就労移行支援事業所のCMで、違和感を感じました。
CMに出ている女性タレントが手紙を呼んでいる体で、「私が一番辛かったのは、うつ病と診断されたときではなく、うつ病が治ってもう一度働きはじめる時でした。」というくだりがあります。
精神障害の就労移行支援ということのようですが、「うつ病が治って…」という表現は、うつ病経験者やそのご家族なら使うことのない表現ではないかと思います。
うつ病の治療は難しく、通常症状が良くなった状態を「寛解」といいます。
これは、症状が落ち着いている状態で、治った(完治した)状態ではない訳です。
私も長くうつ病と付き合っていますが、「治った」とは到底言えず、落ち着いたり、うつ病が頭をもたげたり、の繰り返しです。
「寛解」という表現が一般的ではないから「治った」と表現しているのかな?
でも、対象を考えれば正確に伝えることが大切だし、安易に「うつ病は治る」と思われても逆効果ではないかと思います。
うちの奥さんは「これ、患者さんが書いた手紙じゃないよね」と言っており
ます。
その道の専門みたいですすから尚更誤解をうまないような表現をしてもらいたいな、と思います。