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220話)太原の道路

 大同は山西省の第2の都市といわれてきました。第1はもちろん省都の太原です。昨年7月、10年ぶりに太原を訪れて、その変貌ぶりに驚いたんですけど、そのときは市内の大半の道路が工事中で、不便な思いをしました。いまはいちおうの整理がついたそうです。  そして、いま大同の再開発を急ピッチですすめている市長は、去年まで太原市の副市長で、太原の再開発に辣腕をふるったのだそう。だとすると、太原をみることで、あし . . . 本文を読む
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219話)再開発プラン

 いま大同は、大がかりな再開発が進行中です。その全体像はいったいどのようなものでしょう。10年近くもいっしょにしごとをしてきた祁学峰と昼食をともにしたときに、きいてみました。いま彼は、大同市の市街地つまり城区の区長で、その問題に専門的に取り組んでいます。  短期的には2015年までの改造プランがあり、長期的には2030年をめざしているんだそうです。「いま大同市の展覧館で、プランを市民に公開し、意見 . . . 本文を読む
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218話)代替住宅

 旧市街の住宅が壊され、再開発が急ピッチです。そこに住んでいた人たちはどうなるでしょう。  日本だったら、これだけの再開発をやろうと思ったら、何十年もかかります。計画十年、反対十年、買収十年、工事十年、なんて表現もあるくらい。そのあいだに経済情勢が変わって、野ざらしのまま、といったところが大阪にあります。  土地は国有が建前の中国は、そのあたりが速いですね。あっというまに壊します。といっても、権利 . . . 本文を読む
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217話)大同の旧市街

 大同は歴史の街です。4世紀末からほぼ1世紀、北魏の都でした。その後の遼代、金代は副都です。いずれも少数民族の王朝。  旧市街には古い建物が建ち並んでいますが、それはそんなに古くありません。たいていは明代、清代のもの。レンガ建て平屋の四合院が多いのですが、その多くはそろそろ寿命のよう。トイレだったところまで居室に変わり、おまるで用をたして、公衆トイレにそれを捨てにいく、といった家も多いのです。残っ . . . 本文を読む
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216話)大寨再訪(3)

 30年ぶりに大寨をみたのですが、変化したのは大寨そのものだけでなく、私のイメージにも大きな変化があったのを感じます。  まずは、農民の英雄的奮闘と考えていたものが、じつは自然の大破壊でもあったこと。環境問題に関心をもつようになったせいで、視座が変わったのです。  つぎに、私のイメージの大寨は、過酷な自然環境のなかでの、人びとの刻苦奮闘だったんですね。それはそのとおりですが、大同の農村と長くつきあ . . . 本文を読む
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215話)大寨再訪(2)

 ほぼ30年ぶりに大寨を訪れたのですが、以前の記憶とつながりません。いちばん大きな変化は、緑いっぱいになっていること。村の背後にある虎頭山は、いつのまにか森林公園になっていました。ガイドの女性によると、1991年から「退耕還林」をはじめ、100種類ほどの樹木が育っているそうです。  退耕還林が政策として実施されたのは2000年だったと思います。全国に先駆けてはじめたんですね。まあ、こんなことができ . . . 本文を読む
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214話)大寨再訪(1)

 第205話で、大寨に触れました。毛沢東の大号令で、中国農村のモデルとされた村です。書いたことが心理の底で働いたのかもしれません。寒波のために大同での活動がむずかしくなって、山西省中部に移動したとき、大寨を再訪してみよう、という気持ちがわき起こりました。  私が大寨を訪れたのは1973年が最初で、最後は1979年ごろ、あいだでもう1~2回いっていますが、時期ははっきりしません。現地で2泊はしました . . . 本文を読む
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213話)キャンペーン

 12月1日の夜は北京空港近くのホテルに泊まりました。翌朝の大同行きの飛行機が早朝の出発だからです。  サイドテーブルの下段に、なにかがさりげなく置いてあります。強く自己主張をするわけじゃないけど、なんとなく気になる、といった風情。手を伸ばして、びっくりしました。コンドームです。エイズ(HIV)予防を訴えるパンフレットとセットです。  大同の新聞にもキャンペーン記事がありました。感染しているのに、 . . . 本文を読む
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212話)トンネルをぬけると、そこは?

