829話)馬車その3

呉城村の背後、つまり北側に深い浸食谷があります。大阪RR厚生会のメンバーの1人がカメラマンです。ここは最高のフォトスポット。誘ったのです。 その人は、「草が芽生えるまえの早春のほうが、ここの厳しさを表現できていい。その時期にまたきたい」といいました。そうともいえるでしょう。でも、そのころは、景色が単調になります。草があるほうが、立体感がでて、私はいいと思います。理想的には、雨のあとで、地面が濡れ . . . 本文を読む
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828話)馬車その2

大阪市RR厚生会のメンバーといっしょに渾源県呉城村にいきました。最初にアンズ園をみて、そのあと村にいき、王迎才書記のうちで、昼食をごちそうになりました。なじみの村で、知り合いがたくさんいます。地元の人はべつの部屋で食べていますが、入れ代わり立ち代わりで乾杯にきます。白酒です。昼から飲みすぎてしまいました。 酔い醒ましをかねて、村の背後の浸食谷をみにいこうとしました。村のなかを歩いているうちに、ま . . . 本文を読む
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827話)馬車

 大同の農村に20年もかよってくると、めずらしいこともそうあるわけではありません。たいていのことが見慣れた光景。そうなると、写真もあまり撮らなくなります。いいことではけっしてありません。  8月23日の夜、大同に到着した大阪市RR厚生会のメンバーのなかに、カメラマンが混じっていたのです。いろいろ話をききました。短い滞在期間で、訪れる場所も多くないのですが、せっかくですからフォトスポットを案内しま . . . 本文を読む
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826話)采涼山のマツ

 8月17日の早朝、大同に着きました。采涼山のマツの写真が必要なんですけど、大同事務所の人たちは、20周年記念イベントを控えて大忙し。あとに回すといけなくなる可能性がありますので、空港から直接、現場に回ってもらいました。  ここまできました!ここは2年目の2000年に植えたところです。もとはまったくの荒れ地で草もまばらなところだったのです。日本側の菌根菌を活用した育苗技術、中国側の整地法、そして . . . 本文を読む
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号外)ボタンの種、もらってください!

 わが家の庭のボタンからおよそ2000粒の種子がとれました。うちにきてから17年目になり、たった4株だったものが、どんどん数がふえ、もっとも高いところの花は2mで、200ほどが開花します。道路にせりだすくらいのところに植えているので、そのシーズンになると、花のまえで記念撮影する人もいるそう。  病害虫がほとんどなく、手間がかからず、勢いのいい種類です。花の色は淡いピンクか白。でも実生だと、親と同 . . . 本文を読む
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825話)葉むしり

 伐ってきた標本の樹木を、幹、枝、葉に分けて、それぞれの重量を測ります。実がついているものについては、それも別個に測りました。このときは、大学の先生をはじめ、何人もの専門家が参加したのですが、「葉をむしって測るのは、学生のとき以来ですよ」などといいながら、みなさん楽しそうでした。そのぶん、若返ることができたのかもしれません。  乾燥重量も知りたいんですけど、完全に乾燥するまでここにいるわけにはい . . . 本文を読む
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824話)何本か標本を伐る

 南天門自然植物園のなかで、ここにある代表的な樹木のナラなどを数本伐って、標本にしました。伐ったのは、陰坡、陽坡の2か所につくった生育調査区の近くで、もちろん調査区の外です。まずは年輪を解析します。おもしろいことに(あたりまえのことですが)、降水量の多い年は年輪幅が広くなり、旱魃の年は狭くなります。  それから、周囲が開けていて、陽光をよく浴びているときは成長がよく、逆に周囲に木が茂ってきて、陽 . . . 本文を読む
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823話)生育状態を調査する。

 2008年春に、南天門自然植物園のなかに、2つの調査区をつくりました。陰坡(インポー)と陽坡(ヤンポー)とでは、植生がまったくちがうので、最低この2つは必要です。たくさんあれば、それにこしたことはないでしょうけど、調査には人手と時間がかかりますから、それとも相談しないといけません。それぞれ、20×20mとし、4隅に杭を打ち、ロープを張って、境界線にしました。    調査区内の樹木に、プラスチック . . . 本文を読む
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822話)陽坡も緑が濃くなる

 陽坡(ヤンポー)、つまり日向斜面のようすです。どこにいっても、陽坡は植物が育ちにくいのですが、南天門自然植物園では陽坡にもかなり樹木がはいってきました。灌木がおおいんですけれども。  代表的なのは、株立ちをするトネリコで、中国名は小葉白蝋樹といいます。ひこばえがどんどんふえて、多いものは1株から200本も生えているものがあります。生育はかなり遅く、直径2㎝ほどのものの樹齢が30年もたっていたり . . . 本文を読む
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