678タイガーショベルノーズキャット(東南ブリード)
原産は南米ながら日本で流通する個体群は主にインドネシア領にて
養殖(ブリード)された個体群が大半であろうと思われる。
タイやマレーシア、シンガポールなどの熱帯魚養殖国へも多く輸出されており
第三国経由で成長させた個体群が日本へ輸入される事も多く、それらをWild個体だの
カラパリだとの流通名で流れちゃうのも日本の悲しい側面ww
さてさて、本種が安価に安定して養殖可能なのは単純にホルモン注射で
容易に数万規模での採卵が出来るからです。ホルモン注射と聞くとなんだか
スンゴイ特殊で悪い物と感じる人も多いかもですが、同様のホルモン注射ってのは
日本国内でも動物病院で合理的な理由と信用が有れば処方してもらえる程度に
普及しておりますし、食用のドジョウに代表される淡水魚の養殖では極々普通に使われている安価なモノです。
おっさんも筋注射にて同様のホルモン注射を過去に使った事はありましてね
これがまた不思議な事に注射後2日程度で卵で腹パンパンになる種も居れば
全く抱卵に繋がらない品種もおりまして、それらの相関関係もワケワカメでした。
具体例で言えばPoエンドリケリィーは雌に注射したら2日以内に産卵させる事が可能なのにPoビキールビキールは無反応とか・・・・・・・。
お前らほぼ同じような魚じゃないんかーーーい!!!と言いたくなる感じw
ナマズ系との親和性が高い事は分かってたので、プレコにも使ってみたけど
小型プレコだと注射針の太さ的になんだか気が引けて辞めた記憶が。。。
大型プレコであれば注射傷による筋肉へのダメージも面積比率的にも大丈夫だったけど
まさに無風な結果であったwww
こんなもん使わんでも、さっさと性成熟させて自己分泌フェロモンパワーで
産卵させた方が早いわ~~ってなったね。
そんなこんなでタイガーショベルはホルモン注射との親和性が高く
結果的にブリードの容易さに繋がっているのであろうと容易に推測が付く訳です。
ホルモン注射と一言で言っても種類も豊富だろうし中身が全然違うだろうけど、その辺の細かい事はワシ知らない。
おっさんがホルモン注射の実験をしていた当時に調べた範囲では
使用量は重量換算(体重)ベースで大きな差はあったけど家畜の牛、豚に使う物もドジョウ、ニジマスなどの魚類に使う物も
人間の不妊治療に使う物も同じ名前の薬品であったなぁ(*´-`)
以上が安価に安定的に輸入が続いてる理由の一つです(なげーよw)。
で、飼育下での特徴と言えば幼魚(7㎝未満)は水質変動後に白点病が出易い事。
クラウンローチまでとは言わないけど、輸入後に50%程の確率で
こんなんなります。
事前に31℃に設定するなど、極端な白点病対策を整えておけば
目視できる発症状況は出ないんだけど、おっさんとこのような輸入屋さんだと
同じ水槽に別の品種が入れ代わり立ち代わり入って来るんでいちいち経費の掛かる設定への変更はサボリガチw
まあ、それを差し引いても明らかに同系統のナマズベビーや他種と比較しても出易いかなと。
これが10㎝程度の個体になると同じような輸入状況であっても全然白点病には
ならないのが不思議なんだけどね。
一般ユーザー宅の水槽飼育下においては導入初期の白点病リスクだけクリアしちゃうと
飼育はとても容易です。まず餌は冷凍赤虫ならばまずどんな個体でも食べてくれます。
ミニキャットなどの少し臭いが強く赤色系統の人工飼料もすぐに食べます。
餌付けで困らない大型魚ってそれだけで飼育難易度はグッとさがりますよね。
30㎝程度までの成長は早く、一般的な飼育環境であれば1年はかからないが
それ以降の成長速度は飼育環境に強く影響を受ける為、一生60cm水槽で過ごすサイズで止まる事もあるし
水族館でしか見られないサイズにまで大型化させる事も出来る。
この辺りの事は飼育者のやる気と財力と家庭内での立場次第だね。
大型ナマズの飼育で問題になりがちな点と言えば縄張り争いや縄張り意識。
平たく言えば同種、近縁種間における喧嘩の事ですね。
タイガーショベルは同系統の品種に比べて著しく縄張り意識が低く、物理的ダメージも痩せ症状に代表される精神的?なダメージも
受けにくく与えにくい性質がペット飼育に向いているし、飼育難易度を大きく引き下げる理由になっている。
ナマズ以外の他種に関しても、自らを積極的に攻撃するような行動をとる魚以外とは
横に寄り添ってボケ~とするぐらい無関心で安全。
もちろん、丸飲み出来そうなサイズ帯の魚に対しては餌としての認識の元
襲うから、その辺は飼育者の常識レベルで適切な判断は必要。
飼育時のサブ的な注意点として、タイガーショベルの幼魚期は胸鰭が非常に鋭い針状になっている為、目の細かい網で掬うと
まあまあな確率で網に胸鰭が突き刺さります。
これを外そうと手で触ると、予想以上に小さな力でサクッと指先に突き刺さりその後数時間チクチクとした痛みを伴う事件が多い気がするww
15㎝を超える事には鋭さは消え去っているから本当の幼魚期だけの話にはなるんだけど
ペットショップ店員がオーダーに合わせて掬ったら網に胸鰭が引っかかって、外す際に刺さる事件はクッソ多いw
通常であれば放置でも30分~数時間で痛みも消えるし消毒液の塗布しても状況は変わらないと思う。
んがしかし、患部をお湯で温めるなどの間違った処置を行うと患部が化膿して大変な事になるから要注意。
淡水エイの毒がタンパク性の神経毒だから40℃オーバーのお湯で温めて
毒を変質(タンパク質の塊である生卵を焼くと性質の異なる目玉焼きに変化するのと同じ原理)させて痛みを短時間で取るってのが大型熱帯魚飼育者の中では有名な話なんだけど、なぜかこの話の周知徹底を頑張っていた15年前ぐらいから淡水エイじゃない魚に刺された(刺さったw)のに温める人が続出www
タイガーショベルの胸鰭にはたんぱく性の神経毒はありませんからーーーーー( ゚д゚)
チクチクの原因は普通に物理的なダメージですからーーーーーーー( ゚д゚)
刺さった時に胸鰭を覆ってる粘膜や細菌が人の体内に入るんだから
乾燥させずに、しかも水中で温めたら細菌も爆殖して化膿しますからーーーーー( ゚д゚)
それ全部自爆行為ですから――――――――!!!残念(*´-`)
まあ、なんだ。。。。。イメージだけで勝手に情報の拡大解釈しちゃって行動すると
碌な事にならないから注意せいって話でした🥺🥺🥺🥺