月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

戸締用心

2012年02月13日 21時04分19秒 | 仏々相念(住職日記)

カッコいいなぁ~・・・

 

ホイットニー・ヒューストンがお亡くなりになりました。

48歳・・・若いよな~。

残念です。

歌、上手かったですよね!

と言っても、ファンでも何でもないのですが、彼女が出演した映画が大好きなのです。

 

「ボディーガード」

大好きで何回も観ています。

ケビン・コスナー、無茶苦茶カッコいいです。

 

大統領のシークレットサービスも努める超一流のフランク(ケビン・コスナ―)。

殺し屋に狙われる歌姫レイチェル(ホイットニー・ヒューストン)と彼女の息子を守るのです。

最後は授賞式のステージでレイチェルを守って撃たれるのです・・・

カッコいいのです。

男たるもの・・・いつも思ってしまいます。

 

命に別状は無かったもののボディーガードを替わります。

別れの飛行場のシーンは泣けます・・・

替わった年寄りのボディーガードに「頼むぞ!」って言わんばかりに指を指す姿が大好きなのです。

これを観たいばかりに何度も何度も観ています。

 

観終わった後は、気分はケビン・コスナーになっています。

戸締りをして見回りながら指差し確認しているのです。

 

お前は、愛する人を守れるか・・・

 

いやいや・・・一番になって逃げているコイツが見えて仕方がありません。

情けないかな・・・

戸締り確認が関の山!

 

映画っていいですね!


菓子目線

2012年02月12日 21時06分19秒 | 仏々相念(住職日記)

有難いな~・・・

 

あ~、ここに安心があるんだな~て思いながらその姿を見ていました。

お参りさせていただいたお宅に近所の家族がお参りされていました。

 

二間続きのお座敷で、御仏間の方には若いお父さんが3歳の子どもを足元に座らせお参りされた。

お婆ちゃんは、二の間の奥に椅子に座っておられます。

端から端ということです。

 

間のお休みの時、可愛いのでしょうね・・・

お婆ちゃんが「〇ちゃん、ここよ~!お婆ちゃん、ここよ!」って満面の笑みで手を振られるのです。

何回も呼び、手を振るのです・・・

でも、そのお孫ちゃんはというと、休みに出されたお菓子がいっぱい盛ってある菓子皿をジ~ッと見ているのです。

お父さんに開けてもらったアルファベット・チョコレート(一口チョコ)を食べながら、じ~っと・・・

その間もお婆ちゃんはず~っと微笑み呼んでいるのです、手を振っているのです。

 

有難いな~って思いました。

このお孫ちゃんの姿は私そのものでした!

ず~っとチョコレートを欲しているのです・・・

口にひとつ入れながら、モグモグしながら欲しているのです。

こんなコイツを案じて下さり、「私はここにおるよ!」って大きな声で喚び通しでした。

なのにやっぱりチョコを見つめているのです。

 

チョコのお皿を見つめる子どもに頭を撫でながら、「お婆ちゃん、呼んどるぞ!」ってお婆ちゃんのおる方向を指さし教えて下さったお父さん。

お父さんの指の向こうに大好きなお婆ちゃんが微笑んでいました。

それに気付くなり、お孫ちゃんも満面の笑みとなり手を振るのです。

でも、目線は直ぐにチョコレートに行ってしまいましたが・・・

 

どこまでも我が手の中見つめ、アレ欲しいコレ欲しいと煩悩を燃やす日常。

どこまでも変わらぬ心の有様・・・

こんなコイツを「救わずにはおけない」と喚び続け、抱きしめ続ける阿弥陀さま。

でも、気付かんコイツはやっぱり手の中を見つめています。

手の中のモノを守らんがために力を入れて握りしめている拳を・・・

「そんなに力入れてしもうて、手が冷たくなってしもうとる」ってご縁となって下さった方々が優しく擦り開けて下さり一緒に重ねて下さっていた手の温もりでした。

「ほら、阿弥陀さまがお立ち向かいだよ」って・・・

「あ~、そうなんや・・・」って気付かせていただくコイツがここにいます。

「ず~っと抱きしめらていた私だったのですね!」って・・・

 

でも、そんなコイツの安心なんて直ぐに消え、又、手の中を見てしまうのです。

その自らの煩悩に押しつぶされそうになるのです。

コイツの安心は煩悩に消えるけれども、阿弥陀さまが喚んで下さる安心は消えることがありません。

ず~っと、お月さまが離れないように・・・

 

気付きながら、気付きながら・・・


下手勝負

2012年02月12日 20時13分13秒 | 仏々相念(住職日記)

分かる~・・・

 

先日、お参りさせていただいたお宅でこんな会話がありました。

「寂しくなられたでしょう・・・」

「入院が長かったので・・・でも、電話が鳴るとドキッとするんです。何かあったのかって身体が反応するんですけど振り向きつつ「あっ、そうやった・・・」って寂しくなるんです。」

長い間、心配されたのでしょうね。

 

私は、電話が大嫌いです。

「電話もか!」って突っ込まれそうですが、本当に嫌いなのです。

家の電話が鳴りますと「ドキッ」とします。

誰だろう・・・何だろう・・・

誰か出んかな~・・・

喋るのが苦手なコイツは本当に嫌なんです!

