樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

Haruki Murakami

2009-09-28 21:36:35 | 日記
「ノルウエイの森」終了
ワタナベ君の優柔不断さ、学生の時間的余裕、学生運動・・・
意外とリッチな学生生活、そしてあの頃一番危うい精神。
大人への移ろいを、世の中への迎合を否定しながら
ゆがませてゆく過程を、彼はゆっくりと描写していく。

村上ワールドの迷い込んでしまった。

手紙と電話の世界を、今の若い人たちはどうとらえるのだろう。
携帯ですぐに連絡がつく、メールですぐ返事が来ないと不安になる
この現代の若者達には、
手紙を待つ間に考える想像や思考の世界を理解することはできるのだろうか。
体験したことのない「待つ時間」を、行間の言葉を読み解くことはできるのか。


そういえば・・・

2009-09-27 11:32:20 | 日記
朝の早よから、生まれて初めて海で釣りをした。
2時間半で小さな小さなふぐとキスがそれぞれ一匹づつ。
竿を持つ左腕、平素使っていないから筋肉痛になりそう・・・

釣りは残念ながら私の趣味にははいりそうにない。
海ではただ海を眺めていたい。釣竿は邪魔じゃま。
そんな私を知ってか知らずか、神様は私に微笑まず、
釣りには手をだすな!と言っている気がする。
ビギナーズラックさえ出し惜しんだ様子だもの。

近くで地引網を漁師が引いていた。
こぞくら(ぶりの若いやつ)、しいらなどなど。
4~5Kgはあろかという魚もいたが、名前がよくわからない。
初めてみる顔だった。それと、ニュースにもなっている
    越前くらげ・・・
まだまだちっこいのが網に浮き球のように30以上も入っていて漁師泣かせ。

         この水色がなぞの物体、越前くらげ。

ところで、昨年偶然再会し山の話しに盛り上がった姫と昨年
大雨の焼岳、秋には憧れの槍が岳を登ったが、その後も週末ごとに
熱に浮かされたように山を歩き回っていた。

先日熊騒ぎでニュースになった乗鞍岳(ラクチン山歩きのNO.1)、
              
                バスを降りてから1時間足らずで頂上へ
                天気がよければ北アルプスの大パノラマを見ることができる。
                正面は穂高連邦、白い谷の下は上高地

そしてお膝元の 白山→南竜馬場→別山→チブリ尾根
                    
     ここ南竜馬場のロッジ周りはヨーロッパのアルプスの雰囲気、少ししませんか?

そういえば、この白山一帯を世界遺産に登録しようと県は準備委員会なるものを設置しているが、
あまり観光地化して整備してほしくない。
ここの自然は自然のままに残しておいて欲しい!と思うのはわがままだろうか。
観光地化されすぎた乗鞍岳を歩いて、切に思ってしまった。

身体を動かすこと

2009-09-26 22:57:11 | 日記
剱岳からのおみやげ、筋肉痛
今回は当日からロボットのような歩きしかできないほどの筋肉痛
足だけではなく、クサリ場のクサリと緊張で上半身の筋肉痛。
とほほほほ・・・情けない。
やっぱりトレーニングをして準備しておかないと、と思うことしきり。

今日まで毎日ストレッチしてやっと普通の歩き方に戻った。
リハビリのために車を控えめにして、自転車と歩きに換えて3日間
その効果はやっぱりある。

40年近くテニスを趣味としているが
結構真剣にテニスをしてもやせなかった私が、
山を歩くようになって見る見るうちに減量、しかもリバウンドなし。
今回の剱岳でも2kg減。身体にあっているスポーツなのかもしれない。

今年の5月は、久しぶりに所属しているテニスチームの春合宿に参加した。
場所は八ヶ岳山麓
                          

      老若男女、和気藹々テニスを楽しむ倶楽部。30台から80歳まで集う。
      東京支部、名古屋支部、遠くは奈良、四国へ転勤してしまった方々も
      この春の合宿には集う。笑いあり食ありテニスあり!

                            

        久しぶりに一日6試合くらい・・・やっぱり身体はバリバリ
        八ヶ岳を臨みながら、いい空気を吸ってテニスを熱くなってする。
        山よりずっと大変だあ~
        相手があることだから・・・
        テニスって、相手のいないところへ狙ってボールを打つスポーツ
        意外と意地悪なスポーツだ、なんて思うのは私だけかな?

