たまてばこ新聞

アニメ&特撮オタ歴50年、まだ×2現役やってます!ドキドキ文芸部絶賛プレイ中♪

「愛されなくても別に」読了しました。

2021年03月14日 22時03分20秒 | ノベルス
 響け!ユーフォニアムの原作の武田綾乃先生の吉川英治文学新人賞を受賞した作品ということをニュースを知り早速DL、3時間で読み終えました。疾走感のある文章は相変わらず、女の子同士の関係を描くのが本当にうまい方です。

 確かに愛はあるのかもしれないけれど、エゴに満ちた、自らに空いた穴を埋める為の存在としか認識していない大人達にあらがい、自分のアイデンティティーを探していく子ども達のストーリー。辛いのは、生まれた時からそこにいる親という大人に与えられた環境を何の選択権もなく当たり前だと認識させられ、気づけば逃れられなくなっている登場キャラクターの生い立ち。

 それは特別なものでは決してなく、大小の差こそあれどこにでも実はあることだったりするのです。自分も子供を育てる立場になった時初めて自分にもあったことに気づいたので…。

 この作品に登場する宮田や江永のように良き出会いが、どんな人にもあって欲しいと思いました。


 ユーフォの外伝小説も刊行されているらしく…そちらも読みたい…!
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小説2作読了。

2020年11月09日 16時01分28秒 | ノベルス
 ・海蝶
 53教場シリーズと同じ原作者の作品。テキストに勢いがありとにかく次を読ませるのが上手いです。あと職業ものとして、海上保安庁の潜水士の仕事ぶりを生き生きと描かれてとても勉強になりました。最終的に熱い展開になるところが自分好みなんですよね。続編もいつか書いていただけると嬉しいなぁ。八潮さん好き。

 ・少年と犬
 初めて直木賞の小説読んだ気が(爆)。学生時代は流行りの新作を読むことがほぼ無かった(汗)。この作家さんの作品ももちろん初めてです。読み易く、2時間ちょっとで読了。短編の連作だからかな。上手に生きられない人々と一匹の犬とが織りなすドラマティックな展開はちょっと作り過ぎの感もありますが、感動的でした。映像化するには少し話が暗いけど…。
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「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前後編」読了しました。

2020年02月24日 12時08分39秒 | ノベルス
 ついに完結してしまいました…寂しい!

 アニメから入り、原作小説を次々読んでの最終第3章。学園スポーツもの、じゃなかった、学園部活もの的に、2年目が敗北なら3年目は勝利だろうと予想して読んでいました(爆)。そこは読む人を裏切らない展開、やはり主役は勝ってなんぼじゃないかと(おい)

 今作は部長となった久美子の奮闘ぶりがメインでした。大所帯の、そして強豪校の部長は大変過ぎ…(ブラック部活)。自分の演奏に集中出来ない辛さが伝わってきて思わず頑張れと応援したくなります。苦境に陥った久美子、そこからのあすか先輩登場もベタですが安心する展開。新入部員もキャラが被らないように苦労の跡が見えましたね。

 勢いで読ませるところは相変わらず、先が気になるのでサクサクと読めてしまいます。久美子と秀一の行く末が一番の気がかりだったしどんどん進めました(爆)。麗奈はさすがの天才ぶりで迷わずプロ志向とカッコイイ。久美子は何となく指導者だろうなと思ったけどやはり、でしたね。楽器演奏でプロというのがいかに厳しいか、と。

 最後の全国大会への道のりは、予想出来てもハラハラドキドキ。文章上手いなぁ。でも、苦労が報われて本当に良かった。おめでとう北宇治高校!アニメは…麗奈達が京都弁じゃない時点でスルー予定(大汗)
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「十二国記 白銀の墟 玄の月 」全4巻読了しました。

2020年02月24日 10時58分49秒 | ノベルス
 長らく途絶えていた十二国記の新シリーズ、SNSでの盛り上がりに影響され、今までの内容をほぼ忘れているにもかかわらず4冊まとめ買いしてしまいました(汗)。紙の本買ったの久しぶり過ぎて(電子版無しの為…大汗)

 事前にネタバレしない程度にレビュー見ていたので、第1巻のスロー展開への耐性はそれなりにありました。本当になかなか話が進まなくてやきもき。それでも1巻目の終わりから読み進むペースが上がり、4巻目までは一気に1冊4時間くらいでいけたと思います。文章の勢いってすごい。

 超劣勢から盛り返していく過程が丁寧過ぎるほど丁寧、特に人間の世界でもまれてきた麒麟の泰麒が十二国記世界の理を壊していく過程は辛く苦しく重い中にも彼の中に眠る熱い心を感じました。そこが一番のテーマなのかな。残念ながら前作前々作の記憶が無く、知っていたらもっと感動出来たような気がします。しかし20年近く前とかもう(大汗)

 王位を簒奪した男とそこについていた怪しい女性、この二人がもっと書き込まれていれば読み終わった後さらにスカッとするはずなのですが。簒奪した決定的な理由が不明確(そして何がしたいのかも)、女性は高い能力を持っていて一連の事件への関与が大きいはずなのにその正体がほとんど明かされなかったという。描かないのが意識的だとしたら何ともはや意地悪な…!と思っちゃいます。出来れば謎はそのシリーズ内で完結して欲しい…。

 今後は短編集が出るそうなので、たぶん読みます。その次は…あるのかしら???(汗)
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「心霊探偵八雲 11 魂の代償」読了しました。

2020年02月16日 10時54分27秒 | ノベルス
 いったい何年ぶりの新作なんでしょう(汗)。調べたら10作目は2017年でした…もっと空いていた気が(大汗)

 この3年の間に世間のテクノロジーも進化した為、スマホやらタブレットやらが作品の中に普通に登場することが一番の違和感でした。一方で語り口は全く変わらず、キャラクターも変わらないので、ますます違和感が増すという(大汗)

 読み進めていくうちに、違和感も少し薄らぎ物語に入りこむことが出来ましたし、相変わらずサクサク読めるテキストには安心感も。変わらないそれぞれの掛け合いは時代劇の様式ですね。

 おそらく八雲と晴香のハッピーエンドで終わることは間違いなく、あとはどのように締めるかだけのような。その最後のひと文を読みたいから次作も気になるのだと思います。

 願わくば、失敗に終わったアニメ版のリベンジ、リメイクを!似たような推理ものアニメには絶対負けないはず…。
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