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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。 藤田幸右(ふじたこうすけ) 管理人

次世代サイクロトロン

2018年11月08日 | データ、転載など

サイクロトロン


今、日本で、これほど、賛成、反対が、はっきり、併存両立するテーマはないのではないか。── 賛否、どちらも正しい。


1、賛成=国民的学習  鳴り物入りでILC誘致が東北の地に騒々しい。候補地は岩手〜宮城の山岳地帯。そこにこの同じ東北の仙台に巨大サイクロトロン建設である。サイクロトロンとはなにか? どう考えても答えのどん詰まりである。今、国民的学習とその言葉の存廃を含めての整理が必要になっている。素粒子衝突と核分裂の位相の違いなど、もっと明確にしておくべきだ。


2、反対=ILC 誘致  どこから見ても反対すべきである。今、巨大先端サイクロトロン誘致が一部の利権者や学者によって、国民的コンセンサスの気配のない所で行なわれている。そもそも、誰の、どんな役に立つのか、何もない。そんなものは作られせてはいけない。ジャーナリストも思考停止が何十年も続き、創薬とか経済効果しか言わない。非常に危険だ。


昔、といっても今の人の昔、学生たちは素粒子の痕跡を見る霧箱の知識はあった。その後、サイクロトロンが出現した。 スプリング8は巨大なナノレベルのレントゲンだと説明された。ノーベル賞に日本の物理学者がつぎつぎ選ばれた。カミオカンデをかまずに言えるようになった。この間に、日本にどのくらいのサイクロトロンが造られたと思いますか? どこの予算でつくられ、誰が利益を得て、何の役に立ちましたか?

言える事は、国際的な宇宙開発に遅れをとり、コンピューター隆盛のかげでしずまり、国民的コンセンサスから遠く外れていた事であろう。そして、頭をかすめる重大な事は、マンハッタン計画も、巨大戦艦建造計画も、原子力発電所建設計画も、かって、国民的コンセンサスのない所ですすめられていた事である。そのような時代は終わったのだ。


 

 

日本経済新聞 2018.10.29





<参考> グループFacebookILC誘致を考えるより

誰も間違った事を言っていないようにも見える。群盲象をなでるということわざは差別的ではあるがILCを語るときの、特に賛成派もはっきり、反対派もはっきり、チョー微細部分しか見ないで賛否を言い立てているようだ。まだ加速器一般の知識が国民的知識に一般化されていないのに、単に他国からのおだてにのって税金を湯水のように使う事には疑問がある。記事(日経10/29)のように、日本には知識はともかく施設だけはピンからキリまでうじゃうじゃ存在する。最高級レベルの施設すら余っているのにアウフヘーベン(淘汰活用)する能力は最低級だ。大型だけでも少なくとも文科省をはじめとする省庁の数だけ施設はあるが、はっきり、言う程の役には立っていない。最先端はまだまだ紙とペンの理論で進めた方がよいようだ。そのために山を掘るなんて!!

 

 

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