏旦
⇔臘日、大晦日、除日(ジョジツ):おおみそか。おおつごもり
風来 漂到 *風来:①風に吹きもたらされたように、どこからともなく来ること。漂到。
行幸 宸遊
宸遊:天子の巡遊。 (大字源:宸遊・宸游)行幸。
(漢検2)行幸ギョウコウ:天皇の外出を敬っていう語。類)巡幸 対)還幸
遺業 先緒
先緒(センショ)・前緒(ゼンショ):先人の遺した事業。先祖の遺業。 =遺業・・・
家業・遺業(箕裘:父の遺業。家業。)
斧鉞 戚揚
デジタル大辞泉 戚揚:(「戚」は斧、「揚」はまさかりの意)斧とまさか り。斧鉞(ふえつ)。転じて、武器。 *広辞苑もほぼ同じ。
穀物 稲粱
(漢検2)下つき:高粱(コウリョウ)・黄粱(コウリョウ)・膏粱(コウリョウ)・稲粱(トウリョウ)
*高粱(コウリョウ)・黄粱(コウリョウ)・膏粱(コウリョウ)は広辞苑にもアリ
高粱:コーリャンのこと。中国産のモロコシ。
黄粱:黄粱とは?難読語辞典。 植物オオアワの漢名。(広辞苑)大粟(おおあわ)の別称。
稲粱(トウリョウ):(大字源)いねとおおあわ。穀物をいう。
(八)
1.鼠牙:人を訴訟すること。注:( 雀に角があるか、鼠に牙があるかといって争う意。 )
2.桀 (史記):仲間に入れて徒党をくみ悪事をすること。
3.蒼生
4.夸父:自分の力量を考えず大事を企て、途中でたおれることのたおえ。神人の名。 *問題は“カホ”としたが、“コホ”とも読む。
5.蓬箭
6.杞:君主が高位にあって、下にある有能の士を求めること
7.閹然(孟子) (漢検2)「③こびへつらう。「閹然」」
8.国危 9.衢道 10.疑殆 *扁鵲倉公列伝
(九)
1.番匠 *“バンジョウ”とも読む。 2.葷羶 3.裨補 4.商量 5.啓沃 6.剖解 7.屏翰 8.至尊 9.恪遵 10.忠亮
ア.ごうてんじょう イ.しょけ ウ.さび(て) エ.かな(い) オ.じゃくじょう カ.と(ぎ) キ.もと ク.かつごう ケ.そむ(かざる) コ.ぞうとく
(参考)
*剖解:(道理などを)解明する。分析する。
*忠亮:(大字源)まこと。真心のあること。忠信。(注:「亮」には、“まこと、まことに、誠実、信じる 類)信”のような意義もアリ) cf。忠良:(広辞苑)忠義の心厚く善良なこと。また、その人。「・・・な臣民」
*心思:こころ。おもい。かんがえ。
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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①模試<その2>の(一)「23.山菜を采り、それを帯に纈む」➪「23.山菜を采り、それを帯に襭む」に訂正しております。誤植のため、ご迷惑をおかけしました。
②模試<その3>
・(七)6.の解答を(これも誤植のため)修正しています。
・(五)の1.の当て字<漢堡>の解答を修正しています。
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.仍是、旧態依然たる陋習なり
2.孱羸の身により給暇を賜う
3.儻然として終日言わず
4.天子からの允兪の御諚を承る
5.杪春の冏光を愛でる
6.剏意に富んだ作品である
7.松籟、剌剌たり
8.仏門に入るべく、剔髪する
9.糧秣匱竭して軍旅不帰となす
10.叨穢たる首魁を掃滅する
11.吁然として虚脱する
12.仰首して伸吭する
13.哮呷として騒然とした有様だ
14.喞嗾たる虫の音が聞こえる
15.啼泣の後、噎喑となる
16.吶喊し過ぎで嘶咽生ず
17.蠍の噬螫に驚愕する
18.未だなり、猶、 嚮景に応ず
19.西施の嚬瘁に世人嘆賞す
20.雑草を焼いて均した畭田がある
21.桃の木で弧をつくり災いを祓う
22.管を搦り、觚を操る
