てんちゃんのビックリ箱

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脳とからだの健康チェック 診断参加

2024-10-01 23:20:38 | 日記
 愛知県の大府市に国立長寿医療研究センターがある。そこの目的は下記とのこと。
「私たちは高齢者の心と体の自立を促進し、健康長寿社会の構築に貢献します。」
 そこが名古屋市の私の区の高齢者に対して、「脳とからだの健康チェック」という通常の健康診断に加えて高齢化に伴う認知症などを含めた診断を実施するので参加希望を募ったのが今年前半。興味を持って希望を出して検診を受けたのが7月24日。その結果がなかなか来なくって電話しようかとおもっていたらやっときたのが9月中旬だった。

下記が診断のHP 
 https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/cgss/department/gerontology/noukara/
 地域の行政が希望すれば、実施できるようだ。

 結果内容を確認できたので、健診日の私の経験を結果を交えて書きます。その時「からだ」のほうは脚の回復状況がどうでるかを心配していた。

 当日は近くの名古屋市内の地下鉄の駅から、シャトルバスで会場に向かった。私は診断の最後のグループだったが、広い会場に多くの開催者側の人、診断を受ける人が集まっていた。
 診断は以下の内容だった。
 1.健康と生活に関わる多量のアンケート記載
 2.通常の健康診断項目(血液検査/尿検査含む、X線はなし)および体脂肪・筋肉量検査
 3.握力および歩く速度の測定
 4.脳の健康度(認知能力?)の測定
 5.喜怒哀楽の表情を示す実験/両手の機能測定の実験
 
 このうち5.は本当に実験段階のもので、結果は帰ってこなかったが面白かった。ただしまだデータ取得設備としても改良が必要とおもわれ、ここでは概要は書かず、それ以外の1~4の概要を以下に書く。全体で4時間弱かかって疲れた。

最初の血圧測定

5の手の計測


1.健康と生活に関わる多量のアンケート記載
 アイパッドで、数10ページのアンケートに答えた。高齢者対応ということで、ちゃんと回答者に1人、回答手伝いがついている。もし老人でパソコン等に慣れていない人に補助が付かなかったら、手も足も出ないだろう。それより量に圧倒された。多分担当分野の人がたのぶんやの人と話さず、それぞれにアンケート項目を作っているのだろうが、似たような項目が多い。全体でもっと整理すべきだと思った。
 多分30分以上かかっている。途中で帰ろうかと思ったくらい。

2.通常の健康診断項目等
 これはほぼいつもの通り。
 ただし結果で、前年より身長が2cm低くなったこと、体重が6kgほど減少したことに驚いた。背が低くなったことは、暫くの脊柱管狭窄症で姿勢が悪くなったためだろう。体重が減ったのは、病院食を食べて帰宅後もそれをベースにして量を増やさなかったため。
 血液検査/尿検査とも問題がなく安心した。筋肉量は標準で当然アスリートレベルにほど遠かった。脂肪量は全般的に標準だったが一部が多く、対策が必要と考えた。


3.身体に対するフレイル評価
 握力は身体全体の筋力を代表していると考えられて測定対象となっていた。また歩く速度が足腰全体の健康度を代表していると考えられているようだ。
 私の場合、握力はかなり良かった。しかし脊柱管狭窄症の手術後2か月半でまだ歩行には慎重だったため歩く速度がその時は遅く、85~89歳なみと評価されてしまった。そのため体力については、プレフレイル(やや健康でない状態)と評価されてしまった。でも今ならかなり早く歩くことが出来、問題ないはずである。


4.脳の健康度(認知能力)の測定
 この項目の評価が、私の最も興味の対象。記憶力、注意力、実行力、処置能力の4項目で評価されるとのことだが、その入り口でトラブってしまった。
 自分の名前、住所、年齢等は大丈夫だったが、その次の「今日は何日か。」「ここは何処か」という質問。

