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樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

Platinum Soiree

2012-09-15 11:26:20 | 日記
最後にここへ来たのはいつのことだったろうか。
ホールの中身は変わっていない。
白い蛇腹を天井からつるした感じの舞台背面
それだけのステージ
扇型に広がる座席は昔からゆったりとしている。

ここは上野、
文化会館小ホール
秋から半年、五回の夜会音楽会

4月に上京した時思わず
通年のチケットを買ってしまった。
気楽にクラシックを生音で聴きたくて。

金曜日、第一夜は
「サクソ・マジック」と称して須川展也(ソリストのほか、芸大客員教授)が
アルト、テナー、ソプラノ、バリトンの4種類のサックスを自在に操る。

二部の一曲目、4種類すべてのサックスを駆使して
ムソルグスキー「展覧会の絵」
音の表情も打楽器のような音を出す技法も楽しい作品。
まるで一枚一枚の絵を見て回るようだった。


一部の最後の曲目
「日本民謡による狂詩曲(ラプソディ)」
石川亮太という若い作曲・アレンジャーによる作品
「津軽じょんがら節」「会津磐梯山」「鹿の遠音」がメドレーで
そして「竹田の子守唄」「黒田節」「ソーラン節」などどこかで
耳にしたことがあるメロディーが以外にも洋楽的な旋律で美しくも
懐かしく優しい音として流れてくる曲だった。
洋楽器で奏でても決して不思議でないこの心地よさ・・・
石川氏も聴衆の一人としていらしたが、若くてなかなかシャイな
骨太な方だった。この方の力量です、この曲は。

Soiree(夜会)と名をつけただけあって
休憩時間15分、広いピロティにはBARも設えてあり
ワインやビール片手に芸大の学生や先生方?などなど
音楽談義に華を咲かせていた。
こんなBARは以前にはなかったなあ~


でもね、会社帰りだったせいか、サックスという楽器のせいか
はたまた生音に期待しすぎていたせいか、
あまり感動なく普通ーの音楽会
なんら特別なうきうきした後味がなかったのはどうしてだろうか。

ひとつは空調かもしれない。
ご高齢の方々が私の前の席にずらっといらして
それはそれで楽しんでいらっしゃるのだらかいいのだが、
加齢臭というかなんか昔のポマードの匂いというかが
鼻をつく。これって空調があまりよくないせいだろうか。
気になって気になって・・・
ちょうど持ち合わせていた匂い袋を鼻に当て凌いではいたものの
香りもトータル音楽会の内。
匂いを上に吸い上げる設備はないのだろうか、
なんて考えてしまった。

第2夜以降の予定は
チェンバロ、バイオリン、無伴奏チェロ、小曽根のジャズピアノ
と続く。




大学での仕事

2012-09-11 23:55:25 | 日記
金沢に戻っていた週末があけた月曜日
東京大学農学部での仕事でした。

最後に東大へ足を入れたのは、兄貴が卒業をする前だったから
かれこれ30云年ぶり。
すっかり様変わりしていて驚きの連続!

某記念館で研究発表会がありその主催者側としてのお手伝い。
この記念館にもおしゃれなカフェが併設されていましたが、
夕方からの懇親会会場には驚きました。

「アブルボア」というレストラン。
概観も素敵なんだけど、中のインテリアもすっきりとしていて
なかなかのもの。



食事も
米八(よねはち)というおこわやさんがやっているようで
おこわのおいなりさんや有機野菜の煮物など身体に優しい
お昼のランチは盛況のようです。





こんなオブジェや
木のおもちゃなども取り揃え、
国立大学もいろいろと収入を得る方法を
考えるご時勢なんだなあ~と思った一日

会社でのおやつ

2012-09-11 08:20:36 | 日記
以前事務用品のカタログで見たことあった
オフィスグリコ
今の職場にありました!

引き出しの中には
袋菓子
ビスケット類、チップス系、
カロリーメイト、タブレット類など
引き出し上の緑色の円形は
カエルの口になっていて
百円を入れる。

お菓子は全て百円

なかなか人気の優れもの♪

恋こがれた山

2012-09-05 21:42:41 | 日記





4年前、甲斐駒岳へ登る途中ふっと振り返った時に
目に飛び込んできた丹精な山
目に焼きついてなかなか忘れがたし
北岳

日本一高い山には憧れは感じなかったのだけど
この北岳、日本で2番目に高い山(3193m)には
形といい力強さといい
ほれぼれとする憧れを感じていた。


昨年2度ほど企てたが、個人的な理由で計画に参加できず
とうとう、やっとやっとそのチャンスがめぐってきた。
やりたいことはやっておかなきゃ!

2泊3日の計画をたて
ブルームーンの日に山に入る。
どうか山の神さま、お天気もたせてね!と心の中で祈りながら。

【1日目】
標高1520mから2300mあたりの小屋まで約3時間、
結構な急登(キュ~ト=cute?)な樹林帯をいく。


   2本の違った種類の木が寄り添いながら大きくなっている
     
  

                           

                  
                  カメバヒキオコシ(カニコウモリ?どっちだっけ?)
                     

