道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

チャンポン

2021年05月15日 | 随想
昨夜の夕食は、ビールで始めその後ワインを飲んだ。それぞれを単一で飲むときよりも、やや酔い心地が劣ると感じた・・・

常の晩酌は、醸造酒(ビール・日本酒・ワイン)のうちのどれか一種類しか飲まないことにしている。それは、チャンポンが酔い心地を損なうと知ってからのことだ。以来、酔い心地と共に酔い加減もコントロールできるようになった。

チャンポンというと、普通は醸造酒と蒸留酒の組み合わせの悪酔いが問題視されるが、度数の弱い醸造酒同士でも、酔い心地に微妙な影響があるように思う。

一般的にビール・日本酒やワインなどの醸造酒には、発酵過程で産生する様々な微量物質(純粋アルコールから見れば不純物)が含まれている。この微量物質の組成の違いが、飲み味の違いを生み、酔い心地に影響を与える。(
当ブログの酔い心地の比較」をご参照ください)

発酵の原料が異なる醸造酒(ビール・日本酒・ワイン)の間では、それぞれ微量物質(不純物)の組成が違う。
2種の醸造酒を飲み合わせると、それぞれの微量物質(不純物)が体内で混じり、醸造所の予期していない組成になる。それが酔い心地に悪影響を与えるのではないかと想像する。

カクテルの魅力はこの逆で、不純物がほとんど無い蒸留酒(スピリッツ類)に、醸造酒の微量成分やリキュールや果汁その他の植物抽出成分を加えることで好ましい飲み味と酔い心地の混合酒を即席でつくる。カクテルには、チャンポンの弊害を補って余りある効能がある。ただし、アルコールに強い人でないとこれを楽しめない。カクテル一、二杯で酔っ払っていては話にならない。酒に強い人種のモノだろう。

日頃私たちの飲み会では、先ずビールで乾杯をしてから、日本酒や焼酎・ウイスキーに進むのが通例だ。
「取り敢えずビール」は日本の飲酒の弊習である。蒸留酒の微量物質(不純物)は醸造酒より僅少だが、先に醸造酒を飲むとその不純物が影響して、蒸留酒を単一で飲むときよりは肝臓への負担は重くなる。アルコール分解の上では好ましくない。できることなら、初めから蒸留酒だけを飲む方が酔い心地の上では無難である。
どうしてもチャンポンしなければならない時は、強い酒→弱い酒の順が至当である。肝臓を労る飲み方である。
悪酔いを防ぐにはコレしかない。

酒は酩酊でなく、酔い心地を楽しむべきもの。体と相談しながら、長く楽しみたい。





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