 日付に関してはかつて曜日に関係なくいろんな予定があったので、スマホ/パソコンに日程を入れ、当日の朝にまとめて、そうして30分前に実施することをスマホのメールで送ってくるようにしていた。こうすると日付が頭に浮かばない。この時は暫く考えて3日ほど前の行事の日付がわかったので、それを基準に何とか答えた。

 「ここは何処か」は困った。検査のための特設会場だったが、私は前述のようにシャトルバスで行ったため、シャトルバスの乗り場に行くことしか認識がなかった。「町の名前は?」「会場の名前は?」と答えやすいようにブレークダウンしてくれたが、答えられなかった。
 これはスマホをみれば答えられるのだが、それがなければ対応は完全に認知症状態。かなり動揺した状態で、検査を受けることになった。

4項目の内容は下記参照。
・記憶力:言葉を覚える能力
・注意力:目標に意識を向ける能力
・実行力:目標間で注意を切り替える能力
・処置能力:課題を素早く達成する能力

 これについては、たくさんのテストをやったが、結果の資料から見るとその中で4試験が対象になり、その他は相互関係を見る実験をやっているのではとおもった。

 覚えている実施内容は以下の通り
・物語を話し、内容について質問する。(2回繰り返す。)
・単語を10個以上並べて聴かせ、何があったかを選ぶ。
・100から一つの数字を繰り返し引いていく
・動物の名を時間内にできるだけ言う。
・数字を指定の順に並べていく。
・数字と文字を並べていく
・テトリスのような形状で数字がならんだブロックの回転した状態を選択する
・数字と記号の組み合わせで、そこに合致する適切なものを選択する。
などなど。

これらについてアイパッドを使ってパターンを見て選択するとか、立ち合い者に口頭で答える形で、進めていった。
 失敗したのが動物の名。4番目くらいに「鳥」と言ってしまって、ちょっと考えて「これはダメですね」と立ち合い者に聞いたら、時間切れ。この失敗による動揺も尾を引いた。

 この試験のやり方は、周辺のガサガサした影響の受け方、アイパッドの扱いへの慣れ、耳の聞こえ方が結果に影響するだろうなとおもった。

 私の結果は4項目とも年齢相応の標準範囲の中の少しマシに位置し、下記のような評価となった。
「あなたは同年代と比べて、認知機能(脳の全般的な能力)の健康度がよく保たれている状態です。」 まずはほっとした。最初の「今何時? ここ何処?」の失敗でどうなるか非常に心配していた。けれども時間がたつと、どれか一つくらい若さを維持している項目もあってもいいのじゃないかと残念に思った。


以上の結果の反省点
 からだのほうの低評価は、病気からの回復期だったので、問題はないと思う。問題は脳のほう。

・いそがしい頃は、頭のほうに負担をかけないように、スマホ・パソコンを使ってそっちを見ればすぐわかるといったことは、記憶しなくてもいいと扱っていた。それが余裕のできた現在でも続いている。それを改めてちゃんと頭の中に書くこと。
・話を聞くよりも文書を読むことに重点を置いてきたが、今後はもっと話をちゃんと聞くことにしよう。そのためには、現在の補聴器を変えるか、テレビのボリュームを大きくしよう。
(ちゃんと聞こうとしていないのが問題)
・ちょっとした想定外で動揺しすぎる。躓いた時、もう歳なんだからボケているのが当たり前と、ちゃんとあきらめたほうが良い。
・実行力や判断力は標準といっても上方ぎりぎりの所にあるので、現在やっている依頼仕事をもっとアイデアを出して続ければなんとかなるのではないだろうか。
・4つの脳の指標は、60歳より前のデータがないが、それぞれ年齢とともに低下していっている。特に処置能力の低下が厳しい。年齢でしょうがないとはいえ、その低減をできるだけ食い止めたいものだ。

 この診断を受けることで、自分の状況を知ることができよかったと思う。

コメント
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