23.王室、燬くがごとし
24.庭で煎餅を燻く
25.疇か、其方に行くだろう
26.盒に和え物を容れる
27.はびこった雑草を耘いた
28.田畑の土を耨いている
29.胥、戚える
30.風が芬しく匂う
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.美女のカンジとした笑みに引き込まれる
2.コウカンな書籍を蔵している
3.疑惑はカンゼンとして氷釈した
4.ウラボンエで祖先の霊の冥福を祈る
5.寝苦しくて悪夢にウナされる
6.上役をコきおろす
7.政界のカクセイをはかる
8.玉兎のキエイするにより暦定まる
9.柿がタワわに稔っている
10.どうしようもなくコスっ辛い奴だ
11.キリギリスの鳴く季節になった
12.明治41年(1908年)、ボシン詔書が発せられた。
13.イッピの薬を調合する
14.イッピの力を仮す
15.小舟が波のまにまにヒョウヨウしている
16.風で布がひらひらとヒョウヨウしている
17.父の遺志をこれからもカクシュする
18.忽ち、巨万の富をカクシュする
(国字)
19.ヤガて年が明ける
20.エソを蒲鉾の原料に使う
(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.まことの悟り。真理。
2.悪人や悪い思想をしりぞける
3.弱者を助ける男の意気
4.尊んでその徳をほめること。
5.ふたごころを抱いてはなれ背く。異心をもつ。
<語群>
( はいはん、りじ、ききょう、へんき、へきじゃ、しんせん、ひんせき、すいしょう )
(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )棄利 ( 2 )泣練 ( 3 )及米 ( 4 )之馬 ( 5 )月将
阿鼻( 6 ) 作礼( 7 ) 刀耕( 8 ) 偏僻( 9 ) 茅屋( 10 )
<語群>
( しこう、にこ、きょうかん、かどう、へいこ、さいてん、ぜっこう、ほうが、にっしゅう、こっき )
問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.すべての事を忘れて物事に専念すること
2.のんびりして自由なこと。寛大でやさしいこと。
3.才能が特別すぐれていること
4.さまざまな困難を乗り越えて遠路を行くこと。
5.災いをとりのぞくこと。
<四字熟語群>
( 稽首作礼 桑弧蓬矢 蕩佚簡易 騰蛟起鳳 百舎重繭 一超直入 桃弧棘矢 打成一片 )
(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.未蘭 2.鼠姑 3.杜衡 4.紫萼 5.烏樟
6.蛇舅母 7.梅花皮 8.鼠麴草 9.鬼鍼草 10.大角草
(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.趣駕 ― 2.趣す
イ.3.拉致 ― 4.拉く
ウ.5.朞年 ― 6.朞り
エ.7.廖落 ― 8.廖しい
オ.9.匈虐 ― 10.匈い
(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.淪落 2.匆々 3.肥饒 4.闃寂 5.三元
6.風来 7.行幸 8.遺業 9.斧鉞 10.穀物
<語群>
( ひょうとう、せんしょ、けんたつ、しんゆう、せきよう、とうりょう、かんしょう、せきど、じょじつ、けんごう )
(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.雀角ソガの争
2.ケツを助けて虐をなす
3.安石出でずんば、ソウセイを如何せん
4.カホ、日を追う
5.麻糸は直く、ホウセンは曲がれり
6.キを以て瓜を包む。
