「あの家に暮らす四人の女」 三浦しをん著 中央文庫

この物語は谷崎潤一郎の「細雪」が下敷きになっている。古びた洋館に暮らす４人の女たちにゆるやかに流れる日々をペーソスとユーモアでつづる小説。ときおりくすっと笑わせるフレーズもありすいすいと読み終えた。登場人物は若い日に不甲斐ない入り婿を追い出した母親と刺繍作家のその娘の家にひょんなことから２０代と４０前の女二人が同居する。それぞれの個性がすぐにつかめて毎日楽しくゆるやかな連帯感で結ばれた生活を展開する。このひろい洋館には昔から住みついている門番のような爺が今もひっそりと暮らし、遠くからこの住人達を見守っている。骨董好きな入り婿ははじめてのわが娘（刺繍作家）の誕生日に河童のミイラを買ってくるという変わり者だったが、最後にはこのミイラに父親の（死亡）魂が乗り移って娘の危機を救う場面はミステリアスだ。４人の女たちの抱く孤独感をしずかにほぐす同居生活を描いているのだが、読後感はこんな生活ができたら最高だなんて思うことしきり。現実にはとうてい実現できそうにもないがね。久しぶりにほっこりした心の癒される小説にであった。


漫画「大家さんと僕」の大家さんが亡くなったと夕刊に出ていた。

今日のサプライズ

今日のファインステップでカキ氷のサプライズ！スタッフの人たちのサービスに感激！それぞれ好みの蜜をかけてもらった。私は小さいころの屋台で食べた夏祭りを思い出しながらイチゴミルクにした。なつかしい味にきゃっきゃっいいながら老人たちが楽しんでいる姿はなんとも微笑ましい・・・ここ何年も口にしたことのないカキ氷はことのほか美味しかった～







台風２０号がいよいよ接近中、夕方かららしいが大丈夫だろうか？

イチジクのジャム

スーパーに行くと完熟のイチジクが5個入って３９６円で並んでいた。しばらく睨んでいたが「そうだ、ジャムを作ろう！」と購入した。



少し皮を残して１センチくらいに切る。皮を残すのは色艶を出すためらしい。お砂糖もレシピよりはるかに少なく、これは私の好みだが入れなくても十分に甘い。ことこと煮詰まるまで木杓子で混ぜること２０分。最後にレモンを絞り完成！



夕方家の壁が異様に明るいので外へ出てみると雲の色が朱い！台風の近づいている前の予兆か・・すこし不気味だな・・・

『神様ゲーム』 麻耶雄嵩著 講談社文庫

初めは少年探偵団の遊びかなと思っていたら、大きな秘密の渦に巻き込まれた感。野良猫の残虐な殺害事件を発端として、殺人事件までエスカレートするくだりを「私は天井からきた神だ」と名乗る少年の登場によって犯人が暴かれていく。「君は両親の本当の子ではない」と言われたはじめの序章が最後になってその意味がうっすらとわかりかけてくる。この作者の作品は後半になって大きなうねりを起こし、作者とともに推理していくように思いもしない恐ろしい結果をもたらして「はい！おしまい！」と実に簡潔だ。読者はなぜ？なぜ？と思い読んだページをまた繰るのだ。暑い今年の夏こそ読書でじっと我慢の子になろう～




お盆を過ぎたとたんに気温もぐっと下がり、お風呂上りでさえクーラーはつけずに扇風機１時間のセットで朝までぐっすり心地よい目覚めであった。

お盆の行事

お盆に入っても酷暑に変化なし。朝から仏様のお膳つくりをする。我が家は日蓮宗なので日蓮上人とご先祖様へのお膳を二つ作る。もちろん精進料理だ。これを３日間するのが大切な私のお盆の行事の一つ。




そして日が暮れると門口でお迎え火を焚きご先祖様のみ霊を招き入れ、しばしにぎやかだったご先祖を忍ぶひととき。



１４日



１５日



３日間のお膳つくりも終わった。夕方にはご先祖もお帰りになる。また１年後元気でこうしてお膳をつくれるように見守ってください。今朝は台風の加減か涼しい。体力の限界か、早く秋が来てほしいよ。午後からはいつものように体操へ！