hiroべの気まま部屋

日ごろの出来事を気ままに綴っています

カメとカエル

2012-08-17 08:25:43 | 石彫り
 私の机のうえに石のカメとカエルが置いてあります。

  

 石工だった父が造ったもので、大事な形見です。

 私が極小さい頃は「墓石」を作っていましたが、小学校5,6年生ごろからは「灯篭」を
造るようになっていました。

 理由を聞いたことはないのですが、おそらく、そのころから機械が導入されるようになって、
墓石は大量生産時代に入りだし、零細な我が家では商売にならなくなったからだと想像しています。
 ちなみに今では、墓石のほぼ全工程は機械化されており、石工も「職人さん」から「工員さん」と
名前が変わりました。(灯篭や仏像などを造る人はいまでも職人さんです)

 そんな灯篭を造りだした時期に、余技で父がよく造っていたのが、カメやカエルでした。

 どちらも生きたカメやカエルをスケッチして造ったものです。

 カメは近くのお寺の池で私が捕まえてきたもの、カエルは自宅の縁の下に住んでいた「ヒキガエル」
(実家では「イボガエル」と呼んでいました)です。
 ヒキガエルは夏の夜になると、よくのそのそと縁の下から這い出してきましたが、愛嬌があってそれなりに
可愛かったですね。

 なお、石工は長兄が継いでいますが、兄は灯篭から「野仏」などの創作ものに転身し、一応「石彫家」と
自称する分野を今歩いています。いずれ作品のご紹介をしたいと思います。