ここ数日で
お直しの依頼が4件・・。
只今 お直し真っ盛り?!
学校を卒業後
すぐ 福岡のアパレルメーカーに就職しました。
企画・製造・卸販売のメーカーの企画室に入り
毎日
製図を引き 工場への加工出し(生産依頼書)をする・・
それが 日々の業務でした。
展示会が 年に4回行われるので
その度に デザイン会議が行われるのですが
夏前に冬、秋に春・・・っと
常に 2シーズン前のデザインを考え サンプルをつくり
展示会をしていたため
企画室の中には 季節感は全くなく・・
三年目の冬・・花柄のプリント生地を手に
夏物のデザイン画を考えながら
“クリスマス”を忘れたときには
「このままじゃ・・やばい・・。」と
今後の人生を 真剣に考えたのを
今でも覚えています・・。
その時期 工場管理を任されるようになり
工場さんとのやり取りを頻繁にするようになる中で
ふと 自分の中に疑問が湧くようになりました・・。
「工場さんに指示をだす・・私自身 洋服を本当に縫えるの?」
加工だし指示書には デザイン画はもとより
裁断の型入れ方法・接着芯の貼り方・ステッチの指示など
事細かに指示を書きます。
時には 縫う手順まで指示をだすこともあります。
でも 私自身 “本当の意味”で縫える自信はありませんでした。
「もっと “縫い”の勉強をしたい!」
会社を退社して
地元に戻り 知人のオーダーサロンで修行をはじめました。
何処の世界でも そうかもしれませんが
オーダーの世界では
“技術は盗め!”が 鉄則です。
誰も 技術を教えてはくれません。
技術を修得するためには 自分で 講習会に行ったり
仕事場以外で 製図や洋裁の先生に習いにいくしかありません。
洋裁は地元の先生から習うことができましたが
製図は 毎月 福岡まで通わなければなりませんでした。
月に払う授業料・諸費用は・・円・・
涙にくれる日々でした・・。
そんな中 製図は引けても
縫製技術は ド素人の私に与えられた仕事は
“お直し”
裾あげから ウエストのサイズ直し 肩いれ・・・などなど
糸を解くことからはじまり 面倒で 手間のかかるお直し作業・・は
本当に肩の凝る作業でした・・。
毎日 毎日・・その作業の繰り返し
でも・・・
実は・・・これこそが“最高の教科書”だったんです。
表からは 決して見えない“縫製の技術”が
全て この裏側に隠されてます。
解きながら
「こんな風に縫うんだ・・。」
「芯はここに貼るのか・・。」などなど
学びたい答えは 全て この“お直し”の中にありました。
既製品とオーダーの商品とでは 縫製の仕方が全く違いますし
男物と女物とでも 仕立て方も 縫う順序も違います。
また 最近では 日本製と中国製でも
いい意味で“手”の抜き方が違います。
生地の扱い方 風合いなど
言葉では説明できない
触ることで 覚えていく感覚など
何十枚 何百枚のお直しを通して学ばせてもらいました。
そして
先生たちのもとを離れ
一人で物作りをするようになった今でも
面倒で時間のかかる“お直し”作業は
私にとっては 欠かせない“教科書”であり
最高の師匠だと思っています。
お直し指示書を書きながら
染み付いた“感覚”に感謝しつつ
学びの場を与えてくれたオーナーに感謝しています。
バブル崩壊直後 就職した私たちまでは
会社自体が まだ
社員を“育てる”風潮がありました。
しかし
昨今 どの会社もその余裕がないため
“育てる”ことを放棄し
経験者の採用を優先するため
経験をつむことのできない若者が増えている
という話しをよく耳にします。
経験は どこにいけばあるのだろう?!
高い授業料を払って得る技術も もちろん大事でした。
しかし それだけでは 埋められない空白がたくさんあります。
案外・・学びの場は
身近な日常の繰り返しの中にあるのかもしれません・・・。
お直しの依頼が4件・・。
只今 お直し真っ盛り?!
