727話)薬草の苗を集める

 緑の地球環境センターで、日本の専門家の主導による2つのプロジェクトが進行中です。JICA草の根技術協力事業の受託によるもの。1つは生態植林見本園と有用植物見本園を敷地内につくるもので、前中久行代表が中心になってすすめています。

 有用植物見本園の中心となるのは薬草・薬木。8~9月にやってきたボランティアツアーのみなさんにも、その苗集めをしてもらいました。木本は役に立つものはなんでも苗をとってくればいいのです。草本のほうは、そうはいきません。一年草だと、冬に枯れてしまって、翌春はでてきませんから、苗を集めても意味がありません。種子になります。

 多年草のなかにも、一回繁殖型というのが、けっこうあるんですね。花を咲かせ、種子をつけたら、それで枯れてしまうものです。梅原徹さんに教わるまで、その存在すら私は知りませんでした。

 カササギの森の中央にある谷をどんどんさかのぼると、行き詰まりに麻地溝という村があります。ヒツジの放牧で有名な村。その周辺にいろんな種類の薬草、ハーブ類があることを以前から知っていました。バスや乗用車でははいりにくいので、トラックの荷台に乗って、そこまでいき、ハッカ、ウメバチソウなど10種類以上を集めました。
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