
中世日本の予言書ー<未来記を読む> 小峯和明 ***
本書に予言書として登場するのは「野馬台詩」、梁の武帝に命により宝誌和尚が作成したとされる。日本には遣唐使で中国にわたった吉備真備が持ち帰ったとされる。真備は717-735年にかけて...

世間胸算用・万の文反古・東海道中膝栗毛 日本の古典を読む18
出版がビジネスとなるようになったのは日本では江戸時代、寛永年間1620年代に、版画のように版木に文字や絵を彫りつけて刷る印刷技術により大量印刷が可能となったことによる。多くの消費者...

風姿花伝・謡曲名作選 日本の古典を読む17 ***
観阿弥と世阿弥親子により芸能の一大分野として確立された猿楽・能は、将軍義満により評価され保護育成された。1333年生の観阿弥は大和の多武峰付近で活動していた山田猿楽の美濃太夫の養子...

大奥の奥 鈴木由紀子 ****
大奥が幕政に大いなる影響力を持っていたことを多くの事例で示す一冊。徳川将軍家では大奥、諸大名では奥向もしくは奥御殿、大奥ができたのは江戸城本丸の修築がほぼ完成した1606年で、秀忠...

古事記 日本の古典を読む1
古事記は和銅5年(712)に書かれた現存する最古の書物。しかし考えてみると現在からは1000年も前になる平安文学の源氏物語に先立つこと更に300年。時代感覚を取り違えそうになる。ま...

宇治拾遺物語・十訓抄 日本の古典を読む15
いずれも鎌倉初期の成立とされる説話集。宇治拾遺物語は源高明の孫で四納言の一人源俊賢の息...

河内源氏 元木泰雄 ***
河内源氏は武士の始まりに連なる一族の一つ。本書は清和源氏の一つと言われる河内源氏に焦点を定めて清和天皇の孫に当たる源経基、その子源満仲の子の世代、摂津源氏の頼光、大和源氏の頼義、そ...

古今和歌集・新古今和歌集 日本の古典を読む5
今日は大晦日。今年出会った本の中でも本シリーズ「日本の古典を読む」は秀逸。以前チャレンジして二度も挫折していた源氏物語を始め、高校時代の古典の時間にわずかに触れただけであった「枕草...

徳川某重大事件 殿様たちの修羅場 徳川宗英 ****
徳川家にまつわる歴史的エピソード集、文章が巧みなので読みやすく記憶にも残る。あわせて、筆者自身が徳川田安家の宗家、歴史的出来事が自分につながる、そのことをある意味自分事として捉えて...

日本の古典を読む4 万葉集
古今和歌集のように整然とは編集されず、複数の編者により長い時間軸で編纂されたという万葉集。推古朝の時代から遣隋使やその後の遣唐使で伝えられる大陸の文化に対しても、倭国にも詩歌の文化...