7.エンゼンとして世に媚ぶる者は、是れ郷原なり
8.勁松歳寒に彰れ、貞臣コッキに見(あらわ)る
9.クドウを行く者は至らず
10.良工は之を取り、拙者はギタイす
(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「当時に有名(なうて)の1.バンショウ川越の源太が受け負いて作りなしたる谷中感応寺の、どこに一つ批点を打つべきところあろうはずなく、五十畳敷ア.格天井の本堂、橋をあざむく長き廻廊、幾部(いくつか)の客殿、大和尚が居室、茶室、学徒イ.所化の居るべきところ、庫裡、浴室、玄関まで、あるは荘厳を尽しあるは堅固を極め、あるは清らかにあるはウ.寂ておのおのそのよろしきにエ.適い、結構少しも申し分なし。そもそも微々たる旧基を振いてかほどの大寺を成せるは誰ぞ。法諱を聞けばそのころの三歳児も合掌礼拝すべきほど世に知られたる宇陀の朗円上人とて、早くより身延の山に螢雪の苦学を積まれ、中ごろ六十余州に雲水の修行をかさね、毘婆舎那の三行にオ.寂静の慧剣をカ.礪ぎ、四種の悉檀に済度の法音を響かせられたる七十有余の老和尚、骨は俗界の2.クンセンを避くるによって鶴のごとくに痩せ、眼は人世の紛紜に厭きて半ば睡(ねむ)れるがごとく、もとより壊空の理を諦して意欲の火炎を胸に揚げらるることもなく、涅槃の真を会して執着の彩色に心を染まさるることもなければ、堂塔を興し伽藍を立てんと望まれしにもあらざれど、徳を慕い風を仰いで寄り来る学徒のいと多くて、それらのものが雨露凌がん便宜もキ.旧のままにてはなくなりしまま、なお少し堂の広くもあれかしなんど独語(つぶや)かれしが根となりて、道徳高き上人の新たに規模を大きゅうして寺を建てんと云いたまうぞと、このこと八方に伝播(ひろま)れば、中には徒弟の怜悧なるがみずから奮って四方に馳せ感応寺建立に寄附を勧めて行くもあり、働き顔に上人の高徳を演べ説き聞かし富豪を慫慂(すすめ)て喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素より随喜ク.渇仰の思いを運べるもの雲霞のごときにこの勢いをもってしたれば、上諸侯より下町人まで先を争い財を投じて、我一番に福田へ種子を投じて後の世を安楽せんと、富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ、百川海に入るごとく瞬く間に金銭の驚かるるほど集まりけるが、それより世才に長けたるものの世話人となり用人となり、万事万端執り行うてやがて立派に成就しけるとは、聞いてさえ小気味のよき話なり。」(「五重塔」(幸田露伴)
(B)「恭んで按ずるに、天皇は既に内閣に倚りて以て行政の統一を総持し、又枢密院を設けて以て詢謀の府とし、聡明を3.ヒホして偏聴なきを期せんとす。
蓋し内閣大臣は内外の局に当り、敏給捷活以て事機に応答す。而して優裕静暇思を潜め慮を凝らし之を古今に考え、之を学理に照らし、精核審査して以て謀議に参與し、制作に従事するに至ては、別に専局を設け績達学識其の人を得て之に倚任せざるべからず。
此れ乃他の人事と均しく一般の常則に従い二種の要素各々其の業を分つなり(仏国ロッシイ氏憲法論を採る)。那破列翁(ナポレオン)一世の論に、議官は予が4.ショウリョウの為の心思なり、宰相は予が施行の為の心思なりと云えり。蓋し帝王は其の天職を行うに当たり、謀りて而して後之を断せんとす。即ち枢密院の設、実に内閣と倶に至高の輔翼たる所以なり。
若し枢密院にして内聖聴を5.ケイヨクし、外内閣と和協し、偏せず党せず而して又能く憲法及び法律の問疑を6.ホウカイして正確な釈義を与え、行政上正当の方向を指導するに至らば、其の果たして憲法上の機関たるにケ.負かざるべきなり。
