どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

人はこころで立っている。

2010-03-28 | Sandstorm



身体障害者等級による級別  1級



障害名

脊髄小脳変性症による両上肢機能障害著名  2級

脊髄小脳変性症による立ち上り困難な体幹機能障害  2級



母が”要介護5”になった。



この時期はいろいろと手続きがあって何かとせわしい。
ケアマネージャーの方の先導で、母について、介護施設の方々などを含めたチームとして簡単な会議が行われた。
徐々にだが病気は進行している。
それは疑いのない事実だ。
ケアマネージャー、介護施設事務長、介護施設現場主任、介護施設リハビリ担当、介護施設の看護士、訪問看護士、介護用品会社担当、別会社担当、そして父と私の10人で、母の今後の介護のやり方について話し合った。
病院の担当医の先生を除けば、ほぼフルメンバーだろう。
ケアマネージャーや訪問看護の方が、頻繁に神経内科や形成外科の先生を訪ねて頂いているので、そちらのコミュニケーションも抜かりはない。
母の”要介護5”は、もうすでに「寝たきり」と同等の介護認定をされたということだ。
支えてくれる方々がいなければ、母はとうに寝たきり状態だろう。
母も頑張ってくれている。
当然一番頑張っているのは、介護をしている父だ。
私もそれなりに。
誰か一人でも気持ちが切れたら、母はいつ寝たきりになってもおかしくないのかも知れない。
多少無理をしても、検査の日は食事に行く。
多少無理をしても、一緒に買い物をする。
多少無理なのかと思えても、リクライニングの車椅子で介護施設へ送り出す。
それが日課だから?
・・・・・でも、それでもいいのだと思う。





以前、会社で精神的にやられてしまった人間を見た。
自分よりも一回りも若い若者だが、役職は私よりも上だった。
過度のストレスとプレッシャーが原因なのだろう、ある日の朝、布団から全く起き上がれなくなってしまったということだ。
その後しばらくして2、3回ほど出社してきたが、目はうつろで怖いくらいの雰囲気だったのを覚えている。
やがて彼は、会社を辞めた。
その後、彼がどうなったのかは定かではないが、まだ若いのだから、きっと人生のやり直しはきいたに違いない。



人はこころで立っているのだ。



どんなに強靭な肉体を持っていたとしても、心が支えていなければきっと歩くことすらままならない。
マウンド上で崩れ落ちるエース。
絶望に立ち尽くす被災者。
むかしむかし、テレビモニターから見た映像だけでは解らなかったこと。
それは今、リアルに自分の周りにある。
だからより余計に実感できる。
世界最高峰の舞台のオリンピックで頂点に立ったキム・ヨナ。
腰痛の影響なのか、気持ちが切れたのか、今回の世界選手権では全く精彩がなかった。
一方、オリンピックまで苦しんでいた浅田真央は、完敗を喫して新たなモチベーションを持ち得たように感じた。
技術的な実力の話は別として、今回の世界選手権は精神的な部分が大きく影響した結果のように思える。



人はこころで生きている。



習慣だろうが何だろうが、母のこの生活も続く限り続けていきたい。
そう願っている。
検査のあと食事に行った日の晩、母の足が腫れてしまった。
父は無理をさせすぎたと母に謝った。
ただ私はそうとばかりは思わない。
そう父に言った。
ここで大事にしすぎたら、今もうこの瞬間にも母は寝たきりなのだよと説明した。
父も少しは理解してくれたようだ。
母は自ら食事に付き合ってくれると言ったのだ。
だからこれでいいんだと思う。
いや、そう思いたい。
正解なんてないのだから・・・、といつか先生も言ってくれたのだから。











今年もこの時期恒例の会社の健康診断があった。
我ながら悲惨な検査結果だった。
去年の健康診断の後、観念してクリニック通いをしばらく続けていたが、あまり長くは続かなかった。
その結果がコレ。

尿蛋白反応   E 要受診
尿潜血反応   C 要受診
高血圧性疾患  F 要受診
脂質代謝障害疑 E 要受診

相当ひどい結果だ。
年々ひどくなる気がする。
2年前には尿管結石も経験した。
メタボリック症候群から成人病へ一直線という感じだ。
睡眠も不規則、食事も不規則、生活習慣病とはよく言ったものだと思う。
こればかりは、仕事柄仕方ない部分も大きい。
立ちっ放しで動き回る仕事なので、運動は普通の人間よりはしているつもりだ。
大体一日平均20000歩以上は毎日歩いている。
新しい携帯電話に歩数計がついていて、最近は見るのが楽しみにもなっている。
ただ不規則な生活だけはどうしようもない。
お金を稼がなければ、介護どころか生活もできない。
競馬なんてなおさらだ。




お金も大事、身体も大事、介護も大事だが、自分も大事だ。
ただストレス解消だけは、競馬や野球観戦でできているだろうか。
1~2ヶ月に一回の密かな自分の楽しみだけは、何が何でも続けられるのだろう。
同じように、何か身体のためにも真剣に始めなければと思うのだが。。。
精神的にも肉体的にもクタクタの毎日なのに、これ以上何ができるのだろう。
結婚でもして子供でもできれば、新たなモチベーションにもなるのだろうか?
余計にストレス溜まりそうな気もするが。。。
とにかく前に進んでいかなければ。
このままでは心が倒れてしまう。
足がもつれて這いつくばってでも、ほふく前進あるのみ。
心はまだ、元気だ。
たぶん・・・・・。











母の検査の日の空は、抜けるような青空だった。
まだ少し肌寒かったが、その分日差しは余計に暖かく感じられた。
真夏の暑い一日よりも、こんな日の方が日向のありがたさを感じるものだ。















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