毎月決まった時期に郵便受けに入ってくる「港区フリモ」9月号に、名古屋競馬の木之前葵ジョッキーの特集が組まれていた。
こういう家庭向き一般地域情報誌に、名古屋競馬の話題が紹介されるというのは、ひと昔前では考えられなかったことのように思う。
それだけ名古屋競馬場が、この地域にも溶け込み認められる存在になれる時代になったということだろうか。
夏祭りや乗馬のような子供向けイベントなど、日頃から地域に密着し貢献していこうとする現場の方々の努力の賜物に他ならないようにも思う。
ギャンブルという、ある意味マイナス要素と見られがちな存在の競馬場ではあるが、JRAのイメージ戦略のおかげか否か、いまや競馬そのものにそんな暗い印象を持つこと自体時代遅れのようにも感じられる。
ほんのすぐ近くの地元に長年住んではいるが、ここ最近は事件事故など聞いたこともない。
賭け事をしない方々にとっては“税金の無駄遣い”、政治や財政に詳しく気にする方々にとっては“累積赤字”が気になって仕方ない地方競馬なのかも知れない。
でも、実際に競馬場に足を運んで欲しい。
ずっと場内を見渡してみて貰いたい。
できれば、同じ場所で一ヶ月位観察してみて貰えればなお良い。
ここは、地域の役に立っているよ。
色々な人がいて、もしかしたら良い人ばかりではないかも知れない。
でもそんなことは、いまや場内ではとても小さなことでしかないことがわかるだろう。
木之前葵ジョッキー。
3ヶ月位前のイギリスで行われたワールドレディースたるものをYouTubeで観たが、良く乗れていた。
まあライバルとなる女性ジョッキーにプロでない乗り手が居たりして、レベル的にどうか?とは思うが、それでも彼女自身の騎乗は、たとえ優勝でなかったとしてもプロとして恥じないものであったということは確かである。
ムチの回数に制限がある中、位置取り、仕掛けどころ、ステッキを抜いてからの見せムチのタイミング、追い出し、とほぼ完璧なまでの落ち着いた騎乗だった。
あれなら世界の誰が見ても、“優勝”という栄誉に恥じないもの。
日頃の名古屋競馬のシビアな騎乗経験が活きたことは、なぜか自分のことのように嬉しい。
そりゃまあ、男性ジョッキーの一流どころを思えば、まだまだなのではあるが。。。
若い彼女の存在、頑張りは、今現在の名古屋競馬の明るい話題のひとつ。
ますます今後、自らの目標へ向かって進んでいって貰いたいね。
かつての宮下瞳ジョッキーや山本茜ジョッキーのように。