若しそれ大にしては議院閉会の際、危急命令の発布を要し、小にしては会計上法規の外に臨時に処分するの必要を生じるの類、之を枢密院に諮詢して然る後に決行するは、即ち為政の慎重を加うる所以にして、此の場合においては枢密院は憲法又は法律の一の7.ヘイカンとして、政事上の末弊たる濫横の処分を監視するの任に居る者なり。
但し枢密院は内閣と均しく国家に対し憲法上の責任を有する者に非ず。故に枢密院の職務は8.シソンの諮詢あるを待ち始めて会議を開き意見を陳ぶることを得。而して其の意見の採択は亦皆一つにシソンの聖裁に由るのみ。
枢密顧問官の職守は可否を献替し、必ず忠誠を以てし、隠避する所なく、而して進議の事は事細大となくシソン特別の許可を得るに非ざれば敢えて之を外に洩らすことを得ざるに在り。蓋し帷幄枢密の府は人臣外に向て直を売り名を求むる地に非ざればなり。
(附記)英国往昔枢密院顧問官の職に任ずる者は各宣誓を要す。其の誓條コークス氏制度論中に見ゆる者之を列挙せんに、第一、其の智力思慮の及ぶ所を尽くし君主に献替する事、第二、偏私なく君主の尊栄利益の為に及び公益の為に献替すること、第三、君主諮詢の機密及び枢密院において掌理する一切事件の機密を保守すること、第四、枢密院において掌理する一切事件に付きコ.贓涜を禁ずる事、第五、枢密院において議決したる事項の執行を輔翼する事、第六、何人たりとも前項を犯さんと企つる者を排斥する事、第七、その他忠良なる顧問官として君主に対し尽くすべき一切の事項を9.カクジュン謹奉すべき事、等是なり。
現今枢密院顧問官をして宣誓せしむべき要旨は千八百六十七年の宣誓委員の報告に載せたり、而して左の勅語は以て其の大要を見るべし。
卿は卿に委任せられ若しくは宣示せられたる一切の機密ならびに枢密院において秘密に討議したる事項の機密を保持すべく、其の他百般の事件において卿は10.チュウリョウなる臣隷として朕に対し分義の有る所を尽くさざるべからずと。」(帝国憲法草案第五十七條 枢密院は重要の国務に就き天皇の諮詢に応う 【憲法説明】)
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その4 標準解答>
(一)
1.じょうし:なお、やはり、依然 2.せんるい 3.とうぜん 4.いんゆ:兪允(ユイン)=しかり=允兪(インユ) 5.けいこう:明らかな光 6.そうい 7.らつらつ:風の音のするさま 8.ていはつ *同)剃髪 *既出記事だが、“てきはつ”読み辞典も多し・・・漢検2掲載内容(音による意味分け)を信じれば、「“テイ”ハツ」の筈。 9.きけつ:とぼしくつきる 10.とうわい:けがらわしい 11.くぜん:おどろきなげく様子 12.しんこう:ものを待つさま *「仰首伸吭」の熟語あり。 13.こうこう:大声 14.しょくそう::虫のかすかに鳴く声(字)、虫が物をかむ音(大) 15.えついん:声が咽喉につかえて出ない、だまって物を言わない(大漢和)、声がつまる(字通) 16.せいえつ:声がしわがれること *漢検2③むせぶ。声がつまる。ふさがる。「咽塞(エツソク)」「嗚咽(オエツ)」 *②の意味の場合、“エツ”音のようだ・・・音分けは説明ないが・・・ 17.ぜいせき:かみ刺す 18.きょうえい:響きと影 *「木鶏に似たり」(荘子)の一節 19.ひんすい:まゆをひそめて憂える 20.しゃでん:*「畭田(シャデン)」なら「雑草を焼き払った田」のこと。(漢検2)<1>ヨ:あらた。新しい田。開墾して二年め、または三年めの田。「畭田」<2> シャ:やきはた。雑草を焼いてならした耕作地
21.きゆみ 22.と(り) 23.や(く) 24.や(く) *燻火=庭で煎餅を焼く(正月7日の行事―荊楚歳時記―) 25.だれ(か) *“いつ(か)”にひっかけやすくした問題 26.さら 27.のぞ(いた) 28.す(いて) 29.みな 30.こうば(しく) *「こうば(しい)」は「芬」のみ。 *かんば(しい)「香」「芳」「菲」「馥」 *かぐわ(しい):「郁」「芳」「椒」