身体を動かすことが大好きな系列の人間っているもので
動かさないと反対になんだか疲れてくる。とはいえ
やりすぎにはご用心?!ほどほどに・・・と思える今年のテニスと山

でもやっぱり身体動かし始めると熱くなってしまうんです。
テニスも山も


徒然なる秋の夜長

2009-09-26 21:59:50 | 日記
昨日、ISOの外部審査の1次審査が終了した。
短期間で整備したので何がなんだか分からない状態だったのが、
ここへきてやっと三役の意も明確化され、書類も揃い、皆の足並みも揃った。
これからのダイナミックな展開が期待される・・・といいたいところだが、
本当に機能できるのだろうか。仕事が円滑に運び、顧客満足を目的としたこのISO。
ただし、ひとついいことが!ISO書類を極力作成しなくていいように、
ミスを起こさないように今まで以上に細心の注意を払うことが身に着いた!!
これで、忙しさも一段落

さて、急に日が落ちるのが早くなり夜が長くなってきたように思う。
~音楽と本が恋しくなる季節~

この時期、夜聴くのは JAZZまたはクラシック(意外とドビッシーがいい)。
本は先日買い込んだのをつぶしている。

「本能寺の変、427年目の真実」
明智光秀の子孫が調べつくした一冊で、光秀の謀反は「怨恨」でしかなかったのか・・・
何が真実なのか?を半端なく追求している。
本当のところはわからない。がしかし現在ある諸説(怨恨)とは別の理由がある、
と光秀の子の血を引く筆者がそれを探求し捜索した。

もう一冊、今読んでるのは「ノルウエイの森」
若い頃避けて通ってきた 村上春樹
イスラエル賞をとった時のスピーチを読んで彼の著書を読んでみたくなった。

こんな時はビートルズの曲、「ノルウエイの森」や
アートガーファンクルの曲がいい。ミセスロビンソン、スカボロフェア・・・
   ♪なんだか学生時代ののんびりした時間の流れが戻ってくるよう♪


               
昨年の秋は日帰りで奈良東大寺の境内で行われたロックコンサート、
布袋寅泰を聴きにいっていたんだ。
   虫の音と大きなお月さまとのハーモニー
リズムセクションには和太鼓、おなかに染み入る太鼓とギター

                     
      奈良の鹿たち、このロックギターをどう味わっていたのかなあ~

秋です!秋の夜長には「物思い」と音楽がよく似合う!




高嶺の花

2009-09-24 00:07:58 | 日記
20-21日の連休を利用して、山岳会の山行計画に参加した。

剱岳

「点の記」で一躍一般にも有名になった立山連邦の山。
山を歩き始めて4年目の私にはまだまだ高嶺の花であったが、
山岳会の企画として連れて行ってもらえる機会もそうは無いと思い
参加する。二組に分かれての計画。岩登りをしていない組用に早月尾根
という裏街道から唯ひたすら歩き登頂を目指す組と、源次郎尾根という
岩壁を懸垂登攀を含めての登頂を目指すベテラン組と。

          
朝7時、「試練と憧れ」と書かれた碑がある登山口から始まる登り。
登山口の馬場島(ばんばじま)は標高750m、
一日目の目的地である早月小屋は2200m。
剱岳の頂は2999m。

ジグザグの急登、木や根を掴まないとあがれない登りが続く。ここは3大急登
の一つとガイドブックにはあった。1800mくらいになるとナナカマドの紅葉が
疲れた気分に一時の安らぎを与えてくれる。200mごとに表示板があるので
これにも気持ちの上で助けられる。


大きな木があった。縄文杉に近いような太い幹の立山杉。
いつからここに根付いているのいるのだろうか。

              
   2000m過ぎたあたりには池塘があった。
   そこで泳ぐおたまじゃくし?越冬するおたまじゃくしの話は聞いたことが
   あるのだが、よく見るとエラがある。これはサンショウウオの一種かな?
   雪のしたでもじっと我慢して春を待つのだろうか。


急登であろうとなかろうと、一歩前に足を出せば確実に目的地には近づける。
自分に呪文のように言い聞かせ、下界にいるときの悩みなどは考える暇もなく
唯ひたすらに足を出す。一歩前へ!
地図どおりの時間より少し早めに小屋へ到着。明日の天候を考えると今日中に
登っておきたいという思いはそれぞれあったが、色々な事情でここで足止め、
計画書どおり明日頂を目指すことになる。

