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久しぶりに映画館で映画を観た。
「八日目の蝉」以来か。
もしかしたら「大鹿村騒動記」の方が後だったかも知れない。
あれほど足繁く通い詰めた映画館での邦画狂いも、しばらく足が遠退いている。
フラっと。
少しだけ。
懐かしい虚構の世界に立ち寄りたくなった。
それだけのこと。
リアルにリアルだけを感じて過ごすことは、あまりにも厳しいことだと実感している。
たぶんずっと昔から、人間は他の生き物同様、それが普通だったのだろうが。
そして、今こそ、それは難しい。
境界線がぼやける。
それでいいのか。
そうでないのか。
「vampire」
奇しくも、そんな意識に同調するかような世界観の物語。
物語は、それを否定も肯定もしない。
ただ、そのありのままを。
まるで美しい耽美な旋律。
そこに、人間の矛盾と、不条理と、そして滑稽さが浮かび上がる。
それでいいのか。
そうでないのか。
Be silent.
この自らと同様に。