えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

西加奈子「サラバ!」

2023年09月03日 14時46分18秒 | 本・セミナー
 みなさん こんにちは

 芥川賞作家の又吉さんが極めてよいと推薦していて、誰か忘れたけれどほかの何人かの読書家もお薦めの本。作者の西加奈子さんは私と同じ関西大学法学部の卒業生で、その関西大学や私が以前勤めていた毎日新聞などが主催する織田作之助賞を「通天閣」で受賞している。こちらはその直木賞作品。もう何年も前から手に取ろうとしていたけれど、上下巻700ページを超える長編を読む時間も無かろうと、はたまた目が悪くなってきていて、ほったらかしにしていました。
 昨年1月に経営している会社を売却し、顧問としての勤めもその年末で終わり、諸々の後始末も一段落。さらに毎日1、2回は投稿していたブログやfacebookも7月半ばからは週一程度に減らして、その月の終わりごろにはジャンルにとらわれずに毎日一作程度の作品を読む時間がさけるようになりました。
 8月30日の昼前に、娘がもういらないと我が家に置いて帰った絵本や児童書のいくばくかを幼い孫がいる妹が来たついでに引き取らせた残り10冊ほどをその日の昼には、自転車で10分ほどの地下鉄北巽駅近くの全国チェーンの古本屋さんに売りに行き、買取査定を受けている間に、古本売り場を探索。サラバ!を探し回ると、1、2、3巻に分かれている文庫本は恨めしいかな2、3巻しかなく。1巻は帰ってからネットで購入しようと腹をくくってその2巻をお店の黄色いプラスチックの買い物籠に入れたけれど、さらに探し回った挙句になんと単行本の上下巻を発見。新古本のようなよい状態で、値段も文庫本なら、340円x3=1020円(税込み)が380円X2=760円とお得。1冊80円などとのポップについついつられて、小説に歴史書や仏教関係など1000円も超える本も含めて計18冊6700円のお買い物をしてしまい。持ち込んだ児童書は10冊の内たった3冊が25円で売れただけ。結局1時間半ほども本屋に滞在することになったのは、もう何年ぶりのことだったでしょうか。先ほども話したたように、本を読む時間が減ったのと目が悪くなって遠ざかっていて、以前は梅田に出た時など紀伊国屋書店や旭屋(既にありません)さんで1時間、2時間もつぶした挙句に数千円もの出費をして、そのうちの半分ほどしか読まないこともちょくちょくあったのに。いやあでも、その古本屋さんにいる間に外は雨がぱらついていたのは、お店を出てから地面が濡れているので知りました。ほんと久しぶりに楽しい時間を過ごしました。

 そいでもって、帰ってすぐに読みだした肝心の「サラバ!」。翌々日9月1日のお昼過ぎには読了。多分今の読書ペースだと、700ページを実質10時間ほどかかったよう。黙読するのに頭の中で音読する癖がまだまだ抜けず、それを克服しない限り読書量は上がらないだろうと思いながら、ところどころだけど、字を一字一字追わずに一行を2、3回の目の動きで読めるようになってきているのは、ここ1月ほどの読書量の多さの成果なのかと喜んだり。

 のっけの「僕はこの世界に左足から登場した」から引き込まれ。生まれた時から37歳になるまでの主人公の人生を700ページに凝縮した力量は卓越。その表現力、持久力には驚かされる。題名の「サラバ!」をはじめ、いたるところに張られた伏線をちゃんとうまく回収している。あまりにそつなくハンサムでスポーツマン、女たらしの主人公に辟易としてきた読者の留飲を下げさせる場面もぬかりなく。最後には、希望を抱かせる。
 
 又吉さんがほれ込んだ作品。彼の芥川賞受賞作「花火」は大いに影響を受けているんじゃないかとさえ思わせました。

 やっと読めてよかった。

 写真は今朝の我が家ベランダの親指ほどの朝顔。お盆を過ぎたころから再び咲き始め、1輪2輪から5輪、6輪、7輪と増えていき一昨日は13輪、昨日は30輪、そして今朝は青紫が50輪ほどが花開きました。

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2 コメント

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Unknown (Shintani)
2023-09-11 21:16:34
先日、TVで西加奈子さんを観ました。ご自身の乳がんの体験記を綴った小説の案内でした。とても印象に残るお話でした。でも、司さんが読まれた「サラバ!」にも興味が沸きました。
近頃、フィクションは時代小説ばかりだったのですが、また現代小説にも手を伸ばしてみようかな?
先日はありがとうございました。
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RE: (Shintani)さん (司元)
2023-09-11 21:42:29
 その本、私も小耳にはさみました。そちらも興味深そうな本ですね。先日はこちらこそありがとうございます。お友達の方にもよろしくお伝えください。
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