六ケ所村の再処理工場、25回目の完成延期 22年度に
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日本原燃の津幡俊副社長らから延期の報告を受け、「誠に遺憾」と応じる戸田衛村長(右端)=青森県六ケ所村役場
青森県六ケ所村にある使用済み核燃料再処理工場の完成時期について、日本原燃は21日、これまで予定していた2021年度上期から、22年度上期に延期すると県と村に報告した。完成時期が延期されるのは25回目。
再処理工場完成時期の1年延期を三村申吾知事に報告する日本原燃の増田尚宏社長(左)=2020年8月21日午後3時32分、青森県庁、林義則撮影
原子力規制委員会が7月、再処理工場の安全対策方針が新規制基準に適合すると認める審査書を正式に決定。6年半に及ぶ審査が終了したが、安全対策方針を施設に反映させるために冷却塔の新設工事などの必要が生じるなどし、延期が避けられないと判断した。 原燃の増田尚宏社長は、新基準の適合決定時に「目標は変えずにしっかりと我々の工程を詰めていきたい」と述べ、あくまで21年度上期の完成を目指す姿勢を示していたが、この日は「約束していた竣工(しゅんこう)時期から遅れることになり、おわび申し上げる」と青森県の三村申吾知事に陳謝した。 再処理工場の建設は1993年に着工したが、設備トラブルや審査の長期化で完成時期の延期が繰り返されてきた。建設費も当初の約7600億円から2・9兆円に膨らみ、今後さらに増える見通し。
(林義則、桑原紀彦)
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国民は日本原燃を責めるべきか? 規制委員会を責めるべきか? 焦点はどこに??
全国からのパブリックコメントなどの反対、疑問の声、民間団体、国会議員などの生の審議不十分の声明、提言などを振り切って原子力規制委員会は2020年7月29日、過去6年半にも及ぶ審査を経て再処理工場の新基準への「適合宣言」をした、矢先きのことである。一月も経っていない…
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