とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

カブ栽培後の土壌ph測定 ※無施肥栽培成立の条件を考える

2018年12月07日 | 日記
カブ栽培後の畝の状態を確認するため、土壌サンプルを採取してphを測定してみました。

<サンプルA:カブを抜いた後の畝表土>
湧き水ph7.25に土を投入→ph7.05
水道水ph6.45に土を投入→ph6.49
※ph6.5~6.6程度と推定
サラサラした土質だが大き目の団粒が残っており、養分がまだあると考えられる弱酸性。


今回のカブ栽培では、畝間のねっとり粘土を畝に混ぜ込めませんでした。比較のため、畝間からもサンプルを採取してみます。切り落とした葉を敷いてあるのが畝間。右手に見えるむき出しの土はカブがあった場所です。


葉をどけると、カブ栽培開始時に畝間に敷いた草がまだ分解し切らず残っていました。枯草の下にある、ねっとり粘土を採取します。


<サンプルB:カブ畝間表層のねっとり粘土>
湧き水ph7.30に土を投入→ph7.30
※湧き水と同等の弱アルカリ性


冬期は、植物や微生物が休眠状態に入り、養分を消化吸収するための有機酸放出が弱まります。有機酸による中和作用がなくなることで、ミネラル(ケイ酸、リン酸、カリウムなど)を豊富に含んだ弱アルカリ性の地下水がそのままの状態で地表に湧き上がり、その結果として、畝間の窪地に高phのスメクタイト型粘土が形成されます。植物の育たない冬は地力回復期間と捉えることができ、ここで十分なミネラルを土壌に蓄積することが、来年の無施肥栽培を成立させるための鍵になると考えています。

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