 大同では3日間、寒波がつづきました。峠道は雪に閉ざされましたし、寒くて外での活動はムリです。ぜひともやりたいことがあったのですが、今回は見送らざるをえません。大同の厳しい気候を知ってから、この方面では私はあきらめがよくなりました。  かわりに山西省中部を訪れることにしました。周辺の植生などをみておくことは、意味のあることです。山西省最北部の大同から、省都の太原をへて、山西省最南部の運城まで、南北 . . . 本文を読む
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211話)遇駕山村の竣工式

 208話でもちょっと触れたのですが、12月3日に大同県遇駕山村で自来水工程の竣工式をもちました。自来水というのは水道のことで、外務省草の根無償資金協力によって、この村で井戸を掘り、それが各戸まで届くようにしたのです。井戸掘りが完成した時点で通水式をもちましたが、このたびは水道の完成を、日本大使館の梅田邦夫公使を迎えて祝ったわけです。  井戸の周りに村の人や関係者が集り、日中双方からあいさつがあり . . . 本文を読む
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210話)羊蝎子(ヤンシエズ)

 歴史的にみて大同は、南の農耕民族である漢族と、北方の遊牧少数民族との接点でした。ですから、その両方の習慣や風俗がいろんなところでまじりあっています。といっても、やっぱり漢化の力は強いんですけど。  羊をよく食べます。いろんな食べ方があります。そして、ムダにするところは、どこもありません。たとえば、血は食塩をまぜて固まらせ、血豆腐と呼んで、これもりっぱな食材です。味も香りもなくて、私はすきではあり . . . 本文を読む
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209話)広場の最後の写真

 写真は大同の中心部にある広場です。むかいの建物は郵電局で、中国では郵便と電話がいっしょ。そして、いまや中心のしごとは携帯電話やデータ通信に移りつつあるよう。  手前に立っている銅像は、中国の戦国時代の英雄「趙の武霊王」。乗馬に便利な少数民族の服装と、馬上の射撃(弓)を採用した「胡服騎射」で有名です。  大同のスタッフたちが、私に「いまのうちに写真を撮っておきなさい。来年きたときはなくなってますか . . . 本文を読む
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208話)寒波がきた!

 12月4日の朝、ホテルの部屋で目覚めると、暖房はきいているのに、なんとなく薄ら寒いのです。カーテンをひいて、びっくりしました。雪景色です。くるまはのろのろ運転。  12月3日は、日本大使館の梅田邦夫公使を迎えて、遇駕山村の井戸と、三十里鋪村の小学校の竣工式を催しました。寒波の予報がありましたから、ほんとに心配したんですけど、最高気温7度、最低気温-7度で、予定どおり実施しました。もし、4日だった . . . 本文を読む
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207話)広がった道路

 すさまじい勢いで大同が変わっていきます。再開発です。先頭を走っているのが道路。  すこし古い話をすれば、17年前、最初に私が大同にきたころは、くるまはほとんど走っていませんでした。迎賓路と呼ばれる目抜き通りを、のんびりと馬車が歩いていたりしたものです。タクシーといえば、外国人が宿泊できるいくつかのホテルの門前に、数台が停まっているだけで、流しはありませんでした。  それがいまや、くるまの増加と道 . . . 本文を読む
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206話)大同火山群

 大同火山群  北京→大同の国内線の飛行機に、そもそもカメラを持ち込んだのは、この写真を撮りたかったからです。大同火山群。といっても、写真に写っているのは1つだけ。周囲に十を上回る小さな火山が集中しています。世界でもめずらしいそう。  地元としては、これを観光開発に利用したいのです。しかし、それはどうかな? 地上でみるかぎり、ちょっとした小山がならんでいるだけ。火を噴いたり、煙をあげたりしていれば . . . 本文を読む
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