てんちゃんのビックリ箱

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佐渡裕さん指揮の ケルン放送交響楽団

2017-11-03 01:40:09 | 音楽会

指揮:佐渡裕
演奏:ケルン放送交響楽団
【演奏曲目】
  ワーグナー:ジークフリート牧歌
  シューベルト:交響曲第7番ロ短調D.759「未完成」
  ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」作品67
場所:日本特殊陶業市民会館
日時: 10/24(火) 18時45分から



 今 名古屋は愛知県芸術文化劇場が改修に入ったため、コンサートの場所がばらついている。今日は、日本特殊陶業市民会館。切符を押さえる時期が遅れたので、思い切って最前列近くの右端の場所にした。

 オケが入ってくると、コンバス部隊の真横から背中が見える。Istバイオリンの真正面。コンサートマスターが視線を下げると、きっと眼があってしまうだろう。左袖で指揮者の出入りを指示するの動作が見える。

 その指示に従って、私に向かって歩いてくるように、佐渡さんが出てきた。
 大きい。大柄なヨーロッパ人の楽団員に引けをとらない。なお楽団員はなかなか大人の雰囲気。女性はブロンドが多い。


1.ジークフリート牧歌
 この曲はワーグナーが奥さんへ贈った室内楽編成の私的な曲。心地よいのだが、心地よすぎて周辺には、寝る人が続出? この後に続く2つの曲のための、管楽器のソロの練習用、かつ時間調整(約20分)と思った。アンサンブルは良かった。
佐渡さんの指揮は とってもオーソドックス。広上さんや井上さんのダンスを続けてみていただけに、やや楽しみが少ない。しかしこちらを向いて指揮をする時、身体が大きいだけにすごい迫力があっる。


2.交響曲 未完成
  ジーグフリート牧歌と違い、、団員は大部隊で出現。そして緊張感も全然違う。さっき寝ていた人もその緊張感を受け、眼をらんらんと輝かせ音を待つ。
 静かに低音の弦が始まり、オーボエやホルンがメロディを奏でる。大編成にも関わらず主旋律以外のパートを徹底的に押さえた指揮であり、とてもメロディが心地よい。管楽器のソロ能力がとても優れている。

 シューベルトらしいメロディがたっぷりと散りばめられた、色彩豊かな曲だということを実感した。各パートの実力がなければ ここまで美しい曲だとはわからない。2楽章までしかないが、聴きごこちからしてこれで十分。とても満足した。


3.交響曲 運命
 先日、田中祐子指揮名フィルで運命を聴いたが、今回のものは全然別物だった。名フィルのものは、第一楽章のジャジャジャジャーンというのを、楽団員が思いっきり楽しんで弾き、ある意味突っ走っていた。そのためその後の章の印象がやや弱かった。

 今回のは、非常に抑制的で間奏を大事にしていた。その効果もあるが、2楽章、3楽章でそれぞれのソロパートを存分に歌わせ、そして4楽章で思う存分盛り上げた。盛り上げた所では、佐渡さんの写真でよく見る感極まったポーズがよく似合っていた。

 今回の演奏では、2楽章以降のすばらしさがよく分かった。またこの楽団の各パートの実力のすごさもよくわかった。
 今回の演奏会のチケットは、やや変な場所であったがそれでもなかなか高かった。でも「未完成」「運命」ともに、いままでとは違った聴き方がわかったという意味でとても有意義だった。
 それとともに、佐渡さんの指揮に興味が沸き、来年1万人の第9に応募しようかなとおもった。

コメント
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