学校を卒業後
すぐ 福岡のアパレルメーカーに就職しました。
企画・製造・卸販売のメーカーの企画室に入り
毎日
製図を引き 工場への加工出し(生産依頼書)をする・・
それが 日々の業務でした。
展示会が 年に4回行われるので
その度に デザイン会議が行われるのですが
夏前に冬、秋に春・・・っと
常に 2シーズン前のデザインを考え サンプルをつくり
展示会をしていたため
企画室の中には 季節感は全くなく・・
三年目の冬・・花柄のプリント生地を手に
夏物のデザイン画を考えながら
“クリスマス”を忘れたときには
「このままじゃ・・やばい・・。」と
今後の人生を 真剣に考えたのを
今でも覚えています・・。
その時期 工場管理を任されるようになり
工場さんとのやり取りを頻繁にするようになる中で
ふと 自分の中に疑問が湧くようになりました・・。
「工場さんに指示をだす・・私自身 洋服を本当に縫えるの?」
加工だし指示書には デザイン画はもとより
裁断の型入れ方法・接着芯の貼り方・ステッチの指示など
事細かに指示を書きます。
時には 縫う手順まで指示をだすこともあります。
でも 私自身 “本当の意味”で縫える自信はありませんでした。
「もっと “縫い”の勉強をしたい!」
会社を退社して
地元に戻り 知人のオーダーサロンで修行をはじめました。
何処の世界でも そうかもしれませんが
オーダーの世界では
“技術は盗め!”が 鉄則です。
誰も 技術を教えてはくれません。
技術を修得するためには 自分で 講習会に行ったり
仕事場以外で 製図や洋裁の先生に習いにいくしかありません。
洋裁は地元の先生から習うことができましたが
製図は 毎月 福岡まで通わなければなりませんでした。
月に払う授業料・諸費用は・・円・・
涙にくれる日々でした・・。
そんな中 製図は引けても
縫製技術は ド素人の私に与えられた仕事は
“お直し”
裾あげから ウエストのサイズ直し 肩いれ・・・などなど
糸を解くことからはじまり 面倒で 手間のかかるお直し作業・・は
本当に肩の凝る作業でした・・。
毎日 毎日・・その作業の繰り返し
でも・・・
実は・・・これこそが“最高の教科書”だったんです。
表からは 決して見えない“縫製の技術”が
全て この裏側に隠されてます。
解きながら
「こんな風に縫うんだ・・。」
「芯はここに貼るのか・・。」などなど
学びたい答えは 全て この“お直し”の中にありました。
既製品とオーダーの商品とでは 縫製の仕方が全く違いますし
男物と女物とでも 仕立て方も 縫う順序も違います。
また 最近では 日本製と中国製でも
いい意味で“手”の抜き方が違います。
生地の扱い方 風合いなど
言葉では説明できない
触ることで 覚えていく感覚など
何十枚 何百枚のお直しを通して学ばせてもらいました。
そして
先生たちのもとを離れ
一人で物作りをするようになった今でも
面倒で時間のかかる“お直し”作業は
私にとっては 欠かせない“教科書”であり
最高の師匠だと思っています。
お直し指示書を書きながら
染み付いた“感覚”に感謝しつつ
学びの場を与えてくれたオーナーに感謝しています。
バブル崩壊直後 就職した私たちまでは
会社自体が まだ
社員を“育てる”風潮がありました。
しかし
昨今 どの会社もその余裕がないため
“育てる”ことを放棄し
経験者の採用を優先するため
経験をつむことのできない若者が増えている
という話しをよく耳にします。
経験は どこにいけばあるのだろう?!
高い授業料を払って得る技術も もちろん大事でした。
しかし それだけでは 埋められない空白がたくさんあります。
案外・・学びの場は
身近な日常の繰り返しの中にあるのかもしれません・・・。