                             
                        ふっと美味しい空気、柔らかな光りをもらう
                              

    サラシナショウマ
  

 陽が落ちる前の雲海
 

                      

明日 てっぺんに立つ山はあれ!


1日目の小屋は市営ではあるが、まだ新しく、ふかふかのお布団!
少々雲は出てきたが、満月を仰ぎ見れた。

小屋の周りは花畑
これはヤナギラン


                          グンナイフウロ
                         

センジュガンピ




【2日目】 
曇り。登るにはちょうどよい。暑すぎず・・・
小屋から「草スベリ」と呼ばれている草原状の急斜面をやっぱり3時間
尾根へ出るまで登る登る。でも回りは朝日に輝く露をつけた花々で
ビロードのように光沢のあるキタダケトリカブトやハクサンフウロ、シモツケソウが
出迎えてくれるので、気持ちがまぎれる。


ウメバチソウ


                    リンドウのつぼみ
                    

尾根に出ると視界はいっぺんに広がったが少し雲がかかっている。


            

                               これからまず目指す肩ノ小屋はあの真ん中に見える小屋
                             

そう、甲府からの朝もやが8時を過ぎると上がってきて
山を隠してしまう・・・と以前も聞いた。分岐についたのはちょうど8時
甲斐駒だけは雲の中、なんとか仙丈が岳のカールが深く見えている。


              2800m近くにある肩ノ小屋に9時。
           

                              ここから約300m登れば頂上、ほら!
                            
                              あそこ。左上!
                              頂上がよく見える。ここでもう昼食タイム


     さてと、ゆっくりと腰を上げ3193mの山頂を目指して
   
     最後の登りにとりかかる。



                   

登山道はしっかりしているのでなんの不安も無い。

足元をみれば秋色に衣替えしたイワベンケイ


                   

ヨツバシオガマも秋色に。実をつけている


             もうひと登り・・・頂上が見えてきた!
           

                           あと5分!広い頂上で人々がそれぞれくつろいでいる
                         


1時間弱でとうとう 頂(ピーク)




エーデルワイスも岩陰に咲いている。

なんとも嬉しくって・・・

でもやっぱり空気が薄く感じる






コーヒーをたてて
雲を空を山をながめながらイットキを過ごす。
いろいろなことがあったなあ~
自分が今年東京で仕事をしているなんて・・・
何かの歯車がカチッと合って回り始めた・・・
この路、どこへ続くのか


さあ、気合をいれてあの眼下に見える山荘まで下ろう!

今晩泊まる小屋も市営。



こちらはさっき寄った肩ノ小屋と歩いてきた道



流石に2900mのところにある小屋
部屋の中、広間にはストーブが。
寝床の部屋はとても寒い。着れるものは着て寝る。
消灯8時、朝食は4時~
少し高山病の症状が出ていて頭が痛い。
お茶とお湯を飲んで飲んで散歩して少しでも空気を吸って・・・
対処療法はこれしかない。仕方が無い

     トウヤクリンドウ
    

                                ハクサンイチゲの秋
                             


【3日目】 すごい風の音、少し雨も混じっているかも・・・
とにかく暴風~~
間の岳(あいのだけ)往復3時間も考えられたが、
この暴風、尾根歩きは少々ごめんなので
一気に下る。


「八本歯のコル」というところまでトラバースコース
この辺りはお花畑
飛ばされそうに風は強く、あまりゆっくる周りを
眺める余裕はなかったけれど、ところどころに
気持ちをやわらげてくれる可憐な高山植物たち


                    

霧だか雨だかわからない水滴がまとわりつくが
何本もの丸太のはしごを滑らずに下り、
ほっとするのもつかの間、急坂が待っていた。


北岳バットレスという有名な岩肌も見上げる余裕も無く
下を向いてひたすら足を前へ出して下る。
今日は一気に標高1500M分を下るのだから。

         3時間半後に沢へでる。雪渓が残っている。
       

                              


ここまでくると風がなんだかやわらかくなっているのだが、
雪渓を渡る風はちょっとヒヤッとする。

沢沿いの道は水の流れる音、ゴジュウカラの歌声などで
賑やか。それにグンナイフウロや白い花、黄色い花とこれまた賑やか。
疲れた足を癒す事はないが、なんとか無事に下山。

3日目の朝、高山病のなごりか身体も重くまたなんでこんなつらい事
始めたんだろう?とふっと頭をよぎる事もあったが
1歩を出さないと前へは進めない。

自分のペースで一歩を出してみる。
少しだけ進む、また出してみる。この繰り返し。

よき山、よき花、よき北岳

下山して3日目、不思議と筋肉痛がないのは
山の神がまた新たにエネルギーを注いでくれたからであろう