(二)
1.莞爾 2.浩瀚 3.渙然 4.盂蘭盆会 5.魘 6.扱 7.廓清 8.虧盈 9.撓 10.狡 11.蛬・螽・螽斯 12.戊申 ✖戊辰
13.一匕
*大辞林 第三版:① ひとさじ。 ② 一本の短刀。 一粒一匕 ( いちりゅういっぴ )
匙1杯の薬を「1 匕 (いっぴ) の薬」といいます。「匕 (ひ) 」は匙のこと
14.一臂 *【一臂】:片方のひじ。片方の腕。転じて、わずかな力。 少しの助力。「一臂の労をとる」「一臂の力を貸す」:少しの助力を与える。
15.漂漾(「飄漾」もたぶん〇。)
16.飄揺
17.恪守 *デジタル大辞泉 恪守:まじめに守り従うこと。遵守(じゅんしゅ)。
18.獲取・攫取 *大辞林 第三版 獲取・攫取:つかみとること。手に入れること。 「巨万の怪利を-す/偽悪醜日本人 雪嶺」
19.軈 20.*「えそ」の国字がうまく反映していない模様・・・「魚+曾」ですので、各自、ご確認ください。
(三)
1.真詮 2.闢邪・辟邪 3.気俠 4.推頌 5.離弐
(参考)
1.真詮(シンセン)(漢検2・下つき):「所詮(ショセン )・真詮(シンセン)」
大字源:①まことの悟り。②真理。また、真理をあらわした典籍。 *「詮」:意味③物事の道理・真理。 *広辞苑:(掲載なし)
2.闢邪・辟邪(ヘキジャ):邪説をひらきしりぞける=辟邪
(漢検2)「②さける。しりぞける。「闢邪」類)避 」とあるが・・・「類」辟」のほうが適当ではないか?*「“避”邪」なんて熟語見当たらず・・・あるとしても“ヒジャ”読み?
(大字源)悪人や悪い思想をしりぞける。同)辟邪
3.(漢検2)下つき:気俠(キキョウ)・義俠(ギキョウ)・任俠(ニンキョウ)・遊俠(ユウキョウ) 遊俠(ユウキョウ):(広辞苑)おとこだて。任侠。気俠(キキョウ):(大字源)弱者を助ける男の意気。
4.推頌 (広辞苑)尊んでその徳をほめること。(漢検2・下つき)推頌(スイショウ)
大辞林:人を尊んで、その徳をほめること。 cf.推奨:良いものであるとして、人にすすめること。ほめてひきたてること。(広辞苑)、推賞=推称:ほめて人にすすめること(広辞苑)
5.離弐:(大字源)ふたごころを抱いて離れ背く。異心をもつ。離反。
(漢検2:離弐(リジ))
(四)
問1
1.絶巧 2.哭岐 3.舐糠 4.泛駕 5.日就 6.叫喚 7.(作礼)而去(サライニコ)仏)(漢検2)説法に集まった聴衆が、終わるとともに、教えに感謝し、仏に一斉に礼をして立ち去ること。礼を作(な)して去る意。多くの経典の末尾にある句。大辞林 第三版説法に集まった人々が、終わるとともに仏に礼 をして立ち去ること。諸経の結末にある句。 8.火耨 9.蔽固 10.采椽
問2
1.だじょう 2.とういつ 3.とうこう 4.ちょうけん 5.きょくし
(五)
1.ミラノ 2.わらじむし 3.かんあおい 4.ぎぼうし 5.くろもじ
6.かなへび 7.かいらぎ 8.ははこぐさ 9.せんだんぐさ 10.いささぐさ
(六)
1.そくが 2.うなが(す) 3.らち・らっち 4.ひ(く) 5.きねん 6.ひとまわ(り)・ひとめぐ(り) 7.りょうらく 8.むな(しい) 9.きょうぎゃく 10.わる(い)
(参考)
趣駕(ソクガ・ガをうながす):乗り物の用意をせきたてる。(漢検2掲載熟語)
拉致(ラツチ・ラチ)=引き連れる (漢検2は両読み。大漢和はラツチ、字通はラチ)。
朞り *漢検2には訓読み掲載無いが、「ひとめぐ(り)」でもOKな筈。
廖落(りょうらく)ー廖(むな)しい (漢検2)意味:むなしい。また、まばらなさま。「廖落」 *(参考)寥落(りょうらく)ー寥(さび)しい
