赤い水性の部屋

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常葉大学短期大学部音楽科ウインド・オーケストラ定期演奏会

2020年01月31日 | Weblog
 久しぶりの投稿です。というか、新年初ですね。あけましておめでとうございます。気がつけば1月も終わりに差し掛かりました。もうすぐ節分、立春です。

 常葉大学短期大学部のウインドの定期演奏会を聞いて、なんとなく思ったことがあったので、ペンをとりましたというか、タブレットを打ち始めてみました。

 中学生や高校生の部活動のあり方がいろいろ議論されていますが、結局は学校の放課後の時間を有効に活用する課外活動なので、まあ、その団体の好きなように演奏活動をすれば良いというのが僕の考えです。メンバーも指導者も専門家でもないので、所属する連盟主催のコンクールや中文連、高文連の大会、発表会を目標に活動することも当然のこととなります。活動に規制がかかってきているので、余計に、1年の目標は、そういった大会だけになってくるでしょう。それはそれでいいと思います。
 社会人バンドの活動も生涯スポーツならぬ、生涯吹奏楽の観点から考えれば、週末に集まり、余暇を楽しみ、地域のお祭りや集会に花を添えるという明るい豊かな社会へ貢献できる良い活動だと思います。もちろんコンクールに向けて活動し、大好きな吹奏楽の時間を仲間と共有するのも素晴らしいことです。一般大学の吹奏楽部も同様、専科の勉強に加えて、サークル的に自主的・自治的活動を学生主体でマネジメントすることは、社会に出る一歩手前の大学生にとっては価値のある活動だと思います。

 では、「音楽専攻、音楽大学のウインドに期待したいことは?」というと、ここがもう一つ、まあ、僕なりには考えがあるのですが、演奏する側も聴く側もしっかりとした狙いをもってほしいというのが本音のところです。
 一般学生と違い、音楽を専門に勉強している高校生や大学生、専門学校生なので、技能は全般的に高いです。そうすると、「吹奏楽強豪校と専攻生ではどちらが上手いか」ということを言い出す人がいます。「専攻生を入れてコンクールに出よう」という人もいます。まあ、考えは人それぞれなのですが、僕の考えでは、(吹奏楽)コンクールはそういうものじゃなくて上記の課外活動の人たちのコンクールなので、課内活動(という言葉があるのかな?)の人が出るのは変ですね。彼ら彼女らにとっては授業なのですから。
 話を戻すと、「音楽専攻の皆さんのウインドに期待すること」でしたね。それはやっぱり吹奏楽専攻でしたら、吹奏楽の研究、文化として、学問として追求・研究をすることであり、その成果の発表であってほしいということです。理科の研究を発表するように、「こういう理由で取り組み、こういうことがわかった。」ということが伝わる活動であってほしいです。
 僕は音楽の先生ではないので、音大のウインドに対しての見識がトンチンカンかもしれませんが、一般大学でいうゼミや研究論文の発表の場のように、団体によって研究テーマがあり、特徴があり、その成果が色濃く出る演奏活動を期待したいです。演奏前のワークショップなんかあってもいいですね。
 部活の思い出や学校生活の思い出とともに涙して演奏する・・・という我々クラブ活動の感覚とは異なるものだと思います。もちろん専攻生2年の皆さんは、卒業が近く、周囲の人への感謝の気持ちや様々な思い(想い)もひとしおのこととは十分想像できますが。

 聞く側もそういう姿勢で聞く、いや、そこまででなくても、「へー、アルメニアンダンスってこういう曲なんだ。なんか変化があって楽しい〜」という聴き方ができる聴衆が増えてほしい。吹奏楽の演奏レベルが上がった今、中学生でも「あそこのピッチが」「音が外れて」「リズムが転んで」など、プロ野球以上にみんな評論家で、「このパートの力でこの選曲かよ〜」とか、コンクール会場の休憩中の喫茶店で聞かれるような感想では、ちょっと違うんじゃないかって思うんです。聴く側を育てないといけないなと思ったわけです。「上手い」、「すごい」だけで聴くことしかできない聴衆を育ててしまうと、吹奏楽を通じた豊かな社会がいつまでもできないんじゃないかって思いました。

 常葉大学のみなさんが、吹奏楽を真剣に勉強され、その成果が明るい社会に良い影響を与える人材となって活躍してくれることを期待しています。それができる環境に社会がなっていくよう、僕も吹奏楽関係者の一人として、庶民レベルであっても協力していこうと思いました。
 職業のせいでしょうか、演奏後、拍手を受ける奏者の表情、終演後の見送りに出るメンバーの表情を見るクセがあるのですが、皆さん、達成感と自信に満ちた良い表情でした。



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