ウォーキングが健康に有益だといって、高齢者は漫然と歩いていてはいけない。意識して歩くときの足の指・足形の改善を図らなくてはならない。
本ブログの過去記事「縄文の足」で詳述したように、私たちの足は、凹凸のある野外の不整地を歩くときには、指先を広げ、ジャンケンのパーの形で地面をグリップして歩くのが最も望ましい。それは靴を履いていても同じで、靴の中で足の指を拡げて歩くのが理想的である。高齢者は、常にヤモリの手足をイメージして、靴底に指先を密着させて歩いてもらいたい。
登山靴・ハイキングシューズの靴先が丸く幅広に、余裕あるつくりになっているのは、足の指先が靴の中でも開くよう設計しているからである。人体は靴を履いていても、足指を全て靴底へ密着し、傾斜に対応して全身のバランスをとっている。
足指をピッタリ寄せる状態にするビジネスシューズやスニーカー、パンプスは、平らに磨かれた床を歩く為の靴である。足指による接地バランスの微調整が効かない。其の靴でアウトドアを歩くと、地面の凹凸による靴底の傾きをそのまま脚に伝えてしまうので、身体の安定性が悪くなり、スリップ・転倒の危険が増す。
女性が観光地などでヒールの高いパンプスのまま荒蕪地を歩くのは、中国雑技団の軽業に近く、危なっかしくて見ていられない。
足の改善の第一歩は、入浴時に足の指をパーの形に全開して10秒維持、これを3回、毎日続ける。 開かないときは、手で少しずつ補助して拡げる。痛いときは絶対に無理をしない。毎日根気よく徐々に開くようにする。
次に朝の踵上げ運動の際に、足の指を拡げて踵を上げる。これも無理は禁物、徐々に慣れるよう続けたい。
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