hiroべの気まま部屋

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父からの手紙:第14回(1991年11月22日)

2013-06-25 09:48:55 | 父からの手紙
 里帰りし墓参りした6月19日は父の19回目の祥月命日でした。

 ということで、父からの手紙14回目をお届けします。

 父の字は自己流の崩し字で読めない字が各所にあります。次のように一部加工しましたので
ご承知置きください。

 ①句読点もない文章のため、句読点は適当に補いました。
 ②誤字、脱字はそのままとしました。旧漢字も可能な限りそのままとしました。
 ③略字、当て字は「カタカナ」表記としました。
 ④個人名は、関係者しかわかりませんが、一応仮名(イニシャル)としました。
 ⑤一部私の説明を追記しましたが、追記部分は‘  ’で囲みました。

 1991年11月22日 父:79歳

‘妻への手紙。妻から手紙を出したことがあるようですね’’ちなみに11月22日は父の誕生日です’

 拝復

 御便り有難く頂きました。

 御母様には、足の治療で町医者様に便って御いで御様子、大変と想ひます。快方に向はれます様願って
居ります。唯、御話の様に余り無理できない程度なら、私も歩きは大賛成です。

 此の頃、少し寒く成って参りましたので、朝の犬君(柴犬)の運動はT子‘義姉’が行ってくれますが、
出来るだけ歩く様に務めて居ります。
 当地は、元々雑木林の多い丘陵地帯ですが、宅地造成でどんゝ切り佛われて明るく様変わり志て、
誠に情無く想ひ居りますが、時代の流れ、これも仕方の無いことかと想って居ります。

 御便りに依れば、湯河原に行かれ、大変紅葉がよろしかった由、佳かったですね。
 私も今月六、七日、老人クラブの旅行で城ノ崎、天の橋立の一泊旅行(当部が当番でも有り)
(鳥取、島根、三朝、玉造、二泊が変更)行って来ました。

 此の頃は、家族旅行が多く成った為か、老人クラブの旅行もやゝ人気が下降気味の様にも想われます。
始めての道で、旧但馬街道とかで、山間を縫っての城ノ崎に行く自動車道路でしたが、紅葉はやゝ早い様で
残念でした。
 途中、松茸三本千円ののぼりが十本位も立って居る処が有り、バスは止まりませんでしたが、宿で其の事が
話の種に成りましたが、其んな安いもの有るはずが話の種に成り、笑い話で終わりました。

 城ノ崎は、二十年位い前に一度行った事が有り、今も割に古い旅館が多い様で懐かしく想ひました。
好天に恵まれのが幸した佳い旅でした。

 家内の白内障手術は、都合で今月二十七日入院、二十八日手術ですが、退院も壱週間位いで出来るとの話。
友人(婆さんの)話に依れば、手術も割に短時間で終わる様な話です。

 TA‘次兄’、SI‘三兄’達も皆元気に暮して居ります。

 此れからは、私の最も恐れる寒い時に入ります。風邪を引かぬ様注意する心算です。
 皆様も、御体くれゞも大切にして下さいます様。御正月来て戴ければ大変有難く想って居ります。

 御母様、HM‘私’にも宜敷しく御伝下さいます様。失礼致します。

 ME‘妻’様                            SK‘父’

 乱筆御許し下さい

 十一月二十二日
(今日が私の誕生日
 満八十才に成りました。自分ながらよくこれ迄生れたと感謝して居ります)
‘父の勘違いの様です。満ではなく数え年ではないかと想います’