陶芸教室 夢工房あすか

大分市内にある陶芸教室のブログです。
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不思議な縁

2019-06-14 00:06:20 | よろずごと
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遠い遠い知らない他人でありながら、世の中はどこかで繋がってるものだ。私は長く東京にいたが、大分で陶芸教室を開いた時に、新潟県出身の男性が入会してくれた。大分の芸術の大学で准教授をしていた。

東京の音大を出ているとのことだったので、「こういう名前の女性を知りませんか」 と尋ねた。私の結婚式の仲人をしてくれた上司の娘さんなのだが、大学で教鞭を執っているのではないかと思ったのです。それが! なんと生徒さんの大学時代の大恩師なんだそうである。作曲理論の指導してくれた先生なんだそうだ。エクリチュール(作曲文法)のオーソリティーになってるそうだ。ビックリした! あの広い東京で生徒さんとつながりが既に出来ていたのである。奇遇奇縁である。生徒さんは新潟県の出身とのこと。新潟、東京、大分とトライアングルに結ばれていたのである。驚きだ! 生徒さんは陶芸も上手になっていたが、暫らく前から休んでいる。大学での音楽理論の指導とか、県民へのオープンカレッジなどで忙しいようだ。

実は、今回も同じような奇遇に出逢った。つい先日のことだが、単身赴任で教室に来ていたレギュラーの男生徒さんが転勤になり退会されたのだが、入れ替わるように、LPGの施工の仕事で単身で赴任してきた男性が新たに入会してくれた。

その生徒さんに 「中国の宜興窯(ぎこうよう)の土って知ってますか?」 と聞かれた。知ってますかと言われるまでもない。ほんの1年ほど前にその土で急須を作り、穴窯で焼いて、焼きつぶしてしまったのである。薪窯の高温に耐えきれずに潰れてしまったのが、1年半前のことだった。

私が大分に来る直前に、新宿の陶芸教室の先生から 「珍しい土がある。中国の宜興窯の土なんだが、この土で急須を作ると世界一美味しいお茶が飲めるんだよ」 「買わないか」 と勧められて 3 kgほど買ったのである。ただ、この土は焼成温度が1,150℃と極めて低かったので、使う機会がないままに、15年間ほどタンスの中に仕舞い込んでいたのです。

一昨年の穴窯焼成では、出品する生徒さんが少なかったので、一、二点でも作品を増やそうかと思って、この土で急須と湯呑みを作ってみることにした。薪窯の焼成温度に耐えられないのは分かっていたのだが、残しておいても無駄になるので、一か八かで穴窯の低い温度の所で焼いてもらおうと思ったのである。潰れなければ面白い焼き上がりの名品が得られるかも知れないという淡い期待も抱いて2個作って出したのである。その甘い淡い期待感もむなしく2個とも見事につぶれてしまった。つぶれ急須として教室に飾ってある。これはこれで二つと無い名品? となった。

 素焼き後


 穴窯で焼成後


 一つは使えないこともない。上部と蓋がゆがんでる。
 湯呑みは潰れることもなく焼き上がっていた。


新入会の生徒さんが言うには、「宜興窯の土を少しですが持ってるんです」 とのことである。珍しい土なので、ひょっとすると私が以前に買ったあの宜興窯の土と同じものかもしれないとの予感がした。その時にもらったカタログを見せた。「あ! これで~す」 とご本人も飛び上がらんばかりにビックリしていた。お互いに驚いた。不思議な奇縁だ。

何と、この新入会の生徒さんがこの土の輸入業務にタッチしていたそうである。こんなことってあるんだろうか。それも東京での話だ。しかも15年以上も前の話だ、そして大分でである。広い世の中が何と狭いのだろう。不思議な奇縁にビックリした。この生徒さんが新潟県出身というのにも驚いた。「次に帰郷した時に宜興窯の土を持ってきます」 とのことである。



不思議なことであるが、歳を重ねるごとにこういう奇縁に出会うことがたまにある。まったく縁もないような所で、全く縁もゆかりもない知らない他人でありながら何処かで、みんなつながっているんです。関係ないようなあらぬ噂も身近な所で漏れ聞こえたりする。世の中は広いようだが狭い。何処でつながりが出来るか分からない。いつの時代も真摯に生きて行かねばならないということだろう。

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