日曜日の些細な楽しみの一つが、新聞の書評欄をゆっくりと読むこと。
毎日新聞と日経新聞の書評欄に目を通す。
読書が好きなくせに、かまけてあまり本を読まないのが読んだ気になる。
今日の書評で楽しめたこと(かぎ括弧内は本の題名。内容は司元が勝手に要約。丸括弧内は司元の感想。最後の4は日経新聞より、それ以外は毎日新聞より)。
1)「脳は眠らない」
夢に重要な心理的意味づけをしたフロイトの考えはレム睡眠の発見で否定された(へー、あの有名なフロイトの夢判断って、今はそんな捉え方をされているのと、フロイトの著書を一読もしていないくせに思う)。
睡眠中に脳は新しく得た経験を整理して記憶として前頭葉皮質に焼き付ける。その作業の際に夢が生まれる。この時、脳は外界からの刺激も筋肉への命令路も遮断していて、逃げたくても動けない(こんなのの重大なのが金縛りかな)。
夢のデータを集めると追いかけられたり逃げたりする夢が一番多い。それは外敵から生き延びるという動物にとっての基本を先祖の記憶に従い夢の中でレッスンしているため(そういうことか)。
2)「星の王子の影とかたちと」
サン・テグ・ジュペリ「星の王子さま」とシューベルトの「子守唄」の翻訳者は同一人物(ヘーそうなの)。this morning for example を「例えばけさは」と訳さず、「けさなんか」と訳す意訳が重要と。
(そう言えば、学生時代に翻訳者を目指すと言う友人に「golden pond(金色の池)を黄昏と訳すぐらいのセンスがないと出来ないよ」と言って、その夢をあきらめさせたことがあったっけ、と少し感傷に)
3)「コトづくりのちから」
企業で言えば、経営者が大きな夢、明確な目標を言葉で語り、それを実現に向ける仕掛けをつくって、全員で挑戦することである。それによって、真に価値のあるモノが生まれる。(確かにそうなんだろうが、今の私に明確な目標を打ち立てる尊大さがあるのだろうか)
4)半歩遅れの読書術で内田善美の漫画作品について穂村弘氏の評
例えば、朝の交差点の信号待ちでは、ひとりひとりの心の遠近感などは吹き飛ばされて、全員の心の声が「早く青になれ!」に一本化してしまう。
ま、そうでないと社会全体がうまく回らないから、仕方がない面はあるわけだが、そうした空気に慣れすぎると、やがて「ひとりの心の次元ではかけがえのないもの」が、自分自身にも感じ取れなくなってしまう。
中略
内田善美の作品にはそんな感覚(ひとりの心の次元ではかけがえのないもの)を回復させる力がある。
(へー、内田さんの漫画、読んでみたい)
(3で取上げた「コトづくりのちから」と対極やな。企業は明確な目標を社員に提示し、全員で挑戦するからこそ真に価値あるものが生まれる。それは赤信号の前で「早く青になれ」と一本化された個の心と結びつきはしないか。その際、一人ひとりの心の次元ではかけがえのないものが失われてはいないか。こんなことを考えると明確な目標など尊大で出せないと、また考えてしまう)
ウンチクかそれに毛の生えた程度なのだが、新しい知識や出来事、考え方を小一時間でいっぱい頭に入れ込める。翌日にはもう忘れてしまうのだが、この頭に入れ込む作業が頭を刺激する。
実際には本を読んでおらず、自分の中でじっくりと整理もしてない表層の知識と分っているつもりなのだが、それでも楽しいから止められない。
ブログランキングに参加中です。クリックを。出来れば、毎日ワンクリックを。
blogランキング ←ココです
姉妹ブログ「週刊なにがニュースやねん」もよろしくお願いします。
週刊なにがニュースやねん