樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

紀行文

2011-02-19 21:50:57 | 日記
本を借りていた

哲学者、森本哲郎が西行・芭蕉らが歩き綴った跡をたどり、
心満たされる旅の「一瞬」を記している本
2~30年異国ばかり歩いていた彼が、いつでも気軽に行けると
油断していた日本国内の旅の紀行である。

一瞬を心に刻み、その瞬間に会いに行くことが「旅」の本質であり、
現代人は旅行をしても「旅」はしにくい。一瞬をうかうかと見逃している、
と評している。

峠の秘密、みちのくトレイル、三内丸山遺跡、身近な江ノ島、更科紀行、
豊後竹田、伊勢の神秘と日本中の草枕、歌枕、人枕を訪ね歩く。
そして、散りばめれまれた芭蕉や蕪村の句、西行の言葉に想いを重ねる。

よもや私が芭蕉や蕪村の句に、これほど引き込まれるとは思わなかった。
多分、森本氏が芭蕉の句から借用したという「半空」(なかぞら)という
言葉の響きに惹かれたのだろう。

京まではまだ半空や雪の雲    芭蕉

目的地について終わってしまうものは、「旅行」でしかない。
旅は常に途中なものである、と。

どこまでもまだ半空や・・・

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