てんちゃんのビックリ箱

~ 想いを沈め、それを掘り起こし、それを磨き、あらためて気づき驚く ブログってビックリ箱です ~ 

相生山散歩

2022-06-04 01:31:59 | 日記
1.初めに
 私の家から歩いて25分くらいのところに相生山緑地がある。ここは開発の話が時々くすぶっているが、自然が豊富でホタルを名古屋の地下鉄から10分程度で見られる場所として有名である。
 実はここに住んで20年以上立っているが、ここのホタルを見に行ったことがない。一度は見てみようとおもったので、先日下見をかねて散歩した。
 お昼のその時の様子を主に、そしてその後に夜にいった時の様子を少し書きます。

1.お昼の散歩
 今回は相生山緑地の北半分のオアシスの森を、あてもなく彷徨った。
 撮影したオアシスの森の地図で確認すると、相生口⇒稲田口⇒見はらしの丘⇒日だまりエリア⇒梅林の小径⇒山根口。  こうやって見てみると森の中の1/3程度しか歩いていない。



散歩中に撮影したオアシスの森の地図。赤丸は経由地


 その後、その南側半分の中にある徳林寺によった。


(1)オアシスの森
①森の中
・竹林
 相生山のオアシスの森を入ると竹林がある。かつては竹炭を焼いていたとのことであるが、今はほとんど管理せず、成長に任せているそうだ。中に入ると一気に緑の世界の胎内に入ったように感じる。風と共に揺れ清々しい竹のにおいを送ってくる。

<竹香る道>



さらさらと
葉が揺れ動き
光線が
キラキラ跳ねる
竹香る道


 最初は両方に垣があり歩きやすいが、暫くすると垣がなくなり周りの雑木が入り込んで来て、どこが道か判別が付きにくくなる。涸れた沢に沿った道だからやや危ない。


・杉
 明るい南斜面が望めるところへ出た。多分植林したと思われるわれる杉林があった。しかし下生えはかなりほったらかされているようだ。 



植林された杉


・雑木林
 見晴らしの丘という表示があり、尾根に向かう道があったので、雑木林の中を登った。



雑木林を見上げる  ここはまだ空が見えるほう。


 登りきると尾根道はあり、周辺の樹々はそれほど高くなかったが、見晴らしはできなかった。(展望台があるとのことだったが、見当たらなかった。)
 そろそろ帰ろうと思ったので、最短で緑地の外にでられる道を選んだ。途中はずっと雑木林だが、これまでと違い、見上げればちゃんと空があるとともに、ほぼ平坦で躓くような凹凸や根っこは少なかった。


②梅園
 集いの広場という森の中のやや広い空間を抜けると、いきなり大空のたっぷりある平坦な場所にでた。そこには梅の木がぎっしりと並んでいた。春に花咲く時はきっときれいだろう。 



 梅の実もぎっしりとなっていた。

<おばあさんが懐かしい>



今わかる
梅干しの味
ばあさんが
すうっぱい顔で
勧めてくれた


小さいころ おばあさんが梅干しを作っていました。
本家へ行くと美味しいよと言って、いつも押し付けられていました。



(2)森の周辺
 山根口から森の外に出た。この緑地に沿って道路が通っていた。森側の所々の平坦な土地に畑があり、野菜が元気に育っていた。

<森の端の畑>



新緑の
森を抜ければ
瑞々しい
緑が光る
畑広がる


 スイカズラなども咲いていた。森の中では、ナガミヒナゲシやオオキンケイギクなどの悪名高い外来種は見なかった。ちょっとほっとしていたら、周回する道路から少し離れた所に黄色い花が見えた。行ってみるとやはりオオキンケイギク。自動車は森に入らないにしても人は種が付いた靴で歩いて入るかもしれない。これは心配。

 

スイカズラとオオキンケイギク


(3)徳林寺
 家へ帰る途中で、南側半分の中にある禅寺の徳林寺によった。この寺はちょっと変っていてチベットでよくみられるタルチョー(経文が印刷された布、風で揺れることで経文を読んだのと同じ効果が得られるとされる)がたなびいている。東南アジア等とのつながりも多いとのことで、インターナショナルな雰囲気がある。地域活動自体もユニークで面白いお寺だ。

 

寺名とタルチョー


 そこの庭にきれいな菩薩さまが立ってらして、私達が訪問したとき輝いた。

<観音様との出会い>



近づくと
観音様が
輝いた
何か心配
おかけしている?


