場所 愛知県美術館
期間 4月14日まで
愛知県美術館の常設展示の一環として実施。
愛知県陶磁美術館は、現在休館中である。そこで陶磁器美術館と愛知県美術館の県傘下美術館の学芸員が連携してそれぞれの作品を出しあった展示会をしようとすることになった。
それで、下記テーマに区分されて展示された。 ・JOMON
・うーまんめいど
・ハードロック/ヘヴィメタル
・祈り
なぜこういった区分になったのか説明はないが、それぞれについて概説していく。
①JOMON
陶磁器の根源を縄文式土器として、陶磁器美術館から縄文式土器を、そして愛知県美術館と陶磁器美術館から縄文式土器にインスパイアされたもしくはそのエネルギーを受け継ぐ現代美術作品が集められている。
縄文式土器と現代美術との組み合わせは、なかなか面白い。
・まずは縄文式土器作品。
<深鉢等 文様が面白い。(重要文化財作品)>
<土偶>
・現代美術作品
<加藤孝一「王様」陶製> <金重晃介 「聖衣」 陶製>
モディリアニ「カリアティード」
②うーまんめいど
何をルールとして集めたか分からないが、幕末以降の女性作品が並べられた。多くが愛知県美術館作品で、前回紹介の女性作品の前の時代を並べたようにみえる。
陶磁美術館からは、女性の繊細さが感じられる作品が出ていた。
それに対し県美術館側の展示では、前回の記事の作品の前の時代のためか、女性としての存在をアピールする(世間と戦う)ような作品があった。
・陶磁美術館側の作品
<小形こず恵「染付鉢・酔芙蓉」 > <小川待子「98-H-1」>
三島喜美代「Package 」 横田典子「ツチ・ビトー輪ー」
・愛知県美術館側の作品
<高橋皓子「地衣のシリーズ」 > < ノロ燐「胎芽供養堂」>
前本彰子「Siilent Explosion-夜走る異国の径」
⓷ハードロック/ヘヴィメタル
少数の展示だが、両館の現代美術作品で大型のものが並べられている。素材としての岩(陶磁器)と鉄鋼の比較、またそれらの組み合わせを展示している。
この展示が案外好きだった。
陶器の大型作品
<杉浦康益「陶による岩の群れ」>
鋼鉄の大型作品
久野真「鋼鉄による作品」
各種素材のごった煮
中村錦平「日本趣味改題より」
④祈り
陶磁美術館からは弥生の頃から鎌倉時代頃までの日本および東南アジアの仏具の焼き物を中心とした展示、県美術館からは近代の仏教に関わる絵画そして木村コレクションの仏具が展示されていた。
大量に並んでいたけれどもネット紹介不可のものが多かったので、下記の3点ほど紹介する。
<木造 獅子・狛犬 (県美 木村コレクション)> <灰釉多口瓶 陶磁美術館>
16世紀 8世紀
<村上華岳 「魔障之図」>
村上の作品は、見ることができてよかったと思った。
全般として、陶磁美術館のほうは閉まっているので主として通常展示のものをこちらで並べようとしたのに対し、県美術館のほうはいいチャンスとばかりに普段は展示されていに作品をできるだけ並べようとしたものと思った。
「「ウーマンメイド」と「祈り」の展示は、両者の融合があまりうまくなくて疲れた。もう少しすっきりと整理したものにしてほしい。
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