匈虐=凶悪でむごい
(七)
1.顕達 2.冠省 3.瘠土 4.諠囂 5.除日
6.漂到 7.宸遊 8.先緒 9.戚揚 10.稲粱
(参考)
冠省(カンショウ)⇔草々、匆々(そうそう)、不一、不尽、不具、不悉(ふしつ)、不宣
三元 除日
三始:四始 正月元日、三元 三朝、元旦 、元朝(ガンチョウ)=鶏旦
⇔臘日、大晦日、除日(ジョジツ):おおみそか。おおつごもり
風来 漂到 *風来:①風に吹きもたらされたように、どこからともなく来ること。漂到。
行幸 宸遊
宸遊:天子の巡遊。 (大字源:宸遊・宸游)行幸。
(漢検2)行幸ギョウコウ:天皇の外出を敬っていう語。類)巡幸 対)還幸
遺業 先緒
先緒(センショ)・前緒(ゼンショ):先人の遺した事業。先祖の遺業。 =遺業・・・
家業・遺業(箕裘:父の遺業。家業。)
斧鉞 戚揚
デジタル大辞泉 戚揚:(「戚」は斧、「揚」はまさかりの意)斧とまさか り。斧鉞(ふえつ)。転じて、武器。 *広辞苑もほぼ同じ。
穀物 稲粱
(漢検2)下つき:高粱(コウリョウ)・黄粱(コウリョウ)・膏粱(コウリョウ)・稲粱(トウリョウ)
*高粱(コウリョウ)・黄粱(コウリョウ)・膏粱(コウリョウ)は広辞苑にもアリ
高粱:コーリャンのこと。中国産のモロコシ。
黄粱:黄粱とは?難読語辞典。 植物オオアワの漢名。(広辞苑)大粟(おおあわ)の別称。
稲粱(トウリョウ):(大字源)いねとおおあわ。穀物をいう。
(八)
1.鼠牙:人を訴訟すること。注:( 雀に角があるか、鼠に牙があるかといって争う意。 )
2.桀 (史記):仲間に入れて徒党をくみ悪事をすること。
3.蒼生
4.夸父:自分の力量を考えず大事を企て、途中でたおれることのたおえ。神人の名。 *問題は“カホ”としたが、“コホ”とも読む。
5.蓬箭
6.杞:君主が高位にあって、下にある有能の士を求めること
7.閹然(孟子) (漢検2)「③こびへつらう。「閹然」」
8.国危 9.衢道 10.疑殆 *扁鵲倉公列伝
(九)
1.番匠 *“バンジョウ”とも読む。 2.葷羶 3.裨補 4.商量 5.啓沃 6.剖解 7.屏翰 8.至尊 9.恪遵 10.忠亮
ア.ごうてんじょう イ.しょけ ウ.さび(て) エ.かな(い) オ.じゃくじょう カ.と(ぎ) キ.もと ク.かつごう ケ.そむ(かざる) コ.ぞうとく
(参考)
*剖解:(道理などを)解明する。分析する。
*忠亮:(大字源)まこと。真心のあること。忠信。(注:「亮」には、“まこと、まことに、誠実、信じる 類)信”のような意義もアリ) cf。忠良:(広辞苑)忠義の心厚く善良なこと。また、その人。「・・・な臣民」
*心思:こころ。おもい。かんがえ。
👍👍👍 🐔 👍👍👍
個人的には「ひ~っ!」という感じです。
(三)と(七)でここまでの誤答は久しぶりな気がします。
特に(七)は組み合わせからしてアウト!
では詳細でございます。
(一)マイナス4点
1.じょうぜ 「じょうし」と悩んだ・・
8.てきはつ そる:テイ 知らなかったかも・・
21.ゆみ
25.いつ やられました・・
(二)マイナス2点
17.確守
(三)マイナス6点
1.深泉
3.毅侠
4.酔頌 「推頌」も浮かびましたが、「心酔して頌める」かと
(四)マイナス2点
偏僻嬖顧 恥
(五)マイナス1点
2.いたち
(六)無
(七)マイナス12点 とほほ(泣)
2.匆々 緩?
5.???
6.剽蕩
8.積葉
9.撰書 まず最初に「斧鉞」を武器では無く、「添削」の意味で考え始めたのが間違いか・・・
10.菽実 これもはじめの方でいれてしまった
そしてもうぐちゃぐちゃ
(八)マイナス4点
7.宛然
10.疑滞
(九)マイナス6点
4.秤量
6.包懐
10.忠良
その5ラストがんばる
ありがとうございました!
