死して屍拾う者なし
拾われたところで何の意味なし
生きているうちが花なんだぜ
葬儀に添えられる無数の花
生まれてきた瞬間と
屍になった瞬間に
人生とは何かと問う
人とは何かと問う
もう二度と動かない屍を前に
生まれてくることの意味を問う
葬儀に添えられる無数の花に
人の社会とは何か問う
社会に添えられる無数の屍
人の社会は人の社会のためにある
人の社会は人のためにあらず
まして君のためになどあらず
人の社会は人の社会のためにある
社会に添えられる無数の魂
もう二度と動かない屍を前に
魂が何かを成そうとするのはなぜかと問う
人は生きることに理由をつけるが
屍になって思うことなどありはしない
語り継がれたり受け継がれたり
それは生きているうちにできる自己満足で
屍には関係のないことだ
いつか全てのものは屍になる
そこに居た魂は消えて無くなる
そんな風に慰めるのみ
生まれてきた瞬間から
屍になる瞬間まで
人として人の社会を生きるのみ
ただ生きる
獣と同じように
虫と同じように
死して屍拾うものなし
生きているうちが花なんだぜ