てんちゃんのビックリ箱

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私の手術入院について (その2 手術およびリハビリ)

2024-06-01 20:33:00 | 日記
後半は、手術から現在まで。



<リハビリ中に出会った人 この人もリハビリ中>


3.入院および手術
 手術前日に入院した。その日は病棟の説明、手術日のスケジュールの確認等を実施するとともに、入院中の医療および生活ケア方針の確認を受けた。手術の次の日からリハビリ開始となっていた。

(1)手術内容
 全身麻酔をかけた後、以下の処置をする。
①狭窄症の起こっている椎骨を、背中を切開することで露出させる。
②椎骨の背中側に跳びだした部分(棘突起)に、ドリルで小さな孔を明けて、それを起点にして脊髄を露出させるように、真っ二つに椎骨を割る。



<椎骨の処置場所>


⓷割ったところから、椎骨内部に侵入した組織を取り除く。
④骨の割った面を合わせて、糸で結わえて固定する。(手術後3か月で癒着するとのこと)
⑤背中の皮膚を縫い合わせて閉じる。なお術部に血栓ができないように、体外へ血を抜くチューブ(ドレイン)を導く。
  椎骨の棘突起の外側側部分は、背筋と結合している。その結合状態を守るために上記の手順を取る。

(2)手術の実施
 手術開始は予定より1時間遅れた。最初の説明では点滴のスタンドを持って病室から手術室まで歩いて移動ということだったが、足の痛みやスタンドの扱いなどから、結局はストレッチャーで移動した。これがビックリするほど早くて眼が回った。
 手術室に入り手術台にあがると、3人ほど集まってきて計測機器等を付けだした。そして麻酔医が来て挨拶し、口にマスクを付けた。背中の手術なので、身体をどうひっくり返すのかと考えていたが、その後の記憶はない。

 手術は1時間半と聞いていたが、ほぼ予定通り終わったようだ。眼が覚めると手術室の隣にいた。父は全身麻酔から覚めたときに錯乱したので心配していたが、特に問題もなく覚めたようだ。
 暫くすると、主治医が来て「手術は成功・・うんぬんかんぬん」と早口で話していったが、まだ頭がぼんやりしていて、あまりわからなかった。
 その日は病棟に帰った後、ただ寝るだけで食事はなかった。水はできるだけ飲むように指示されていたので、一生懸命飲んだ。あまり身体を動かすことがなかったので、手術後の脚の状況は余りわからなかったが、以前のような痛みはないようだった。

(3)翌朝の主治医の説明とこちらからの状況報告
 食事終了後主治医が来て、手術結果を下記のように説明。
①組織を除去する手術は、予定どおり集合。
②ただし、癒着が酷くて髄膜が少し損傷。そのため髄液が少し漏れた。そのために膜を縫って閉じた。動くと頭がふらつくかもしれないが、処置はしたので1日半程度で収まるはず。リハビリは1日遅らせるように。
⓷現在点滴と、背中に血栓等の対策のためのドレインがついている。ドレインがうまく機能しなければ非常に強い痛みが起こるので直ぐ報告。問題なければ2~3日後に取り外す。

 それに対してこちらの報告。
①脚には現段階では痺れも痛みもない。
②上体を起こすと、確かにふらついて嫌な感じになる。これは髄液漏れの症状。
 なお喉がガサガサしてしゃべりにくかったが、主たるものではなかったので主治医に話せなかった。この違和感は入院中続いた。
 
4.リハビリ開始
 主治医とは前述のように、すぐリハビリを直ぐ始めないということになったが、一応説明ということで、リハビリ担当者が来た。リハビリ内容は下記の2とおり。
 A.歩行、階段の上下などの運動能力の復活
 B.日常生活で必要なことができることの確認

