先日東山植物園に行ったら、入口で「しゃくなげの森」が見ごろですよと言われた。
私は、室生寺のシャクナゲが大好きだったので、行ってみることにした。
(なお、東山植物園は、森の名前はひらがなの「しゃくなげ」だが、花名の記載はカタカナの「シャクナゲ」、私もカタカナでいつも書いているので、花名はカタカナで記載する。)
しゃくなげの森は、星が丘門からずっと下ってほぼ植物園と動物園の境界近くの斜面。皆さん斜面を登るのは好きじゃなさそうで、一番下だけ人通りがあったが上の方はほとんど人がいなかった。そこにいろんな種類、いろんな色のシャクナゲがぎっしり。ここには150種、920本のシャクナゲがあるそうだ。
(マクロレンズのみだったので、全景は撮らなかったのが残念)
白からピンク、赤、紫といった花色のバリエーションがあった。日本シャクナゲと西洋シャクナゲ、漢字名が日本でカタカナ名が西洋だとすると、ごちゃごちゃと混ざっていたが、西洋の花は目立たせる花で日本の花は自然に溶け込むような雰囲気の花になっているなと思った。
以下にうまく撮れたものを、色ごとにカタログっぽく花を紹介していく。各組で前に日本シャクナゲ、後ろに西洋シャクナゲを置く。
1.白色
白色の花は、コンディションがいいと陽射しに対して輝くように美しい。ウェディングブーケや真珠姫などの種があるが、純粋潔白さがある。でも傷つきやすい。
「パールの輝き ー 真珠姫」
柔らかな
パールの輝き
地に満ちて
結界を作り
心清める
柔らかな
パールの輝き
地に満ちて
結界を作り
心清める
この花はまるっぽくって花付きがよく、一番柔らかだった。
「白花細葉シャクナゲ」」
この花もふんわりと柔らか。
「平野白」
凛としてすっきり。
「ウェディングブーケ」
確かにウェディングブーケ、ボリューム感があって華やか。
2.白に少しピンク
少しだけピンクの色がついたもの。それだけでとても可愛らしく見える。
「筑紫シャクナゲ」
爽やかなピンクのぼかし。
<愛らしい笑顔 ー 京の華>
愛らしさ
ここに極まる
いつまでも
その笑顔で
傍にいてよね
愛らしさ
ここに極まる
いつまでも
その笑顔で
傍にいてよね
「ネアリーブレッド」
くっきりした花姿。ぽつぽつ文様(虫に蜜の在処へと導く)がくっきり。
「ファーストラブ」
若き日、思い出せば確かにこんな日々。
3.ピンク
明るいピンクはとても華やか。西洋の花が多い。見て見てっていう感じ。ただし日本シャクナゲのピンクの桜狩は落ち着いている。
「桜狩」
爽やかなピンク。
「ガーネットアイ」
ピンクの地に赤い眼が睨んでいる。西洋シャクナゲの典型。
「チアガール」
賑やかだけど軽やか、飛んだり跳ねたり。
<無敵のピンク ー ピンクドール>
ほんわかと
見ているだけで
満ち足りる
無敵のピンク
笑顔がいっぱい
ほんわかと
見ているだけで
満ち足りる
無敵のピンク
笑顔がいっぱい
4.薄紫色
ピンクといってもいいが少し青が入っているなと思ったものをここに分類した
日本の童謡「夏の思い出」に出てくるシャクナゲ色は、この色だそうである。ちょっぴりウエット、また私がかつてよく行った室生寺に咲くシャクナゲもこの色だったはず。
<なに憂う ー 舞妓>
玉ほどに
美しいのに
なに憂う
口紡ぐから
戸惑うばかり
玉ほどに
美しいのに
なに憂う
口紡ぐから
戸惑うばかり
「舞姫」
舞妓とほぼ同じ色。花姿がやや若々しい。
「隠岐シャクナゲ」
花姿が柔らかい。素朴、安心して付き合える。
「チェリーブロッサム」
ピンクといってもいいのだけれど、夕焼けのなかの桜?
5.赤色
赤い西洋シャクナゲは本当に派手。自己主張が強い。でも日本の越の炎もなかなか派手。
「越の炎」
山でこの花にあったらその赤さにびっくりするかも。
「ピーチパイ」
名前そのもの。浮き浮きしてくる。
<青山の炎 ー マーキータスプライス>
青山の
いたるところに
炎たち
春を楽しむ
人を惑わす
青山の
いたるところに
炎たち
春を楽しむ
人を惑わす
「ミセステルサ」
斑点模様が個性的、大人の魅力。
「ルージュマジック」
この赤さは格別。
6.黄色
ちょっぴり黄味がかったむしろクリーム色のシャクナゲ。白のように光を反射するのではなく、案外存在感があった。
「黄山」
また室生寺に行きたくなりました。