                       
                 右端の山の頂まで3時間

連休と「点の記」で混むであろうと予想しての一般向きではない
より険しい登山道を選んだのだが、同じ思いの人は多く、小屋は満杯以上。
6畳の部屋に5組の布団、そこに12人が寝ることになった。
一人半畳の計算。一回そんなことも経験しているので、そうか~としか
思わなかったが、山をやっている人とは思えないような文句を夜中に言い
出す人がいて、小屋の人とひとしきり大声で口論していた。小屋の対応にも
問題はあるかもしれない。が、山やの質も問われる。登山者人口が増えたせい
だろうか。下界の生活・考えを当てはめようとする山や、小屋も小屋側で一般
登山者のすくない小屋だったから、しかるべき対応だったのであろうが
お互いが改善をしていかないと・・・となんだかすっきり眠れない夜を過ごす。
あす頂へ登ろうというのに。

翌日曇りのち雨の予報
       
小屋急斜面を登り始めて30分もしないうちに山小屋が小さく見えるところまで上った。紅葉が思った以上にきれい。

                 
チングルマの紅葉を初めて見たが、巻ききれていない穂(?)が花のようでこれもまたよし。

地面も濡れていないので、曇りの内に登れれば・・・と思っていたが、
2400m過ぎの狭い尾根に出始める頃より霧雨となり風も強く、素手では
手が冷たい。3点確保の登りが続く。ロープにクサリ、足場の悪いザレ場を
進む。視界が悪いことが返って私には好都合だった。周りが見えない分、
高度感覚が無く、切り立った足場なのかどうかも霧の中・・・
とにもかくにも滑らないことに細心の注意を払う。岩棚だらけのクサリ場を
いくつか回り込むと、緊張が重なる。


2600mくらいのところでOKとしようか、
2800mでOKとしようか、何度思ったことか。
200mごとの区切り以外に後ろから高度計を携えたメンバーが
100mごとに声をかけてくれる。なんと天の声!
こんなところで待たれたのでは凍えてしまうから、なんとか引き吊り揚げ
ないことには・・・と思っていたんだろうなあ。
雨で濡れた岩場はツルツル、2800mを越える辺りで気持ちが悪くなる。
これは高山病の一種かいな?あと少し・・・と別のルートとの分岐点の
標識が見えたときはやっとここまできたか~!と。
800mを3時間でよじ登ったことになる。

山小屋であんなにたくさんの人がいたので、さぞ山頂も混雑かと思っていたが、
天候回復の兆しがないため小屋から諦めて帰った人たちがほとんどだったせいか、
登る道も下る道も人と行きかうことも少なく、静かな歩きだったことは、天候に
感謝。頂のお社にタッチして、証拠写真を撮りすぐに下山。何しろ2200mを一気
に下りなければならない。

                      
小屋までの急下降をそれこそ一歩一歩確かめながら気を抜かず下りること。
下りでこんなに緊張したのは初めて。とにかく滑る岩場、浮石。小屋前で
温かな飲み物を飲み、ちょっと気持ちを落ち着ける。

とにもかくにも4時には無事下山できた時には、しょっていた荷物を車の後ろに
揚げられないほどクタクタだった。

下り途中、登山道を補修している若い人が一人いた。ガリガリという音が・・・
麻の布袋にそこの土やら石を熊手で集め詰めて重ねて道を補修してくれている。
下りの際に特に思ったことだけど、これは濡れても滑らず膝にも負担がかからず
とても歩きやすかった。木の杭で土止めをした道よりずっと下りやすかったなあ。

言葉にしてしまえば、たったこれだけのことなんだけど、高嶺の花にタッチした
達成感はやはり違う。いまいちの天候で展望はまったく×だった。だけど、この
達成感はなんだったんだろう。
瞬時ではあったけど、「初めて頂に立てた!」という感覚がある。
他の山の上にも立っているのに・・・
いわゆる「クライマーズハイ」でもない。もっと静かな深いところの感覚。

できなかったことができるようになった時や弾けなかった曲が弾けるようになった子供の頃のあの気持ちがまた味わえる?いーや、それとは二味ほど違う。
私の場合、自分の自己満足でしかないのかもしれないが。