同じ看板が三たび書き直されている。
この事態をどのように言えばいいのであろうか? この4月12日の鍬ヶ崎防潮堤工事現場見学会で撮影した写真である。見学会ですでにこの工事期間変更の情報は届いていたが、下方の写真からの順番で見てほしい。(全長1,600メートルのうち120メートルの「第一工区」)
工事期限が平成27年3月16→平成27年3月31日→平成27年11月30日(8ヶ月後)に変更されている。
2015.4.12 撮影
翌13日岩手県・宮古土木センターに工事中止を訴えた際にこの事態についても質(ただ)したが「この工区の鋼管杭打ち込みがうまくいってない」「地質の関係で鋼管杭を当初予定の期間に埋設できない」等と意味の分からない言い訳をしている。あるいは本当の理由を隠している。「工区だけの遅れで全体の完成(平成29年3月)は大丈夫」という言葉にはさすがにこちら側からは失笑の声が漏れた…。
…冗談ではないのである。工期や予算のつじつま合わせだけは止めてほしい、岩手県の工事は不安だ。
なお、請負金額の3割超の増額についても質したが「これからのボーリングによる地質調査の関係、(または)これまでの調査の地質の見込み違い…」などとはっきりしたことを言えなかった。こちらとしても手に負えない状態、流用などの監査請求などの第三者の必要性があるのでは、の声もあがっている。
↑ 幾日もたっていないのに…
(2)工期は無期限? 予算も無尽蔵? 看板は語る (前々ページ「追加ボーリング」記事 )
宮古市民にせよ、鍬ヶ崎地区住民にせよ、住民合意のない鍬ヶ崎防潮堤の計画、設計、建設、またはその工法、なによりも(繰り返すが)住民との合意形成。住民が話し合って出した結論でない工事だからスムーズに前に進まない。説明責任も果たさず、住民を置き去りにして進めている独りよがりの官主導工事は直ちに中止、少なくとも中断するべきである。下の現地看板は、完全にウソ看板である。少なくとも絵柄の意味が全く分からないイラストレーション(絵)とともに一年以上掲げられている。見る人をだまし続けたこの公(おおやけ)の看板には、かてて加えていつの間にか工期期間の変更が施されている。「3月16日」の工事終了がいつの間にか「3月31日」に変更されている。自腹での計画工事ではなく湯水のように予算化された国のカネだからそのように杜撰(ずさん)に予算管理がされている、と全国的に批判の声が上がっているが、まさにこの事態を指していると言わざるを得ない。鍬ヶ崎、閉伊川、田老…岩手県が宮古市で展開する公共工事がその典型になっていいわけがない。年単位で緊張感を欠いた鍬ヶ崎の状況にはまさに言い返す言葉がない…。やる気がなかったらさっさと工事はやめるべきだ。
再々度、姑息に工事完了日を書き直すのではなく、潔く予算返上していただきたい。全国の納税者の声も、予算やカネの事だけではなく宮古市の健全な震災復興のためにその事を望んでいるからである。
2014.10.24 撮影
↓
2015.3.22 撮影
注意!) 工期の延長だけではない。よく二枚の看板を見比べてもらいたい。「請負額」が増えている。 489,240,000 円 → 649,316,520 円
(半年もたたないうちに3割以上の増加?! 閉伊川水門の着工後4割増や藤の川防潮堤問題のかさ上げ見積り水増しと同じです。どこもかしこもこの調子だと官製談合を調べる必要がある)