5 第一防潮堤の真中から北方面を望む
前回 4 までは田老「第一防潮堤」の今を、南西方面のカメラアングルの写真を借用していた(10/14)が、今回は北方面を狙った写真(11/3)を借用した。右が海側になる。工事としてはほとんど進展していない…
写真 4
写真 4-2
<被災地ガイド 岩手県宮古市田老地区を案内する男の想いブログ>
231 防潮堤の進捗状況 2013.11.3 より
写真4、写真4-2 には木製の型枠リード、受け床、鉄筋のアンカー 穿孔の位置(赤いマーク)がよく写っている。ほか作業用足場等がみえる。
図 4
図4は図3と同じである。写真に合わせて左右逆にしただけの完成形構造図。パラペットの既存躯体との接触面、受け床回り、鉄筋を受ける穿孔(せんこう)まわりの(図の空色の)ところはこの災害復旧事業の致命的欠陥となる。空気、雨、風、雪、寒暖、地震等の震動、経年劣化による弛み、剥離、空洞化が始まる。結論的評価としては、巨大なコンクリートの塊の重さをあてに「ただ置いただけの」浮遊物、3.11の「鉄筋もコンクリートブロックの噛み合わせもなかった…」という最大の教訓を無視した造りになっている。もはや高波を防ぐ力にならないばかりか津波有事の場合は防潮堤全体崩壊の引き金になる。
会計検査院、検察庁等の公的監査機関、建築土木学会、建設土木業界等の指導機関、民間の設計者、広く市民の検証をお願いしたい。
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