(1)歩行、階段の上下などの運動能力の復活
 2日目から、補助歩行器を用い点滴スタンドとドレインを持って病棟を少し歩くことから始めた。なお頭のふらつきは、歩行練習の時には無くなっていた。
 脚に痛みのないことを確認した。
 その次の日はまだ点滴とドレインがついていたので、歩行器を用いたが、それらが取り外された後は、まずは杖を持って、そして杖なしで歩くことになった。最初に自立歩行した時は、後にたったリハビリ担当者が、手で横に押したり前に押したりと外乱を与えて、歩行の安定性を調べた。杖なしで3日で合格。ただし歩く時は少し背中を丸めたほうがいいといわれた。
 一応退院がほぼ1週間後と設定されていたので、それまでに病院内で1日4kmを歩くようにと言われた。1kmを4回に分けて歩くことにした。
 その結果が以下である。4日以降 かなり頑張った。



<手術後の歩行距離>

・手術前は 2kmも歩いていない
・手術日、その後2日まではほとんど歩いていない。ただし2日目は補助歩行器を少し使ってみた。 
・3日目、午前は補助歩行器使用、午後杖を持って歩行練習、そして杖なしでも歩行
・4日目、普通に歩行。ただし休み休み。

(2)日常生活で必要なことができることの確認
 衣服の着脱、靴の着脱、トイレ、入浴など、日常生活での身体の動かし方で、問題があるかを確認した。
 脚の痛みがなくなった結果、ズボンの着脱が容易になったことでほっとした。しかし靴下を履くことはまだ難しかった。痛みが長期間だったので関節の動きが悪くなった為と思われる。そこでそれを容易にする補助具を作った。



<上が靴下と補助具、下の様に靴下を補助具につけ、まるくなったところに足を入れる。
紐を利用して履いて、形を整えて補助具を抜く。>



 入浴時に足を延ばして湯船に入るのが難しかったが、痛みがなくなり容易になった。なにより、便座に座っても脚が痛くならないことでほっとした。

5.退院
 リハビリの途中で主治医が来て、経過の状況を確認した。痛み等はないと私が話し、ドレインにも問題がなかったので、それを取り外した。そしてもうこないからリハビリで自信を持ったら退院していいといって、去った。 
 その時は問題がないと思っていたが、その後血栓防止のための圧力靴下を脱ぐと、右脚のつま先近辺に痺れがあることがわかった。その後くるぶしから先に、特に甲の側に痺れが残っていることを確認し、主治医に話しておくべきだと思った。でも靴下を履いたらあまり感じない程度のこと。

 一応、生活できそうと判断したので、連休を過ぎてから退院した。なお退院時に麻酔医との面談もあった。喉の違和感は多分麻酔実施による可能性もあるなとおもった。


6.現状
 脊柱管狭窄症で神経痛が発生していた右脚については、くるぶしより先に弱い痺れがある程度である。むしろ左脚の半月板損傷の回復が不十分であることがわかった。
 それよりも髄液関連、手術直後に頭がふらついたが、私の以前からの持病の三半規管の機能不良に似ている。三半規管のほうは季節の移り目に時々出てくる。

7.手術実施の判断について
 今回の痛みに対しての対応は、下記の2つが考えられる。
  ・手術せずに、痛み止めやその他の痛み軽減方法を使って、我慢して生きていく。
  ・ある程度のリスクもある手術だし、効果はあやふや(神経経路がおかしくて現実では痛みを感じている。)なところはあるが、思い切ってやってみる。

 今回の私の場合、前者があまり効果的でなく疲れてしまったこと、この痛みのままでは今後のQOLが面白くないということで、手術に踏み切った。
 その結果、現段階では限定された範囲で弱い痺れはあるが痛みはなく、かなり良好な状態になった。その後いろいろと情報が入ってきたが、確かに手術であまり効果が得られなかったという例もそれなりにあるようだ。
 病院側が患者に手術の覚悟を求めるような持っていきかた、また効果について限定的ないい方をするのもわかる。脊髄は人体の基本構造であり、全身麻酔をするのだからやっぱりリスクは大きい。
 私はほぼうまくいってラッキーだったが、情報がたくさんあったら迷ってしまったかもしれない。
コメント (4)
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