484話)墓の守り木

 霊丘県の南山区をくるまで走っていると、小高い丘のうえにアブラマツの古木がみえました。なかなかかっこうがいい。こういうところには古いお寺の跡があったりします。あがってみると、そこはお墓でした。

 マツだけではありません。かなりの数の広葉樹があります。落ち葉をひろってみると、カシワ(槲樹)のものです。以前も霊丘県でカシワの木がたくさんあるのをみたことがあります。なかには大人2人がかりでやっと抱えられる、というものもあります。

 そのときはわかりませんでしたが、南天門植物園の李向東にインタビューしたところ、それはお墓に植えたものだということでした。この光景をみて、その話がうなずけました。ちょうど清明節のまえで、お墓参りの人がきていました。
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