皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
今日はきものの反物の寸法についてお話したいと思います。
反物
和服地の総称を反物といい、きものの長さを表す単位を反という。
小幅では普通鯨尺で巾九寸五分(36cm)長さ三丈(11.4m)を基準としこれを一反と称する。
一反から大人物本裁きもの一着を作ることが出来る。二反また連続したものを疋と称する。
反または疋が取引単位とされます。用途に応じて「羽尺地」は二・四~二・六丈を一反と称し、
「羽二重」「縮緬」などの白生地の①四丈物も、四丈物一反というなどと必ずしも一定しない。
普通規定の長さより若干長くなっているもので三丈物は三丈一尺位あるのが常識である。
長さより、単にそれによりできるもの一枚分と考えた方が適当である。
また「八掛地」は二枚分二丈を一反と称し取引する。その他②五丈③七丈④八丈などがある。
また名古屋帯地では一丈二尺は、丸帯は一丈が一本ぶりである。
白生地(白羽二重、白縮緬など)は生地面に目方と共に長さが印字してあるのが慣例。
(注)
①四丈は江戸褄など表地と裾廻し生地と共ぎれで使用するものの生地およびその下着
②五丈は振袖およびその下着
③七丈は長襦袢二枚分
④八丈は四丈物二枚、あるいは打掛あるいは打掛下と打掛帯
(新。呉服に強くなる本 日本繊維新聞社編 1989年10月発行より)
となっていますがこの三十年位の間に反物の幅と長さが変わりました。
反物の幅も鯨尺で
9寸3分 → 35.5cm
9寸5分 → 36cm
9寸8分 → 37cm
1尺 → 38cm
1尺5分 → 39.8cm
1尺1寸5分→43.7cm
昭和40年代生地巾9寸3分長さ三丈一尺から
現在は生地巾1尺5分長さ13.5mに変わって来ました。
これは平均身長が
1950年(昭和25年)は三十代の男性160.3cm、女性は148.9cmでした。
2010年(平成22年)は三十代の男性171.5cm、女性は158.3cmでした。
現在女性は大きくなり身長が170cmを超える方も増えて来ました。
それに伴い裄が長くなり昔の生地では対応出来ずに生地巾が広くなってきました。
最近の小紋 1尺5分 → 39.8cm
小紋 1尺5分 → 39.8cm(左側) シルクウール 9寸5分 → 36cm(右側)
小紋 1尺5分 → 39.8cm
最近当店に来た小紋の寸法が1尺5分だったので遂にここまで来たと感心しました。
男物のキングサイズも1尺1寸5分に成りました。
男物紬 1尺1寸5分→43.7cm
男物長襦袢 1尺5分 → 39.8cm
男物長襦袢 1尺5分 → 39.8cm
寸法表
肩幅 9寸7分
袖幅 9寸9分
裄 1尺9寸6分
縫い代を考えると生地巾一杯の状態です。
仕立て屋さんこの生地巾と長さでやりくりしながら仕立てています。
また昔の生地屋さんや仕立て屋さんはじめ呉服業界が
この40~50年でこんなに平均身長は高くなる事を想像していませんでした。
昔の親の物やおばあ様の物を着たくても着れない理由がここにあります。
着物のお手入れは
厚生働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
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