えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

人類の希望は未来には無い

2005年04月03日 11時22分38秒 | ドンキホーテ
 「人類の希望は未来には無い」
 
 歴史哲学者ベンヤミンはその著「歴史哲学テーゼ」の中で断言します。
 日本語で書くと分かりにくいのですが、勝手な英語に翻訳すると、
 「希望」は
 "There will be the hope in the future"
 です。
 
 つまりは "will be" です。"is" ではありません。
 「あるかもしれない」し、「あるだろう」です。
 あくまで推測、推量です。
 未来はまだ存在しません。存在しない未来の中に希望は存在しません。

 ではどこに人類の希望があるか。
 ベンヤミンは
 「いま、ここにある」と言います。
 "There is the hope "
 です。

 その「希望」は私たちだけのものでなく、
 過去に生きてこられた先人たちから私たちに託されたもの。
 過去から現在へと連綿とわたる時間の中で私たちの体や精神に宿されたものだと続けます。

 そしてさらに
 その「希望」を叶えるのは「今、ここに存在する私たちだ」だと。
 「今こそ (人類の希望を叶える)その時」だと訴えます。
 「いま こそ その とき」です。

 言葉の遊びと言えばそれまでですが、
 このベンヤミンの著書は今の私の歴史観の根幹を成しています。

 今日午後から鹿児島・宮崎出張です。
 また、少し水呑地蔵日記を休みます。
 水呑地蔵日記ファンのみなさん。その間、ぜひ
 
 ベンヤミン「歴史哲学テーゼ」精読
 (今村仁司著、岩波現代文庫)
 
 をお読みください。
 たった18章、20ページのテーゼです。後は解説です。
 水呑地蔵日記を読むより、いくらもためになります。

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コメント (1)
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