 

「もしもし、徳正寺でございます!」

「もしもし・・・」

相手のこの一声が聞こえてからが大変です。

この声は・・・

あの人かな~・・・

この人かな~・・・

声を聞きつつ、頭の中では顔写真がパラパラパラパラ・・・

ん~、分からん・・・

声と顔が瞬時に会う時もあれば、なかなか分からない時もあります。

 

相手の方が直ぐにお名前をおっしゃってくださればいいのですが、直ぐに用件に入ると大変なのです。

回らん口で、「失礼ですが、どちら様でしょうか?」って一生懸命の所でお伺いするのですが、

稀に、某大臣に質問するように、こちらを確かめるべく、「分かる~?」ってこられるとパニックになります。

恋人時代の坊守の声であれば、ルンルンで「分かるさ~」って答えもでますが、

小寺といえども一声聞きながらいろんな顔が浮ぶのですから・・・

 

今日も後者のパターン・・・

「もしもし・・・」の後に「毎日寒いですね~」ってこられたので、直ぐに顔写真が浮びます。

何枚かに絞りつつある時に、「分かりますか~?」って。

「来た、来た!」ってなもんです。

一発勝負、「〇〇さんでしょ!」

見事正解、ホッとします・・・

これで違ってたら気分悪いですもんね、「住職は私も分からんのか!」ってことになるかも・・・

自信のない時には、「すいません、分かりません・・・」が無難でしょうね。

 

下手な勝負はせんことです!

 

ま、電話でこんな事思うこと事態可笑しいのですが・・・

電話嫌いにとっては、ある意味大変なのです。

おまけに最近、物忘れ酷いし・・・

某大臣じゃないですが、いじめないで下さ~い。

 

因みに、私と坊守の恋人時代には携帯電話なるものなんて無かった時代・・・

電話なんて数えるくらいだったと思います・・・

でも、違う意味でドキドキしてたな~!


好物予想

2012年02月11日 22時53分38秒 | 仏々相念(住職日記)

帰れま10(てん)は・・・

 

寂しがり屋の家族は肩を寄せ合うように一緒にいます。

我が家で一番賑やかな娘が帰っています。

一年の疲れが出るのでしょうね、炬燵で安心しきって寝ている娘の姿の中に、ひたむきに願生ってきた日々が見えるようです。

いやいや、何よりも私が安心しているのです・・・ここにいることを。

ここにおるっていいですね!

 

夜、娘の提案で「UNO」をすることに・・・

娘がこちらにいる頃は、皆ここにいるってことを感じるようにトランプゲームとかよくしていました。

結構、盛り上がります。

ワハハハハ・・・

ギャハハハ・・・

勝負に親子は関係ありません!

愛しい娘や息子、坊守であろうとも潰しに行きます!

今日はなかなか調子よく勝ち進みます。

「も~、機嫌とるのも大変!」って娘の負け惜しみを聞くも余裕綽々です。

 

「次は、帰れま10しようか!」

〇〇が、好きな〇〇の種類、ベスト10を当てるのです。

例えば、私の好きな車の名前、ベスト10てな具合です。

これも結構盛り上がりました。

 

娘や息子の好きな食べ物ベスト10・・・

これは来るやろ~!

え~、それ好きなん?

 

坊守の好きなものベスト10・・・

「今、いただいているものが一番好きなものです!」

流石です!

 

私の好きなものベスト10・・・

あれもいいな~・・・

これもいいな~・・・

好きなものが次から次へと思い浮かび順位が尽きません。

あまりに悩むので皆が片っ端から私の好物を言い出します。

あ~、そうそう、これもあった!

お~、ほんまや、それもあったね!

 

単純な私の日常は、皆に支えられていたことに確信することです。


専門用語

2012年02月11日 22時13分44秒 | 仏々相念(住職日記)

あまり信用できません・・・

 

パソコンとかネットとか、やっぱり好きでありません。

どうしてなのでしょう・・・

ややこしいから・・・

面倒臭いから・・・

要は学ぶことが嫌なのでしょうね。

学ぼうと思ってもそこの語句が分からなくて、「もう、いいや!」って投げてしまいます。

「オレは、アナログでいいや!」ってペンを持ち紙に向かえど、目が悪くなっているのでしょう、直ぐに気分が悪くなり「後でいいや!」

衰えていくばかりです。

 

若いご門徒がこんなことをおっしゃいました。

「病院に行っても専門用語ばかり並べられると、この先生ダメだなっておもってしまうのです。」

要は説明を受けても分からないってことです。

大切な方の病状を聞くも理解できないのです。

良い先生は分かり易く教えて下さいます。

 

この事聞きながら、これって私たち僧侶も同じ事が言えるよな~って自分の事と聞かせていただきました。

布教師の研修会の時に法話の指導で「今の法話を小学生にして分かると思いますか?」

勿論、こちらは分かって話しているのでしょうが、何気に使っている言葉の中には専門用語も数多く含まれるのです。

その何気に話される専門用語の数々に聞く気も失せてくるのでしょう・・・

私が、パソコンなどに向かわないように・・・

 

難しいですよね!

 

私の親友のお寺は幼稚園を営んでいるのですが、毎月お誕生会をするのに皆さんにご法話をされているとのこと。

「偉いな~!」って話したことです。

徳正寺では年に何回か子ども会をさせていただいていますが、その時する挨拶程度の法話でも苦労します。

平たく言おうとすればするほど泥沼のようになり、情けないかな何を言ってんだか分からなくなります。

 

「仏さま、今日も一緒にいてくれてありがとうって手を合わさせていただこうな~!」だけで十分なのに・・・

無い知恵の中から、あれもこれもって余分なことを付けてるコイツがいるのです。

 

ん~・・・「仏さま」も難しいですよね!

さあ、どうする・・・

夜空の星で済ませますか?

天国のひとで済ませますか?

 

そのご門徒の素直なお言葉を聞きながら反省したことです。