昨日川辺の道を辿って近くの橋に差しかかったら、橋の下流の瀬が妙にざわついていた。
見ると魚が黒い塊となって流れに群れていた。浅瀬の水面に背鰭を出し、次々と流れを急に這い上がるような泳ぎを繰り返している。目を凝らして見ると、コイではなくボラだった。幸運にもボラの産卵を見る機会を得た。
まだ30前の頃、同じ季節の大井川で
思いがけずウグイの産卵に出会ったことを思い出した。夥しい数のウグイのオス・メスが、瀬で繰りひろげる壮大な種の保存の営みに瞠目し、釣りを忘れてひたすら見入った。
初老に至り、天竜川の枝沢で、アマゴのカップルの産卵行動を2回目撃しているが、その神秘的にも見える光景は今も忘れられない。
花の季節は動物の繁殖の時期にも当たり、自然の営みの雄渾さ生命の尊さに間近に触れる機会が増える。
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