2.夜の探索
 5月30日に中日新聞が、相生山のホタルを取り上げた。ネットではその2日前がピークだったとのこと。
 新聞記事の宣伝で大混雑が予想されたので、その日ではなく次の日、それも24時ごろにオアシスの森に行った。
 行ったらまず入口に今出てきたばかりの人が10人程度いて賑やかに話している。この時間でも混んでるのかと、竹林に入ると本当の真っ暗で、誰もいない。ホタルも飛んでいない。もう少し竹林の奥のほうへ行ってみようかと、掌サイズの懐中電灯を足元だけに向けて、時々照らしながら前に進んだ。奥のほうに1匹ホタルが見えた。
 その時、「それは明るすぎて、ホタルが警戒し光らなくなるから、消してください。」と真っ暗ななかから声がかかった。
 少し話してみると、この森で自然観察している人だった。もうホタルのピークは過ぎていて、入りやすい竹林の所はほぼいないが、奥に入ればいるので連れていきましょうと誘ってくれた。
 喜んでついて行ったのだが、真っ暗で近くでもそのひとが見えないことがしばしばあった。道もそんなによくない。それを時々スマホの画面を時々下に向けて、ぼんやりした明かりで確認しつつ、進んでいく。途中でホタルを数匹見かけたので、カメラを向けたらカメラの裏面のモニターが明るすぎたので、カメラは使わないことにした。

 暫く行くと、前面約120度の視覚で、かなりの数のホタルが点滅している場所へ辿りついた。そこには案内していただいた方の友人と思しき人が数名集まっていた。簡易ベンチもそこにあり、座らせて頂いた。
 そこで、ここにいるのはヒメボタルという種で、地面で動かないのは飛べないメス、飛んでいるのはオスであること、以前ここに道路を通す工事をしたとき(途中で反対運動により停止)には、停止後3年間ホタルが見られなかったことなど話して頂いた。
 
 私の故郷ではかつてゲンジボタルがいたが、このヒメボタルの光り方はそれとだいぶ違っていた。ヒメの光り方は、短時間断続のストロボのようなもの。それに対してゲンジは光る時間が長い。飛んでいる時にその違いがよくわかる。ゲンジの場合は光の糸を引くように見えるのに対し、ヒメはパッパッパッと光りながら移動する。
 その時はメスは地面にパラパラだったが、ピークの時は数倍の密度だったとのこと。それを想像すると是非見たくなってきた。光の点滅は、密度が変ったり、光る中心の場所が移動したり、オスがすうっと飛んだり、さながら眼で見る光のオーケストラの様だった。

 30分以上いただろうか、そこに集まっている人たちは夜明けまでいそうな感じだった。これほど長くなると家に残した人が心配するかもと思ったが、1人で闇の中を帰る自信はない。ともかく「そろそろ・・」と声を出して見たら、他に2人も帰るということになったので、ご一緒した。やはり真っ暗。でもその真っ暗な中の午前1時前、数人の人とすれ違うのだからホタルの誘因力は大したもの。

 名古屋の地下鉄の駅からたった10分でホタルが華やかに飛ぶ自然。将来へ是非維持してほしい。

 なお私は写真を撮らなかったので、中日新聞掲載の写真をここに掲載する。竹林の近くで撮った写真。10枚を重ね焼きしたそうで、実際の瞬間に見ることができる光はもっと少ないと思われる。私が見たのはこの半分くらいの密度。



https://www.chunichi.co.jp/article/479660?rct=national

 

 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする