ベーシックインカムと上棟式とマナ

班田収受の法は律令政治の時に採用されたと記憶。平安時代と書いたのはキーボード上指の誤動作。それにしてもインターネットとはすばらしいものが出来たものだ。簡単に言えばこれには国境も人種も信条も何もない。おまけに秘め事が丸見えだ。ある意味”あの世”に似ている。おそらくこれは否応無くやってくる新しい世界の予行演習とも言える。秘め事がバレる、と言う事態はここ数年頻繁に見られる。今まで大威張りでふんぞり返って”個人の尊厳”を踏み潰して生きていた人々がカメラの前で（腹の中では未だに舌を出しているのかもしれないが）頭を下げる光景が見られる。終わりの時の特徴としてイエスさんは言っている、・・・”隠されていることで明らかにならないものはない”と。”企業”というものが大嫌いだ。企業とは”利潤追求”の組織である。利潤追求とは非常に簡単に言えば・・・怪しい物事ほど美辞麗句の皮を被っているものだ、その皮を剥いでしまうのが非常に簡単な見方になる・・・、他を押しのける、つまり競争原理がその哲学である。そしてこの哲学に汚染された人々こそベーシックインカムに反対する・・・自分が勝者だと認めている間は。・・・何かタイトルと違うな、まじめに行こう。
上棟式に際して日本人は紅白の餅を撒く。無論他の場面でも神主が餅を撒く光景を見る。これをやるのは日本人だけじゃないか？みんながそれをワーッと集まって拾う、その拾う様が如何にも貧乏臭くてみっともない、と終戦後に仰ったモノシリ先生も居たようだが私にはこの光景の背後に非常に古い時代のある人々が透けて見える。モーシェなる人が自分の属するイスラエル民族をエジプトから連れ出して後”自由の代償”として得た”その他諸々の不自由”に人々は不平を言った。のど元過ぎれば熱さ忘れる、というあれだ。神は４０年の荒野放浪を申し付けた。この深遠な意味を洞察出来ようか？『生めよ増えよ地に満てよ地を従わせよ』と『自由の宣言』を神は最初になさった。その、人にとって最も大事なものを回復されてなお不平を言う、これが人間の愚かで盲目のところだ。人は与えられた、或いは余儀なく陥ち入った自由をまず感謝しなければならない。ともあれ、荒野だから狩猟も農も出来る環境でない。そこで神は”定期的に”天からマナなる食物を降らせた。これを人々は”必要なだけ”集めた。欲張って集めても欲の分はダメになった。それは白い色をしていた。私はこの遠く遥かな微かな記憶が”白い餅を撒く”行為によっていつの日か、『記憶が戻る日』に備えて伝承されていると思う。ベーシックインカムはこれによく似ている。生存に必要な最小限のものを定期的に”天”が地に撒く。これを決断する政治家は或いは神の祝福を得るかもしれない。もうひとつ考えることがある。或いはこれを成功裡に行える唯一の国、これをやって世界にお手本を示し、これを成り立たせる指導を出来る唯一の国が日本かもしれない。なぜ？あの不幸な東日本大震災の際明らかになったのは”日本人が極めて律儀な民族”であると言うことである。日本人は組織になるとロクなことはないが個人単位では純朴律儀な人々である。そのような人々にして始めてベーシックインカムは成り立つと思う。いや成り立たせて世界を救わなければならない。