夕庵にて

スマホでパチリ・・・
ときどき写真と短歌を

乙女椿とペーパーホワイト

2024年03月24日 | 短歌

手を添えば人恋そめし羞じらいを
       思い出させる乙女椿は  夕庵



保育所の裏に咲いていたペ-パーホワイト(水仙)
誰も目に止めない隅っこで、静かにひっそりと、
あまりの白さにシャッターを切った!!





これは民家の庭に見つけた
見事な馬酔木

ラッパ水仙

葉ボタン  
シュロ
  

ぬいぐるみの犬にも飽きた~無関心なルイ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『生きるぼくら』

2024年03月20日 | 
『生きる僕ら』 原田マホ著  徳間文庫

いじめからひきこもりとなった24歳の麻生人生。
八ヶ岳の自然、離婚、認知症まで
現代の世相を巧みに取り入れた小説。

残されていたのは年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。
「もう一度会えますように。私の命があるうちに」
マーサ婆ちゃんから?人生は4年ぶりに外へ。
祖母の居る蓼科へ向かうと予想を覆す状況が待っていた。
人の温もりに触れ、米作りから大きく人生が変わってゆく。 (解説より)

婆ちゃんが孫に見せたい風景があると連れ出したのが、
なんと御射鹿池だった。
新緑の溢れる緑を映す鏡のような湖面、
そこに現れた幻のような一頭の白馬。
東山魁夷の「緑響く」のスケッチの原点。
婆ちゃんと孫(人生)の夫々の思い。
二人の後ろ姿を靄が優しく包む。

この場面に心騒いだ!!
私も数年前にこの御射鹿池に惹かれて
蓼科を訪ねたのだった。
緑の季節では無く紅葉の時季ではあったが、
池は黄金の静かな静寂に包まれていた。
心の隅に白馬がす~と現れて消えてゆく。
その白馬についておいでと
道案内をしてくれるような錯覚を感じたものだった。

引きこもりの青年が蓼科に祖母を訪ね農業に携わり
自立してゆく課程をドラマチックに仕立ててあった。
最近には無い感動の物語。

◎ 録画を見た。山田太一のドラマ追悼番組
『今朝の秋』
余命3ヶ月の息子と蓼科に住む老いた父
ある日病院を抜け出して二人で父の住む蓼科へ
八ヶ岳の山並み、木々の緑、小鳥のさえずり
若い時代を過ごした自然を満喫する息子。
都会に住む母親と息子の家族も訪ね来てひとときの夏を楽しむ。

紅葉の美しい風景の中での息子の黄泉への旅立ち。
「家族はいいな~」と涙を流す息子の言葉が胸に響く。
残された人たちは夫々の道をまた歩き出すのだが、
新しい家族の構築が暗示されている。
ここでも蓼科という場面があり深夜まで見てしまった。
笠智衆の台詞の少ない言葉には、いつもながらの哀愁が満ちていた。

数年前、蓼科を訪ねたときは紅葉の季節だった。
泊まったホテルで買ったベージュのニットのジャンパーを
思い出して着てみる。
あのときの想い出が浮かんで懐かしい。

山田太一
小説家、脚本家
「ふぞろいの林檎たち」
「岸辺のアルバム」 「男たちの旅路」
名作を残して残念な旅立ちであった。

サンシュユの花


早くもユキヤナギ
   
ローズマリー
    

 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

氷室神社~片岡梅林~吉敷園へ

2024年03月13日 | お出かけ
美術館から近くの氷室神社へ寄る。
氷の神様で奈良で一番に桜が咲くと言われてきたが、
あわれしだれ桜は
年月の経過で今年も枯れ枝ばかりが目立つ。
たった1本の梅の木が花を咲かせていた。






ここから飛び火野の片岡梅林へ。
本数こそ少ないが、人も少なくじっくりと観察が出来る。今が見頃かも~
 

     

私のお気に入りの吉敷園へ
桜も芽吹きも楓もない冬枯れの庭園に茶室
お茶室


ここまでは観光客も来ない。


な~んだかのんびりするねぇ~
今日の歩数15,000歩
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漂泊の日本画家 「不染・鉄」

2024年03月09日 | お出かけ
馴染みのない画家であったが、友人のお誘いで、奈良県立美術館へ
「不染 鉄」        3/10 迄

大正から明治にかけて活躍した。僧侶の息子として生まれ後、
継ぐことなく絵の道に進み、独自の境地を開いてゆく。

今までの日本画のイメージとは違う手法の、茅葺きの絵は
彼にとって心の故郷なのだろう。
葉書には必ず小さな文字で丁寧に文が綴られている。



夕暮れの茅葺きの家の人々の暮らしは、日本人の原風景を見る思い。
実に細やかな人の暮らしが描かれている。

説明文として
「母に逢いたい、好きな人に逢いたい、この灯は母に似ているねぇ 
母ちゃんの柔らかい手や肌や乳房に似ているねぇ 
そうだこの灯は母の心が映っている」
なんだか胸につ~んとくる彼の優しさと共に寂しさまで伝わってくる。
細かい描写はサインペンやボールペンを使ったとある。
日本画には見られない独自の表現に驚くばかり。

富士山の麓の家の細やかさ、手前の海の岩や波


銀杏の大木、黄金に敷き詰められた落ち葉、
あぁ~木の根元に小さな小さな観音様が描かれている。
やはり独自の表現に目を奪われる。

また一時奈良に居を構えた彼は、上村松篁との合作を残す。
枯れた林を不染が、白鷺を上村が扇面に描かれたのが目を引く
今日は最近になく感動した絵の鑑賞だった。
誘ってくれた友人に感謝。
絵はnetより拝借

美術館を出て飛び火野へ向かう途中の春日原始林
皆は参道を歩くが二人は森の中に入り、大樹と向き合うことしばし。

鬱蒼と茂る大木





この樹に後ろの竹藪の根が幹の中から生えている珍しい合体樹
京都御苑では見られない原生林
この樹の前に座って描いてみたいね。
しかし、この迫力には負ける~

奈良はこれからお水取りの行事が始まる
二月堂の塔頭の僧侶たちがお籠もりをしている
その印に寺の入り口にこの飾りが釣ってある

いよいよ752年から休まず続く修二会、1273回が始まる
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花の匂いが・・・

2024年03月07日 | 写真
窓辺のヒヤシンスがあっという間に咲き上り、
部屋中にいい香りが漂っている。
予定のない日曜日は写真で遊ぶ。



我が家のクリスマスローズは、今のところたったの五輪。
それだけに愛おしい。


オオバイ


ヒマラヤ雪の下


奈良の鹿も敬遠するアセビ
奈良公園にたくさん見られる

ヒメリュウキンカ


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする