Tokkoちゃんの気まま日記

感じたままに~ 心のままに~ 好き放題書いてます

奇跡的回復①

2018-04-13 20:56:29 | 母便り
 危篤・・・そう言われた筈なのに小父さんは奇跡的な回復力をみせた
担当医師も驚くほどだった
此処何十年間は、白内障と歯の治療以外は病院に行ったことも投薬を受けた事も無かった故か?
抗生物質が良く効いたそうだ

 それは勿論良い事だったが、その頃から小父さんの態度に変化が有った
私や主人を毎日のように病院まで呼び立てる
あれを持って来てくれ~
〇〇を買って来てくれ~
身内から完全に見放されたら、逆に頼れるのは私達だけだと思えば
本来は遠慮がちになるのでは? と思ったが逆だった
私も仕事前や仕事後に病院まで毎日通う事になった
母の世話と小父さんの事、かなりの負担になった

 特に主人を顎で使うような態度に私はハラハラした
主人が怒り出しそうで、私の方が心配になってしまった
しかし主人も病人相手だと思ったのか、ジッと我慢してくれた
そして2週間ほどで退院に漕ぎつけた

 私達にすれば、これで少しは楽になると思った
でも事は逆で、二人分の食事の用意や買い物に追いまくられた
しかも退院後、小父さんが元気だったのは3日間程・・・・・
直ぐに酷い吐き気で、食事が摂れなくなった

 病院でも段々と食欲が出ていたので、まさかまさかの出来事
次第に機嫌が悪くなり、母がオドオドし始めた
退院したのが28日だったから、病院も年末でお休みに入っていた

 そして正月の2日
私は正月でもお仕事
仕事が終わって主人も晩酌をしながら二人で寛いで食事を摂っていた
するとトントンと窓を叩く音
出てみると、小父さんが立っている
「これから直ぐに病院に行くから付いて来てくれ」
「え?2日ですよ、病院に行くんですか?」
「気分が悪くて堪らんから行く」

 行くと言われても、主人はお酒が入っている
私は運転が出来ないし、どうしろと言うんだ~~~
しかし、行くと言って聞かない
もう夜の8時近い
着替えて、タクシーを自宅まで呼び私だけが付き添ってともかく病院に向かった

 正月の8時でも病院は沢山の患者が居た
正にインフルエンザのピーク時で、ゴホンゴホンとせき込んでいる人ばかり
先に全員にインフルエンザの検査が行われ、小父さんも熱が有ったので検査対象だった
一時間も待たされてやっと医師の前に座れた
先日まで入院していたことを伝え、退院後も体調が悪い旨を伝えた

 しかしお正月の夜9時では、何も検査をすることも出来ない
熱が有るようなので解熱剤だけを出すので、病院が診療を開始する日まで我慢するように言われた
又タクシーを呼び帰宅したが、時間は既に10時近い
食事は残したままだったがもう食べる気力が失せていた

 そしてその後も3日4日と仕事が続き、やっと休みの5日になった
その5日の朝、又トントンと窓を叩かれた
そしてやはり小父さんが立っていた
「今日は入院の支度をして病院に行くから連れて行ってくれ」
(そうか・・・今日をジッと待っていたんだね・・・)

 小父さんはもう自分の体調しか考えておらず、確認したら母には朝食も与えていなかった
「お母さんに先ずは食事をさせますから、少し待って下さい」
と伝えた
その間もイライラするらしく気難しい顔をしている

 母の世話を終え、とにかく病院に向かった
車中でも、自分は全く食事も摂れていないのだと訴えて来た
それなのに食欲の有る母が癇に障るらしい
だから母にも食事を与えなかった言い訳に聞こえた
おせち料理も届いていたから、食事の心配はしていなかったのだ

診察は今回初めて女性医師だった
お正月にも来院しているのはカルテで解っていたようだ
直ぐに肺炎の再発を確認する為に、レントゲンなどが撮られた
しかし肺炎は再発しておらず、他にこれと言った異状も無かった
小父さんは食事がまた摂れなくなったので入院したいと言った
しかし単に食欲が無いだけでは入院はさせられないと、入院を拒否された