763話)丁玲記念館

 親しい友人に誘われて、清明節の連休のあいだに、河北省張家口市の涿鹿県にいってきました。これから緑化プロジェクトを立ち上げようとする現場をみせてもらったのです。大同からそう遠くないところで、自然の条件はあまり変わりません。海抜は600~700mとちょっと低いんですけど、これが有利かどうか、いまはまだ判断できません。

 昼食を近くの鎮政府所在地、温泉屯村でとることになりました。途中のくるまのなかで、「丁玲記念館」という言葉を耳にはさんだんですね。ぜひみたい、と私がいうと、平素は閉まっているのを、私のために開けてくれました。

 女性の作家です。代表作が『太陽照在桑干河上』(太陽は桑乾河を照らす)で、私が生まれた年の発表です。中国では教科書に載る時代もあったくらいの有名な作品で、私は学生時代に和訳を読んだことがあります。大同で桑干河をみたとき、すぐにこの小説を思い出しました。

 あの小説は、この村で書かれたのです。展示室のひとつに、小説のあらすじと、登場人物のモデルとなった人が紹介されていました。悪役として登場する地主のモデルが、ハンサムな若い人で、好人物にみえたのが、おもしろかった。
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