・(一)の8.の“てきはつ”は✖にはしないような気もするけどね・・・よくわからんが。
・語選択の出来は意外だった(驚)
それでも160は優に超えてる・・・さすがじゃん。
最後の(その5)もお楽しみください(笑)
今回の挑戦結果は弊ブログの記事にさせていただきました。
お時間のあるときにでも、目を通していただければ幸いです。
事後報告で、かつ、遅くなってしまって申し訳ありませんでした。
次回の模試も楽しみにしております
漢検2本番レベルに近くなってきたかな(笑)
前回よりいい感じだと思いましたが114点とほぼ同じでした|ω・`)
「畭」
先週たまたま見つけてTwitterで呟きました
space+さんに「取捨選択」と言われたので、作問者側になって最近取捨選択してます。「やきはたはありそう。音はない」と思いましたが、見事に外れてしまいました(笑)
後変な質問になりますが
対・類は今回も難しく考えました
これは自分の考えた結果です
もし語群なかったら
・匆々=シンユウだった場合
忙しいと判断。晨遊(朝まで遊ぶ)
こんな言葉はありますか?
syuusyuuさんの意見をお聞かせくださいm(_ _)m
前回の「迥遼」、syuusyuuさんに褒められたのもありますが、知らないのに考えた結果出来たので、自分にしては大きな一歩でした。
書くだけで覚えてました。最近意味を調べるようになり、「こんな意味なんだ」と思うのが楽しいです。syuusyuuさんの「模試は意味までしっかり覚えてないと出来ない」と思ってます。ですからこんな点数になるのも納得してます。
syuusyuuさんにコメントしてから、今まで思わなかった事に気付いて、楽しいです(^^)
話が繋がってませんね(^^;)
模試((^o^))ァリガトォ♪ございました
鳥の写真見てます
鳥の違いはよく分かりませんが、「羽撃く所。エサ取る所」よく観察してないと出来ない凄い事だと思いました!!
・「晨遊」・・・熟語があるとしても(手持ちにはナシ)、「晨」の意味は、「あさ、よあけ、朝早く・・・」などですから、「朝“まで”」という意味はないと思いますよ。
たとえば、「晨起:あさ“はやく”起きる」、「晨夜(兼道):あさから夜まで」などですから・・・。「怱々」は“忙しいからこのへんで・・・”という意味だろうから、「怱々」のほうは、意味のとらえ方からして間違いではありませんね
・漢字一字一字の意味を知るようになると、どうしても“造語”力も増しますので、このへんは要注意といえば要注意というところでもあります・・・が、想像力・造語力がでてきたということは実力がついてきた証でもありますので、めげずに頑張ってください。
・鳥の写真・・・ありがとうございます。まだ初心者ですけど、だんだん、羽ばたきそうなときとかエサを取るときなどの前ぶれみたいな動きはなんとなくわかるようになってきたので、前ほど時間をかけずに撮ることができるようになってます(笑)
・コメント、ありがとうございました。
レベルの低い話で申し訳ございませんが、勉強方法などご指南ください。
よろしくお願いします。60を6歳こしています。
どういう学習のされ方をしているのかがわかりませんので、なんともお応えのしようがないのですが・・・
とりあえず、「月に惟うさま」にご寄稿いただき、当ブログにアップしてある、
①合格体験記その1:初合格するまでの私なりの活用方法
②合格体験記その2<27-3初合格まで>&<27-3初合格後から29-2まで>
をご覧いただき、学習方法として何がどう違うのか、また、この寄稿内容と比較して自分に合った学習方法は何なのかをお考えいただいたらどうかと愚考しますが・・・
短い文なので何とも言えませんが、4年で3回受検されているというのは回数としては少ないような気もしますけど、何かご事情でもあるのでしょうか・・・それともその間、間断したりしているのでしょうか?やる時は一気に集中力でこなすのと、その後は間断なく継続して取り組むことが肝要かと思いますが・・・
なんとも抽象的なお答えで申し訳ありません。
上の記事をご覧いただき、さらにご疑問などあればまたご照会ください・・・私でできることであればなんなりと具体的にアドバイスできればと考えております。
またのご連絡をお待ちしております。