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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

辻原 登  「翔べ 麒麟」

2015年12月18日 | 読書
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●もう17年も前(1998年)の単行本だった・・・90年に第103回芥川賞受賞した作家さんでした・・・「村の名前」って作品。
●本作は読売新聞に1997年から1年ぐらい連載されていたものの単行本化
●文学作品的で堅苦しいのかと思ったら、そうではなく、歴史小説でした・・・
●この本との出会いは、図書館で司書の人に「阿倍仲麻呂関連の本をさがして」と頼んで発見したもの。こういう、本との出会い方もあるんですね。
●あの有名な阿倍仲麻呂を物語の主軸に据え、玄宗皇帝・楊貴妃・楊国忠(宰相)・安禄山などなど、歴史上も著名な人物を配しながら、主人公は(おそらくは架空の)藤原式家の、あの藤原広嗣の庶子「藤原真幸(まさき)」という若者。遣唐使・藤原清河(大使)の護衛士として一緒に唐へ渡ったあとの、唐でのあの激動の「安史の乱」前後の物語・・・。
●久々に力量のある、ボリュームもある、読みでのある小説でした。満足、満足・・・。李白や杜甫、王維なんかも登場してきていて、中国の歴史や文化などに親しみをもっている者にとっては感情移入できやすい物語ではないかな、面白かったあ。
●ただ、阿部仲麻呂のことに関しては、ちょっとそこまで朝廷内で重きをおいて活躍していたのかなあ・・・と、すこし疑問を感じましたが、ま、小説で架空のお話ですからね、目くじら立てるほどのことでもナシ。

👍👍👍 🐑 👍👍👍

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