中国の古代都市は城壁によって守られていました。大同は漢字の「呂」のように2つの城壁がありました。北にあるのは一辺が1kmほどで、操場と呼ばれ、軍の演習場です。人びとが生活する街は南の城壁のなかで、一辺が1.8km、高さ14mで、総レンガ張り。城壁のうえには楼閣がいくつも威容を誇っていました。
ところが中華人民共和国の建国以後に、そのレンガが剥がされ、持ち去られたのです。残ったのは土の部分だけで、 . . . 本文を読む
大同市は従来、石炭の街だったのですね。それ以外の産業はほとんどなかったよう。山西省全体でも、経済は完全に地下資源にたよっていたのです。省のGDPの80%以上が地下資源に依存していた、という文章を目にしたことがあります。
大同市が2番目の産業として押し上げたいのが観光です。世界遺産の雲崗石窟があります。でも、これ1つだと、観光客は1泊で帰ります。観光を産業として考えるならなんとか2泊はしてもらいた . . . 本文を読む
前回と似たような写真ですみません。とにかくこのクレーンの数に注目してください。
そして道路。最近の規格は、片側4車線+側道1車線+グリーンベルトといったところで、幅員56mくらいがふつうです。数年前、太原にいったら、あそこには片側6車線+側道1車線+グリーンベルトの道路があり、びっくりしました。くるまにとっては便利であっても、その周辺の住民は道路をわたるのだってたいへんでしょう。
このような道 . . . 本文を読む
中国の経済建設のようすを私はいつも「中華全国総工事現場」などといっていました。カウンターパートが大同市総工会で、その上部組織が中華全国総工会ですので、それにかけているんですね。ビル建設や道路建設、ほんとにいたるところ工事現場なのです。
内陸の地方都市である大同にも、その波が押し寄せてきました。しかも山西省は改革開放がかなり遅れてスタートしていますので、その時間軸がさらに圧縮されているわけです。ま . . . 本文を読む
持ち帰ったマツの標本を、幹・枝・葉に分けます。以前、南天門自然植物園でナラを同じように分けたことがあります。でも、あれは今回にくらべ、ずっとラクだった。ナラにくらべ、マツは葉の数が圧倒的に多い。分けたあとは、それぞれの重量を測定し、記録します。自然乾燥させたあと重量を測りなおせば、山に存在する樹木の重量を推定する貴重なデータがえられます。
最初は小さなものから順に作業していました。本数ははかどっ . . . 本文を読む
カササギの森のモンゴリマツ(樟子松)の各種サイズ13本を標本として伐り、緑の地球環境センターに持ち帰りました。各種サイズといっても、植えてから11年の樹高3mちょっとのものが最大ですが。とにかく1日でも早く持ち帰っておきたい、というのが前中久行代表の考えでした。9月のこの時期、まだ雨が降りますからね。雨になったら、カササギの森にはあがれない。へたをすると、来年まで持ち越し、なんてことになりかねませ . . . 本文を読む
大阪での緑の地球ネットワーク20周年シンポジウムは無事に終了しました。87人のかたが出席してくださいました。長年の会員・支持者のみなさんのほか、新しい人もこられていて、とてもうれしかった。終了後の懇親会にも44人の方が残ってくださったのです。
ありがとうございます。
初期に植えたモンゴリマツ(樟子松)は3mを超えて伸びてきました。2010年から毎年、前中久行代表の指揮で樹高と幹周囲を測定していま . . . 本文を読む
シラカンバよりずっと、ずっと期待していたのがナラです。リョウトウナラ(遼東櫟)とモンゴリナラ(蒙櫟)があるんですけど、専門家の最近の調査では、これはどうも1つの種の2つのタイプではないか、ということになりつつあります。それぞれの典型的なものをくらべると、大きくちがうんですけど、なにを指標にとっても、そのあいだが連続的に変化しているそうです。
それはともかく、このナラ、2002年の春にはもう植えた . . . 本文を読む
カササギの森に植えている中心の樹種は2種類のマツですが、できることなら、広葉樹を植えたいのです。水と土の保持がここの最大の課題ですから、そのためには広葉樹のほうがいいにきまってる。さいわい私たちには霊丘県の南天門自然植物園がありますので、そこで育てた苗をいろいろ植えてみました。
たいていだめです。カエデ、シンジュ、モクゲンジ、ハシバミ、シラカンバ、いろいろ植えましたが、なかなか伸びなくて、そのう . . . 本文を読む
草花もけっこうでてきました。植えたものはありません。自然のものだけです。私のお気に入りは、ヒエンソウ(飛燕草)で、デルフィニウムの一種ですね。紫色がとてもきれいです。1996年夏だったと思いますが、山道を走るときに、車がこの花を踏みつぶしながらすすんだんですね。すると立花吉茂先生が「ウワーッ」といって、悲鳴をあげられました。
それから、マツムシソウもあります。日本のものより背丈も花の大きさもずっ . . . 本文を読む
管理棟のすぐ東に谷があります。その谷の東側の斜面には、花木を集中的に植えてきました。でも、あちらのほうにいったことのある日本人は少ないと思います。
育ちはけっこういいのです。ノモモ(山桃)、アンズ(山杏)、バラ科の花木(玫瑰、黄刺梅)などがその季節にはきれいな花を咲かせます。3~4年前に撮った写真があるんですけど、探すのが面倒なので、ことしの8月の写真をつかわせていただきます。この時期、花はなく . . . 本文を読む
こつこつと小さい苗を植えていたのですが、大同市の幹部やそのまた上の人が視察にくると、必ずといっていいほど「もっと大きな苗を植えたらどうだ」という意見がでます。そのことを北京の青年団の幹部に話すと、「いや、大きな苗を植えるというのは、日本からくる人たちの強い要望です」という答えが返ってきました。
幹部たちの話をいつも無視するわけにはいかないので、いちど、大きめのトショウの苗を植えたことがあります。 . . . 本文を読む
カササギの森の全景ならぬ半景です。南北に4㎞、東西に2㎞ほどあり、起伏に富んでいますので、空の上からでないと全景は撮れません。これは隣接の采涼山プロジェクトのいちばん高いところから撮りました。ですので、手前のマツはカササギの森のものではありません。といっても、それも私たちの協力で植えたもの。
だいぶ緑が濃くなってきました。でも、10年ほどをかけて植えてきていますから、早い時期に植えたものと、そう . . . 本文を読む
万里の長城遭難事故で、事前の下見がなかったことが責められています。でも、下見があったらだいじょぶかというと、そうでもない。気象なんてすぐに変わりますからね。大同は事故の現場と近く、自然条件もよく似ていますが、さらにひどいともいえます。
カササギの森の中央部に谷があります。谷底に北から南に小さな流れがあります。この水をつかって植樹のさいの灌水をまかなってきました。ところが10年のうち9年は干ば . . . 本文を読む
緑の地球ネットワークが大同で緑化協力をはじめてから満20年がすぎました。ことし1月に東京で記念のシンポジウムを開催し、8月には大同で大同市総工会が記念イベントを開きました。11月17日に大阪で記念シンポジウムを開催します。ぜひご参加ください。このあと2013年1月に北京で開催される予定です。
緑の地球ネットワーク20周年記念シンポジウム
「緑をまもる 命をつむぐ」
▼ 日時:11月17日( . . . 本文を読む